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米子城跡|山陰随一の名城から望む360度の絶景!|鳥取県米子市

2024年6月8日

米子城跡 「続日本100名城」のひとつで、“山陰随一の名城”と呼ばれる絶景の城。
頂上の天守台からは360度の大パノラマを楽しめます。

NHKの番組「日本最強の城スペシャル第10弾 ~一度は行きたい絶景の城~」では、本丸からの眺望の素晴らしさで「最強の城」に選ばれました。

戦国時代の末期に築かれて、明治2年まで現役だったお城です。

【国指定史跡 米子城跡】
住所:鳥取県米子市久米町63 (米子城三の丸跡(旧湊山球場))
お問い合わせ:0859-23-5436(米子市文化振興課)
 ※土日祝休
お問い合わせの受付時間:8:30~17:15
見学時間:自由

※急な登り道があります/早朝・夕方・夜間に登城される際はライトをご持参ください
※ゴミは各自でお持ち帰りください


写真:米子市教育委員会

米子城跡の見どころ ~中海のそばにそびえる天空の城~

天空の城 ©Yuichi Oka

米子(よなご)城跡があるのは、鳥取県米子市の中心部。
日本海とつながる汽水湖・中海(なかうみ)に張り出した湊山を中心に築かれています。

標高90mの天守台(本丸)からは、360度の大パノラマを楽しめます。
眼下の中海をはじめ、日本海・隠岐の島・島根半島・大山まで一望できるロケーションは格別!

ふもとには米子市街が広がっていて、駐車場から本丸まで徒歩約20分と観光もラクラク。

絶景好きにもお城好きにも人気の名城です。

天守台 ©Yuichi Oka

現在の米子城跡に天守などの建物は残っていませんが、石垣などは江戸時代の姿のままです。

頂上の「本丸」(写真)には、かつては大小2つの天守がそびえていました。
この2つの天守が米子城の最大の特徴です。

四重櫓(やぐら)台 ©Yuichi Oka

ほかにも五重の「大天守台」や、小天守台と呼ばれる「四重櫓(やぐら)台」(写真右側)、中海と米子市街を見渡せる「遠見櫓」、城兵の集合場所だった「枡形」など、往時の姿を想像できる石垣が数多く残されています。

登り石垣 ©Yuichi Oka

さらに中腹にある内膳丸(出山に築かれた郭(くるわ))から、本丸の遠見櫓(やぐら)にかけて尾根を登るように築かれた「登り石垣」(写真)は、朝鮮半島の倭城の技術を取り入れた非常に珍しいもの。

二の丸や三の丸にも見事な石垣が残っていて、城の全景は世界遺産のマチュピチュ(ペルー)を思わせます。

鯛石 ©Yuichi Oka

ほかにも魚のタイにそっくりな「鯛石」(写真)や、石垣の上にポツンとたたずむ「忘れ石」など、個性的な奇石などがいっぱい!

春夏秋冬の景色も美しく、貴重な史跡と絶景を堪能できます。

米子鬼太郎空港 ・米子鬼太郎空港から車で約25分
・JR米子駅から車で約5分(徒歩約15分/バスも有)

とアクセスが便利!
大山(だいせん)や皆生(かいけ)温泉にも行きやすく、境港や水木しげるロードにも近い鳥取県西部の名所です。

米子城跡三の丸番所 米子城跡で最初に立ち寄りたいのは、玄関口の「三の丸駐車場」にある「米子城跡三の丸番所」

お城の歴史や構造・見どころ・絶景スポット・VRアプリの案内など、米子城跡の魅力を深堀りできるガイダンススペースで、トイレも備えています。

【米子城跡三の丸番所】
ガイダンススペース(休憩所): 8:30~17:00
トイレ:24時間オープン

トイレと休憩スペース 「米子城跡三の丸番所」には、トイレと休憩スペースがあります。

隣の「三の丸広場」は2024年5月現在工事中ですが、工事の完了後は誰もが憩える史跡公園になる予定です。

米子城跡の絶景 ~ 四季の風景・ダイヤモンド大山・オレンジロード・ライトアップetc ~

全てを一望 ©Yuichi Oka

米子城跡は空・山・海・街の全てを一望できる絶景の城!
四季折々の風景をはじめ、日の出から夜景まで、24時間うつろう景色を楽しめます。

大山の頂上から日が昇る「ダイヤモンド大山」や、夕日が中海に光の道を描く「オレンジロード」など、レアな天体ショーが見られる時も。

期間限定の夜間ライトアップも好評で、夜空に輝く天空の城を楽しめます。

そんな米子城跡の絶景の数々をご紹介しましょう。

①四季の風景

四季の風景 ©Yuichi Oka

米子城跡は桜の名所としても有名です。
ふもとに広がる湊山公園と共に、桜×絶景の競演を楽しめます。(3月下旬~4月上旬)

夏は新緑や夕焼け、秋は抜けるような青空と圧倒的な雲の存在感、冬は雪景色(12月下旬~2月)と、四季折々の風情を感じられます。

ダイヤモンド大山 (観測期間:10月22日ごろ・2月20日ごろ)

ダイヤモンド大山 ©Yuichi Oka

米子城跡が「絶景の城」と呼ばれるきっかけになった天体ショー!
広々とした天守台から、大山の頂上から昇るご来光を鑑賞できます。

毎年10月と2月には、誰でも気軽に参加できる「ダイヤモンド大山観望会」も開催されます。
ただ眺めてもよし、スマホやカメラでシャッターチャンスを狙ってもよし。

※「ダイヤモンド大山観望会」の日程と参加方法は米子市HP でご確認ください

③オレンジロード (観測期間:5月初旬~下旬/7月下旬~8月上旬)

オレンジロード ©Yuichi Oka

島根半島に沈む夕日が、眼下の中海にオレンジ色の道を描きます。 これを見るための「オレンジロード観望会」が5月中旬頃に開かれます。

※「オレンジロード観望会」の日程と参加方法は米子市観光協会HP でご確認ください

オレンジロードのシーズン以外も、見事なサンセットを楽しめます。

④夜間ライトアップ(夏・秋・年末年始など)

夜間ライトアップ ©Yuichi Oka

米子城跡が夜闇に輝く人気のイベント!

夏や秋、年末年始など、不定期で開催されます。

夜間ライトアップ ©Yuichi Oka

天守や石垣が幻想的に浮かび上がる光景は、デートスポットにもおすすめ。
ガイドと一緒に夜の米子城跡を歩く「米子城跡ナイトウォーク」が開催されることもあります。

※「米子城ナイトウォーク」の日程や参加方法は米子まちなか観光案内所 にお問い合わせください

夜景がきれい! ライトアップの期間以外も米子城跡から見下ろす夕景や夜景がきれい!

夜の米子城跡は足元が暗くて危険なため、ライトなどを持参しましょう。

©Yuichi Oka

米子城跡のイベント

米子城跡では一年を通じてさまざまなイベントが開催されます。

いずれも悪天候などによって中止になる場合があるので、米子城公式ホームページ で最新情報をチェックしてください。

新年明けまして米子城 (1月1日早朝)

新年明けまして米子城

元旦の恒例行事で、天守台から初日の出を鑑賞します。

鳥取屈指の絶景スポットから拝む神々しい初日の出は、縁起の良い新年の始まり!
二の丸にある枡形には、温かい飲み物や軽食などを販売するキッチンカーが登場します。

参加者には登城記念証などのプレゼント(先着順)もあります。

※キッチンカーの登場やプレゼントの有無は、年によって異なります

米子桜まつり (3月下旬~4月上旬)

米子桜まつり

米子桜まつり ©Yuichi Oka

米子城跡近くの湊山公園は米子市随一の桜の名所です。

春は園内に約500本の桜が咲き誇り、毎年3月末~4月上旬に開催される「米子桜まつり」では、屋台の出店やボンボリの点灯、ライトアップなどが行われます。

米子城跡も桜の名所で、絶景と桜の競演を堪能できます。

見て触って城山自然ツアー (各シーズン)

見て触って城山自然ツアー

米子城跡がある湊山の自然観察会。

さまざまな植物や昆虫などを、(公財)日本自然保護協会登録の自然観察指導員の案内で観察できます。

ウバユリ

ウバユリ(写真)やヤマジノホトトギスなど、普段はなかなか目にする機会のない珍しい植物も!

米子城跡に残る豊かな自然を体感できます。

米子がいな祭 (8月)

米子がいな祭

米子の夏の風物詩。
JR米子駅前通りや米子城跡などで、たくさんのイベントが行われます。

祭のクライマックスの「がいな花火大会」では、米子城跡から見える米子港(中海)を舞台に約1万発の花火が打ち上げられます。

米子城跡の歴史

米子城跡 ©Yuichi Oka

かつての米子城には五重の天守と四重の小天守(四重櫓)がそびえていました。

米子城CG画像 大天守と小天守(四重櫓)のCG画像(米子城VRより) 写真:米子市教育委員会

その歴史の始まりは、応仁の乱~戦国時代にかけて。
伯耆国日野郡(現在の鳥取県日野郡)を支配していた日野山名氏出身の、山名宗之によって飯山に砦が築かれたと言われています。

米子城跡 ©Yuichi Oka

さらに戦国時代末期の1591年(天正19年)に、豊臣秀吉の命によって西伯耆(にしほうき/鳥取県西部)の領主となった吉川広家が、現在地の湊山に近世的な石垣を持つ城を築き始めました。

これは秀吉の朝鮮出兵の戦略のもとに、日本海側の抑えとして造られました。

冬の米子城跡 ©Yuichi Oka

その後吉川広家は関ヶ原の合戦の後、岩国(山口県南東部)に転封(治める領地を変えること)されました。

ですが、その後も米子城の築城は続けられ、中村一忠が城主だった1602年(慶長7年)ごろに完成しました。

米子城跡 ©Yuichi Oka

その後も城主が移り変わりながら、1869年(明治2年)まで城は健在でした。
ですが明治維新で藩庁に引き渡されて、士族に払い下げられた末に、建物の大半が売られて解体されてしまいました。

しかし、今も残る天守台や石垣などに往時の雄姿が偲ばれます。

現代も米子を象徴する“山陰随一の名城”です。

米子城跡 写真:米子市教育委員会

- DATA
国史跡 米子城跡

HPhttps://yonagocastle.com/

住所:鳥取県米子市久米町63 (米子城三の丸跡(旧湊山球場))

お問い合わせ:0859-23-5436(米子市文化振興課) ※土日祝休
お問い合わせの受付時間:8:30~17:15
見学時間:自由
※急な登り道があります/早朝・夕方・夜間に登城される際はライトをご持参ください
※ゴミは各自でお持ち帰りください

取材協力・写真提供:米子市文化振興課・岡雄一/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら

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