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ここがうれしい「ぬる湯」温泉! 夏にピッタリの爽やかな低温 ~おすすめの理由~
「ぬる湯」のおすすめポイントは、以下の3つです。
・温度が低くてじっくり長湯できる
・湯上り後に汗をかきにくい
・朝風呂に入ってもサッパリ爽やか!
さらに島根の「ぬる湯」は涼しい山あいや高原に多く、夜や朝の気持ちよさは格別!
湯上り後の夕涼みも、起き抜けの朝風呂も満喫できます。
そんな島根の「ぬる湯」をご紹介します。
島根のおすすめ「ぬる湯」6選! ~秘湯感たっぷりの個性派温泉たち~
①国民宿舎さんべ荘 【日帰り入浴・宿泊】
島根県の真ん中にそびえる三瓶山 (さんべさん)。
そのふもとに湧く「三瓶温泉」は、赤い濁り湯が特徴の名湯です。
鉄分と塩分を含んだ珍しい温泉で、体を芯から解きほぐしてくれます。
そんな「三瓶温泉」をバラエティ豊かな露天風呂で楽しめるのが、『国民宿舎さんべ荘』。
中国地方最大の湧出量を活かした男女合計16種類の露天風呂(40℃)があり、非加熱源泉かけ流しの浴槽(約35℃)も、男女別に2つあります。
体温に近い温度は、いつまでも浸かっていたくなる気持良さ!
三瓶山エリアは“夜空の暗さ日本一(平成24年度全国星空継続観測)”に選ばれた星空の名所で、夜は露天風呂から天然プラネタリウムを楽しめます。
加温風呂と源泉風呂での“温冷交互浴”※も楽しめて、三瓶温泉のパワーを体感できます。
※温冷交互浴とは:温度差のある2つの浴槽に交互に入ると、体が芯から温まって老廃物が排出されやすくなる
湯上り後はエアコン完備の無料休憩スペースでまったり。
同じくエアコン完備のレストランやお土産屋さんもあり、日帰り入浴でも宿泊でもくつろげます。
【国民宿舎さんべ荘】
住所:島根県大田市三瓶町志学2072-1
電話:0854-83-2011
営業時間:10:30~21:00(最終受付20:00)
定休日:不定休
②三瓶温泉 亀の湯 【日帰り入浴】
三瓶温泉にある、昔ながらの共同浴場。
三瓶町の人々が管理していて、地元住民との交流も楽しめます。
入浴は8:30からですが、お湯が加温されるのは住民が入り始める夕方から。
それまでは源泉(35℃)のままの「ぬる湯」を楽しめます。
熱い季節はこの非加熱の源泉がなんとも気持ち良く、静かでやや暗い浴室の雰囲気もあって旅情たっぷり!
浴槽は大正時代に作られた物で、他の設備と共に住民たちが大切に守り継いでいます。
そんな三瓶温泉の歴史を体感できる共同浴場です。
※浴室内にシャワーはありません(シャンプー等の備品もなし)
※タオルは近くの児玉商店で販売しています
施設内にエアコンはありませんが、標高約450mの三瓶温泉は平地よりも過ごしやすく、「ぬる湯」のサッパリ感も相まって爽やかな湯上りです。
【三瓶温泉 亀の湯】
HP:http://sanbe.site/kamenou.html
住所:島根県大田市三瓶町志学ロ357-5
電話:0854-83-2167 (志学まちづくりセンター内 共同浴場管理組合事務局)
営業時間:10:00~21:00
定休日:なし(年中無休)
③三瓶薬師 鶴の湯 【日帰り入浴】
こちらも三瓶温泉の共同浴場。
「亀の湯」と違い常時加温(39℃〜42℃)されていますが、浴槽の横にある源泉の管からは、大量の非加熱源泉(35℃)が流れています。
この源泉をかけ湯にしたり、髪を洗ったりすればサッパリ!
ただし鉄分と塩分を含んだ濁り湯なので、髪を流すと少しパサパサしますが、それもまた個性派温泉の醍醐味です。
※浴室内にシャワーはありません(シャンプー等の備品もなし)
※タオルは近くの児玉商店と国民宿舎さんべ荘で販売しています
『亀の湯』と同じくエアコンはありませんが、昭和レトロな建物に古いブラウン管テレビなどが置いてあり、昔懐かしい雰囲気にひたれます。
【三瓶薬師 鶴の湯】
HP:http://sanbe.site/turunou.html
住所:島根県大田市三瓶町志学932-1
電話:0854-83-2238(三瓶観光タクシー)
営業時間:12:00~21:00 (11~4月中旬は20:00まで)
定休日:元旦(1月1日)
④千原温泉(千原湯谷湯治場) 【日帰り入浴】
島根の「ぬる湯」は秘湯感たっぷりの山あいに多く、この『千原温泉』もそのひとつです。
三瓶山麓の森の中ですが、全国から秘湯ファンが訪れます。
その特徴は、34℃の源泉が浴槽の中に直に湧き出している、“足元湧出泉”であること!
これが地元住民にも温泉ファンにも大人気で、古くから湯治場としてにぎわっていました。
泉質は「ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉」。
療養専門の温泉として知られていて、切り傷・火傷・慢性皮膚病・アレルギー性疾患・心臓病・高血圧症など、たくさんの効能があります。
この効能豊かな源泉が絶えずポコポコと湧き出していて、炭酸ガスを含んだ泡が体をやさしく包みます。
源泉が空気に触れずに浴槽にたまる、全国的にも珍しい温泉です。
入浴時間は1回1時間の時間制。
泡が割れる音を聞きながらじっと目を閉じていると、濃厚な温泉成分が体の中に染み渡るような気分に!
体温に満たない「ぬる湯」なのに、体の芯から温まります。
豊かな自然に囲まれた日帰り入浴施設で、目の前には川が流れています。
10~6月は薪風呂が焚かれて、温かいお風呂に入れます。
【千原(ちはら)温泉(千原湯谷湯治場)】
HP:http://www.chihara-onsen.jp/
住所:島根県美郷町千原1070
電話:0855-76-0334
<営業時間>
8:00~18:00/最終受付17:00(4月~10月)
8:00~17:00/最終受付16:00(11月~3月)
定休日:木曜
⑤小屋原温泉 熊谷旅館 【日帰り入浴・宿泊】
こちらも三瓶山麓にある人気の秘湯!
静かな山の中の一軒宿で、日帰り入浴も宿泊もできます。
完全非加熱・源泉かけ流しの温泉は、体温に近い37℃強。
千原温泉に似たポコポコと泡が立つ「食塩性炭酸泉」で、湯船に入ると体が泡に包まれて、お肌がスベスベになります。
効能はリウマチ・皮膚病・神経痛など。
約280年前から続く名湯で、素朴でひなびた風情がたまりません。
湯の華がこびりついた雰囲気たっぷりの湯船や浴室も、温泉マニアに大人気です。
浴室は3つあり、どれも時間制限50分 で貸切できます。
日帰り入浴はお好きな浴室をひとつ選ぶシステムなので、3つのお風呂全部を制覇したいなら、ぜひ宿泊しましょう!
【小屋原(こやはら)温泉 熊谷(くまがい)旅館】
住所:島根県大田市三瓶町小屋原1014-1
電話:0854-83-2101
営業時間:要・事前問い合わせ(入浴は宿泊客優先)
定休日:不定休
※入浴は宿泊客優先のため、日帰り入浴は要・事前問い合わせ
⑥頓原天然炭酸温泉ラムネ銀泉 【日帰り入浴】
日本有数の「炭酸泉」で、豊かな泡がラムネのようにシュワシュワと立ち昇ります。
島根と広島の県境近くにあり、三瓶山エリアからは車で約30分です。
かけ流しの源泉を38~40℃に加温した大浴場(写真上)と、15℃の源泉のままの水風呂(写真下・右奥)があり、源泉の水風呂は貸切風呂の中にある五右衛門風呂です。
水風呂と加温風呂に交互に入れば、血行が促進して、疲れや筋肉痛がよくとれます。
※水風呂(貸切風呂)は要・電話予約
泉質は炭酸ガスと炭酸水素イオンが混在する「天然炭酸温泉」。
加温風呂の温度はぬるめですが、塩分と鉄分を豊富に含んでいるため、入れば体がよく温まります。
湧きたてのお湯は無色透明で、約3週間かけて緑→黄緑→黄色→オレンジと色が変わっていきます。
この変化も珍しく、温泉王国の島根の中でも人気の高い個性派温泉です。
館内はエアコン完備で、休憩所とお土産屋さんがあります。
お土産屋さんでは名物のラムネ「頓原の銀泉」※を売っていて、気さくなスタッフさんとの会話も楽しめます。
※温泉水ではなくラムネ飲料です
【頓原(とんばら)天然炭酸温泉 ラムネ銀泉】
HP:https://www.ramune-ginsen.com/
住所:島根県飯石郡飯南町頓原1070
電話:0854-72-0880
営業時間:11:00~20:00
定休日:木曜・年末年始
島根の秘湯エリア「三瓶温泉郷」は「ぬる湯」の宝庫!
今回ご紹介した「ぬる湯」温泉6つがあるのは、島根県の中央に広がる「三瓶(さんべ)温泉郷」です。
車がないとアクセス不便なエリアですが、そのぶん昔ながらの湯治場や秘湯が残っています。
国立公園の豊かな自然、きれいな空気、昔懐かしい里山の景色を楽しめて、湯の華豊富な温泉も多く、温泉好きにはたまりません!
全国の温泉マニアが絶賛する秘湯だらけの温泉郷で、「ぬる湯」巡りを楽しんでみませんか?
取材協力・
写真提供:
国民宿舎さんべ荘・亀の湯・鶴の湯・千原温泉(千原湯谷湯治場)・小屋原温泉 熊谷旅館・頓原天然炭酸温泉ラムネ銀泉/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)