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自然豊かな雲南市で楽しく農業! すべて手作りの無農薬・無添加スパイス。
とかく「重労働」というイメージが強い農業。
ですが出雲テラスが取材してきた農家さんたち、特に初めて農業の世界に飛びこんだ若い移住者さんたちは、
「楽しい!」
「面白い!」
と笑う人がほとんどです。
今回登場する『出雲SPICE LAB.』の山田健太郎さんも、そのひとり。
「なぜなら自分が大好きなスパイスを作って、それで次々と‟面白いこと”をしているからです」
とニッコリ。
そんな山田さんが営む『出雲SPICE LAB.』では、無農薬・無化学肥料でスパイスを栽培しています。
※無化学肥料:草木や野菜くず、家畜のたい肥などの自然由来の肥料だけを使って、化学的に合成された肥料は使わない農法
さらに出雲の特産の出西(しゅっさい)しょうがや、世界中から吟味して集めたスパイスで、カレー粉やクラフトビールならぬ「クラフトコーラ」などを手作りしています。
世界中を旅してきたバックパッカーでもある山田さんは、インドで味わった忘れられないチャイの味を再現するなどこだわりを徹底!
新宿ルミネのアグリショップなどでも評判です。
お手軽なのに本格的! 「カレーキット」や「スパイス ドリンク シロップ」でスパイスの美味しさを再発見♪
『出雲SPICE LAB.』のスパイス商品は、
「日常的に美味しく食べたり飲んだりしてもらえるように」
と、あまり尖った個性は出さずに、山田さんたち自身が「美味しい!」と思える味にしているそうです。
そのため
スパイス=辛くて刺激的
というイメージをくつがえす美味しさ♪
珍しい「クラフトコーラ」などの「SPICE DRINK SYRUP」シリーズも、
「炭酸水や牛乳で割るだけで、本格的なエスニック・ドリンクができる!」
と好評です。
そんな『出雲SPICE LAB.』の人気商品をご紹介します。
●チキンカレーキット
スパイスカレーの基本とも言える、チキンカレーを作るためのスパイスキット。
シンプルながらも本格的なスパイスばかりをブレンドしています。
野菜をたっぷり入れたり、牛乳やココナッツミルクを入れたりしても、しっかり美味しい「チキンカレー」ができます。
●ひき肉のカレーキット
11種類のスパイスのハーモニーが楽しめる、「スパイスキーマカレー」を作れるキット。
豊かに広がるリーフスパイスの香りは、ひき肉との相性が抜群です。
ミックスビーンズや半熟卵などでアレンジしても、とっても美味しく食べられます。
●クラフトコーラ
世界中のスパイスと島根産の生姜をベースに作った、オリジナルのドリンクシロップ。
クローブ・シナモン・カルダモンなど、スパイスの風味がしっかり感じられるのに、マイルドでやさしい味わいです。
10種類のスパイスと3種類の柑橘をブレンドしていて、それらの香りがきちんと調和するように、温度管理にまで気をつかって作っています。
●ジンジャーチャイ
5種類のスパイスを配合して、茶葉を煮出しながらシロップにした本格的なチャイ!
インドの路上で山田さんが香りにつられて飲んだ、極上のチャイ。
その味を再現しようと、試行錯誤の末に生まれました。
だから美味しい! ‟スパイスLOVER”な農家の3つのこだわり ~ 実はレアな無添加スパイス ~
『出雲SPICE LAB.』のポリシーは、以下の3つです。
食事を美味しく楽しくしてくれる、文字通り「スパイス」になる香辛料を、こだわりながら作っています。
①農法:スパイスは耕作放棄地を活用して育てて、農薬・化学肥料は使わない
②原材料:自ら育てた作物と、出雲で育った作物を原料に使う。
気候などの条件が合わなくて育てられない場合は、安全性をしっかり吟味した上で調達する。
③製法:スパイスのブレンド、砕き方、温度管理などは、常に試行錯誤を重ねて美味しさと安全性を追求。
世界を旅して出会った味や香りをもとに、手作りならではの美味しさにこだわる。
だから『出雲SPICE LAB.』のスパイス商品は、どれも美味しくて安全。
不安のない自ら育てたスパイスと、しっかり由来を確認したスパイスで、1から手作り。
作り手の‟顔が見える”安心なスパイス商品です。
好きなスパイスで楽しい事をしながら、田舎を元気に! ~ 移住者による新・農業ライフ ~
『出雲SPICE LAB.』を立ち上げた山田健太郎さんは、大阪生まれの32歳。
大都会に憧れて東京に出ましたが、数えきれないほどの人とビルの大きさに息が詰まり、逃げるように世界50ヶ国以上を放浪するバックパッカーになりました。
そして旅をする中で世界中の食べ物の美味しさと、それらを生み出す農業の面白さに心を惹かれて、2018年から農業が盛んな島根県雲南市に移住。
日々の暮らしとスパイス商品作りを楽しみながら、農業と田舎の課題に取り組んでいます。
「農業をしていて『楽しいなあ』と実感するのは、ものが形になった瞬間です」
と語る山田さん。
「生姜やウコンなどのスパイスは土に埋まって育つものが多いので、それらを掘り出して立派な出来だった時や、初めてクラフトコーラやカレーキットが完成した時など、とても心がおどります。
そしてそれらで作った商品がお店に並んだ瞬間は、ひときわ感動しますね!」
すべて自分で考えて手作りしているからこそ、一歩一歩実現していく喜びはひとしお。さらに
「自分たちの活動や事業を通して、農業を若者に魅力的な仕事にしていきたい」
という理想もあるそうです。
「農業はもちろんしんどい作業も多いのですが、とてもやりがいのある楽しい仕事です。
ですが、若い世代で『農業をしたい!』と言う人は少数派です。そこで、こんなに面白い農業を私たちと同世代や、もっと下の世代の人達の仕事に選んでもらえるように、楽しみながらいろんな事に取り組み、それを見た人たちに『やってみたい!』と思ってもらいたいんです」
‟田舎の耕作放棄地を活用して、特産物で町おこし”
と聞くと、どうしても使命感やストイックさをイメージしがち。
ですが山田さんたちは、
「何よりも‟楽しくて面白い”ことが私たちの動機です!」
と熱く語ります。
「もともとスパイスが好きで、趣味でいろんなスパイス加工品を作っていました。
そして雲南市で昔から作られていた生姜や唐辛子を、訴求力のある‟スパイス商品”としてPRしたいと考えたんです。
地元の農家さんたちが手間や採算の都合で作るのをやめていた唐辛子・山椒・生姜などを再び作っていただき、それらも商品に使っています」
こうした斬新なアイデアに加えて、
「外から来た若者が新しく農業を始めてくれた!」
「わしらも山田君たちに負けんように農業を続けるわ」
といった喜びと歓迎の声もたくさん。
山田さんたち自身が、雲南市の農業の刺激=スパイスになっているようです。
「まだまだ地元の農家さんたちにお願いできる仕事は少なく、皆さんの収入アップまでは実現できていませんが、少しずつ規模を拡大していって、いずれは大きなムーブメントにしたい、と考えています」
と山田さん。
そんな意欲いっぱいの『出雲SPICE LAB.』では、一緒に楽しく農業をしてくれるお仲間を募集中!
今はコロナ禍で一休み中ですが、「クラフトコーラの手作り体験」や、田畑の草刈りや稲植えの後に、地元の美味しい食材で作ったごはんで打ち上げをするイベントなどを企画中♪
コロナ禍が落ち着いたら、ぜひ雲南市を訪れてみてください。
- DATA
出雲SPICE LAB.
(合同会社山田屋)
HP:https://www.izumospicelab.com/
オンラインショップ:https://spicelab.thebase.in/
Instagram:https://www.instagram.com/izumo_spicelab/
Facebook:https://www.facebook.com/pages/category/Food—Beverage/Izumo-SPICE-LAB-108426264821348/
住所:島根県雲南市大東町須賀825-1
お問い合わせ:HPやSNSのメッセージフォームよりお送りください
取材協力・
写真提供:
出雲SPICE LAB.(合同会社山田屋)/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)