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市販の酸熱トリートメントは逆効果?うねりの根本原因「髪の空洞化」と新補修ケア

2025年7月4日

「うねりや広がりで、毎朝のスタイリングがまとまらない…」と感じている人はいないでしょうか?

ドラッグストアで手軽に試せる「市販の酸熱トリートメント」は、とても魅力的に感じた人も少なくないと思います。
しかし、「髪質改善」という言葉の響きだけで選んでしまい、「思ったような効果が出なかった…」という声があるのも事実です。

以下では、まず市販の酸熱トリートメントの本当の仕組みと、ご自身の髪に合っているかどうかの見極め方を詳しく解説します。
その上で、もしあなたが「向いていない人」に当てはまる場合でも、諦める必要はありません。

大人の髪悩みの根本原因である「ダメージによる空洞化」に着目した、全く新しいケアの選択肢までを網羅的に紹介します。

市販で見られる「酸熱トリートメント」とは?

ドラッグストアなどで「髪質改善」や「サロン級の仕上がり」といった言葉とともに見かける市販の酸熱トリートメントですが、手軽に試せることもあり、気になっている方も多いのではないでしょうか?

しかし、その仕組みや、美容室で行う施術との明確な違い、そしてご自宅で使う際のリスクまでを正しく理解した上で選んでください。
それが、失敗しないための重要なポイントとなります。

以下では、まず話題の酸熱トリートメントとは一体どのようなものなのか、その基本から詳しく解説していきます。

酸熱トリートメントの仕組み

酸熱トリートメントとは、その名の通り「酸」の成分と、ドライヤーやヘアアイロンの「熱」の力を利用して、髪のうねりや広がりを抑え、質感を整える比較的新しいヘアケア技術です。

その基本的な仕組みは、以下の流れで行われます。

基本的な酸熱トリートメントの仕組み
  1. 「酸」の力で髪の内部に働きかける:グリオキシル酸などの「酸性成分」を髪の内部に浸透させる。髪はpH4.5~5.5の弱酸性の状態が安定しやすく、酸熱トリートメントはそれよりも強い酸性の力で、髪の内部構造にアプローチする。
  2. 「熱」の力で新たな結合を作る:その後、ドライヤーやヘアアイロンで丁寧に熱を加えることで、酸の成分が反応し、髪の内部に「イミン結合」という新たな結合が作られる。

この新しい結合が、日々のダメージによってできてしまった髪内部の歪みを補強する「柱」のような役割を果たします。
その結果、うねりが収まり、手触りの良いツヤのあるきれいな髪の毛に仕上げられるといった流れが、酸熱トリートメントの主なメカニズムです。

髪内部の結合を一度切ってつなぎ直す縮毛矯正とは、根本的にアプローチが異なります。

市販品とサロンの施術による酸熱トリートメントの違い

「自宅でサロン級のケアができるなら」と市販の酸熱トリートメントに興味を持つ人は少なくないと思います。

しかし、この2つは名前が似ていても、中身は全くの別物と考えておきましょう。

まず大きな違いは、薬剤の濃度と目的です。

薬剤の濃度と目的の違い
  • サロン:プロが髪質に合わせて使う高濃度な処方。髪質改善や形状変化を目指す本格的な処置。効果の実感も高い。
  • 市販品:誰もが安全に使えるよう、マイルドな濃度に調整されている。日々の手触りやまとまりを良くするためのデイリーケア。効果は穏やか。

そして、最も決定的な違いが「熱」の加え方です。

熱処理の工程
  • サロン:180℃前後のヘアアイロンでしっかり加熱し、効果を定着させる。
  • 市販品:基本的にドライヤーの熱で仕上げるため、効果に限界がある。

つまり、サロンでの施術が「髪の形状を整える本格的な処置」であるのに対し、市販品は「日々のコンディションを整えるための高機能トリートメント」と理解するのが良いでしょう。

同じ名前でも、期待できる結果が大きく異なることを知っておくことが大切です。

自宅で行うことの難しさやリスク

市販品とサロンの施術が別物であることをご理解いただいた上で、ここでは、ご自宅で酸熱トリートメントを行うことの難しさと、知っておくべきリスクについて具体的にお話しします。

市販の酸熱トリートメントは、一般的なトリートメントと同じ感覚で使うと、思わぬ失敗を招いてしまうかもしれません。

主成分である「酸」は、髪質やダメージレベルの見極めを誤ってしまうだけでなく、説明書通りの放置時間を守らずに使用すると、髪を硬く、ゴワゴワにしてしまうリスクを伴います。

間違いなく酸熱トリートメントの効果を実感したいのなら、知識と経験が豊富なサロンで相談してみてください。

市販の酸熱トリートメントが向かない人の特徴

サロンのような仕上がりが期待できると話題の酸熱トリートメントですが、誰にでもおすすめできるわけではありません。

髪質や現在の状態、そして「何を一番の目的にするか」によっては、かえって髪を傷めてしまったり、「こんなはずではなかった」と期待外れの結果になったりするケースもよくあります。

以下では、どのような方が市販の酸熱トリートメントに向いていないのか、具体的な特徴を挙げて解説します。

ご自身の髪と照らし合わせながら、チェックしてみてください。

ブリーチなどを使用したハイダメージ毛で悩んでいる人

ブリーチやカラー、パーマを繰り返したハイダメージ毛で悩んでいる人こそ、髪質改善の効果を期待して試してみたくなるかもしれません。
しかし、このタイプの髪が最も注意が必要で、おすすめできない理由があります。

その理由は、髪の体力が著しく低下している状態で、酸熱トリートメントの強い酸の力に耐えられないからです。

健康な髪が最も安定するのは、pH4.5~5.5の弱酸性の状態だといわれています。
しかし、ブリーチなどでダメージを受けた髪はアルカリ性に傾き、キューティクルが開いて非常にデリケートな状態になっているため、ケアする際には細心の注意を払わなければいけません。

そこに、pH2~3という強酸性の薬剤を使用すると、髪は安定する領域を通り越して、急激に引き締まりすぎてしまいます。
これを「過収斂(かしゅうれん)」と呼び、柔軟性や水分を失い、ゴワゴワと硬くなったり、パサついてツヤがなくなったりと、かえって状態を悪化させてしまうでしょう。

最悪の場合、髪がちぎれてしまう「ビビり毛」の原因にもなりかねません。
そのため、ハイダメージ毛の方は、髪の形状を無理に変えようとするケアではなく、まずは髪の内部からダメージを補修し、髪本来の体力を取り戻すようなケアを優先してください。

ブリーチの影響で頭皮に悩みを抱えているのなら、以下も参考にしてみましょう。

※参考:ブリーチで頭皮にニキビがたくさんできた…美容院に行くことが恥ずかしい人へ

強いくせ毛をまっすぐにしたいと考えている人

「髪のうねりや広がりを抑える」という効果から、強いくせ毛をまっすぐにする目的で市販の酸熱トリートメントを検討する人もいると思います。
しかし、結論から言うと、強いくせ毛をまっすぐに伸ばすほどの効果は期待できません。

なぜなら、酸熱トリートメントと縮毛矯正では、髪へのアプローチが根本的に異なるからです。

酸熱トリートメントと縮毛矯正の違い
  • 酸熱トリートメント:髪の内部に新たな結合を作り、髪を補強して質感を整える、いわば「髪の形状記憶トリートメント」のようなもの。うねりを30%程度緩和させるイメージで、完全にリセットする力がない。
  • 縮毛矯正:アルカリ性の薬剤で髪の内部の結合を一度すべて切断し、アイロンでまっすぐにした状態で再結合させる、いわば「髪の内部構造の手術」。強いくせ毛もまっすぐに変えられる。

もし強いくせ毛の人が市販の酸熱トリートメントを使っても、「思ったより伸びなかった」という結果に終わってしまう可能性があります。

しっかりとしたストレートヘアを目指すのであれば、酸熱トリートメントではなく、美容室で髪質を診断してもらった上で縮毛矯正を相談するのが適切な選択と言えるでしょう。
髪型選びに悩んでいるくせ毛の人は、以下の記事も参考にしてみてください。

※参考:くせ毛に悩む40代女性のためのおすすめ髪型3選!頼み方のポイントも紹介

ヘアカラーの色落ちを避けたい人

せっかくきれいに染めたヘアカラー、できるだけ長持ちさせたいと思うのは当然です。

もし、ヘアカラーの色味を大切にしたいのであれば、市販の酸熱トリートメントの使用は慎重に検討しましょう。
その理由は、酸熱トリートメントの主成分である「グリオキシル酸」が、ヘアカラーの色素を分解してしまう性質を持っているからです。

個人差はありますが、施術後にカラーが1~2トーンほど明るく抜けてしまうだけでなく、特にアッシュ系のカラーでは色味が大きく変わってしまうケースも少なくありません。

「では、カラーリングの前に施術すれば良いのでは?」と考える人もいると思います。
しかし、それも簡単ではありません。

酸熱トリートメント後の髪はキューティクルが強く引き締まっているため、今度はヘアカラーの染料が内部に浸透しにくくなり、きれいに染まらないでしょう。

つまり、酸熱トリートメントはヘアカラーとの相性があまり良くなく、「髪の質感改善」と「きれいな色味の維持」の両立が難しいケアと言えます。
色落ちについて詳しく知りたい人は、以下の内容も参考にしてみましょう。

※参考:ヘアカラーをしていて色落ちが気になる人はするべき方法3選!40代以上の人は特に必見

もともと髪が健康な人や硬い髪質の人

意外に思われるかもしれませんが、髪に大きなダメージがない健康毛の人や、もともと髪が硬い場合にも、酸熱トリートメントは向いていない場合があります。

酸熱トリートメントは、ダメージによる髪内部の歪みを整える施術です。
そのため、ダメージがほとんどない健康な髪に使っても、変化を感じにくいだけでなく、必要のない強い薬剤処理を行うことで、かえって髪を硬くしてしまったり、質感を損ねたりする可能性があります。

また、もともとハリ・コシがしっかりしている硬い髪質の場合、髪がさらに硬くなりすぎて、ゴワゴワとした扱いにくい髪になってしまうケースも珍しくありません。
例えるなら、軽い風邪の人に強すぎる薬を処方するようなものです。
髪にとっては「オーバースペック」なケアとなり、望まない結果を招くことがあります。

髪の悩みの根本原因は「ダメージによる空洞化」の可能性がある

「市販の酸熱トリートメントは、自分の髪には合わないかもしれない」と感じた人が中にはいたかもしれません。

では、年齢とともに増える髪のうねりやパサつきといった悩みには、一体どう向き合えば良いのでしょうか?
その答えは、髪の表面的なケアだけでは解決しない、髪の内部がスカスカになってしまう「髪の空洞化」という現象に隠されています。

髪の空洞化とは、カラーや熱、加齢などのダメージによって髪内部のたんぱく質が流出し、構造がもろくなってしまう状態です。
これが、ツヤの低下や切れ毛、扱いにくさの根本的な原因となっています。

以下では、まずこの「髪の空洞化」がなぜ起こるのか、そのメカニズムを解き明かし、本当に必要なケアの考え方について解説します。

うねり・パサつきの本当の原因は「髪の空洞化」にあった

年齢を重ねるにつれて、髪がうねりやすくなり、パサついてツヤがなくなってしまった…。
こうした髪質の変化に悩んでいないでしょうか?

その根本的な原因は、髪の内部がスカスカになってしまう「髪の空洞化」にあるのかもしれません。

健康な髪の内部は、たんぱく質や水分がぎっしり詰まっています。
しかし、ヘアカラーやドライヤーの熱、そして加齢といったダメージが積み重なると、それらの大切な成分が内部から流出し、まるで水分が抜けた野菜のように、内部がスカスカの状態になってしまうでしょう。

これが「髪の空洞化」です。

内部が空洞化した髪は、強度や弾力を失い、形を保てなくなった結果、これらがパサつきやまとまりのなさに繋がります。

さらに、空洞部分が湿気を不均一に吸い込むことで、嫌なうねりや広がりを引き起こしてしまうでしょう。
大人の髪の悩みを解決するには、髪の表面をコーティングするだけでなく、この「空洞化」してしまった内部をしっかりと埋めてあげることが、何よりも大切です。

髪が空洞化するメカニズム

髪の内部がスカスカになる「空洞化」は、一体どのようにして起こるのでしょうか?

それは、日々の様々なダメージが、髪の防御壁であるキューティクルを壊し、内部の栄養を流出させてしまうことから始まります。

髪が空洞化するメカニズム
  1. 外壁(キューティクル)の損傷:カラーや熱でキューティクルが損傷し、内部の栄養が流出。できた空洞が、手触りやツヤを悪化させる原因となる。
  2. 内部(コルテックス)の成分流出:キューティクルが壊れると、シャンプーでも内部のたんぱく質が流出。髪の芯が空洞化し、ハリを失い切れ毛に繋がる。

このように、髪の空洞化は【「外壁が壊れる」→「内部の成分が流れ出る」】という、ドミノ倒しのような連鎖で進行します。
だからこそ、この連鎖を断ち切る「内部補修」がとにかく重要です。

必要なのは表面的なケアではない「内部補修」という考え方

これまで見てきたように、年齢とともに感じる髪のうねりやパサつきといった悩みは、髪の表面だけの問題ではありませんでした。

ダメージによって髪の内部をスカスカにする空洞化こそが、根本的な原因です。
シリコンなどで髪の表面をコーティングし、一時的に手触りを良くするケアも大切ですが、それはあくまで「対症療法」にすぎません。

大人の髪悩みに本気で向き合うなら、このダメージの連鎖を断ち切り、空洞化した髪の内部にしっかりと栄養を届け、埋めてあげる「根本ケア(内部補修)」という考え方が欠かせません。

「エポプレミアムヘマチン」という新しい選択肢

ダメージで空洞化した髪の悩みに、私たちが提案するのが「ヘマチン」を高濃度で配合した毛髪美容液「エポプレミアムヘマチン」です。

ヘマチンは、ダメージを受けた髪の表面に吸着すると、成分自身が規則正しく整列し、「模倣キューティクル」とも言える、うろこ状の新たな保護膜を形成します。
この新たな保護膜が、剥がれてしまったキューティクルの代わりとなって内部を守り、表面をなめらかに整えられるでしょう。

その結果、光の反射が均一になるため、失われたツヤがよみがえり、さらに髪1本1本がしっかりすることで、若々しいハリやコシも生まれやすくなります。
この「髪の表面を再構築する」というアプローチは、酸熱トリートメントとも大きく異なるという点を覚えておきましょう。

酸熱トリートメントが、強い酸と熱の力で髪の形状を一時的に整える『矯正』に近いケアであるのに対し、エポプレミアムヘマチンは、ダメージで失われたキューティクルの代わりとなる保護膜を形成する『補修・補強』のケアです。

髪に負担をかけて形を変えるのではなく、髪が本来持つべき健康な状態に近づけることこそが、私たちが提案する新しいダメージケアの考え方となっています。

※商品詳細:エポプレミアムヘマチン

市販の酸熱トリートメントもいいけど、自分の髪に合った正しいケアも必要

市販の酸熱トリートメントをテーマに、その仕組みから注意点、そして大人の髪の悩みの根本原因について解説しました。

市販の酸熱トリートメントは、髪質や目的が合えば、手軽に質感を整えられる便利なアイテムです。
しかし、流行のケアに飛びつくのではなく、ご自身の髪が今どのような状態で、本当に何を必要としているのかを正しく理解しましょう。

もし、あなたの髪の悩みがダメージによる「空洞化」から来ているのであれば、必要なのは一時的な形状変化ではなく、髪の構造そのものに着目した「根本的な補修ケア」なのかもしれません。

ダメージで失われたものを補い、髪本来のハリ・コシ・ツヤを取り戻すケアこそが、未来のあなたの美しさに繋がっていきます。
上記で紹介した内容が、あなたが自分に合った最適なケアを見つけるための、きっかけになれば幸いです。

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