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大根島|山陰の中海に浮かぶ牡丹の島

2024年5月1日

大根島 大根島は島根県と鳥取県の県境、日本海とつながる中海に浮かぶ美しい島。
隣の江島と共に島根県松江市八束町を形成しています。

このエリアには山陰最大級の牡丹園や、壁のようにそそり立つ「ベタ踏み坂」、貴重な生き物がいる洞窟(溶岩トンネル)など見どころがいっぱい!

大根島のまわりに点在する無人島や、難破船のような廃船などのミステリースポットもあります。

雲州人参の名産地で、雲州人参料理やうなぎ・そば(蕎麦)などのご当地グルメもお楽しみ。

大根島エリアの観光シーズンとアクセス

牡丹が咲き誇る

大根島エリアは2つの島にたくさんのお楽しみが詰まった注目スポット!
JR松江駅から車で30分、米子鬼太郎空港から車で20分とアクセスも良好です。

おすすめの観光シーズンは、なんと言っても島中に牡丹が咲き誇る4月下旬~5月上旬

夏や秋冬も四季折々の表情を見せる日本庭園や、驚きの急こう配のベタ踏み坂、大山や島根半島などの絶景、サイクリングや洞窟探検と1年中楽しめます。

無人島を貸し切れるグランピングや、サウナ付の古民家民宿、レンタサイクルがあるゲストハウスなど、大根島ならではの宿も。

ゆったり羽を伸ばせる大人の遊び場です。

JR松江駅 大根島へのアクセスは、米子鬼太郎空港かJR松江駅からがおすすめ。
出雲縁結び空港・JR出雲駅からもバスの乗り継ぎやレンタカー・観光タクシーなどで行けます。

車やレンタカーなら境港や水木しげるロードにも行きやすくて便利!
松江城エリアや島根半島の美保神社までも約30分で、便利に楽しめます。

※詳しいアクセス・所要時間などは松江観光協会八束町支部HP でご確認ください

大根島エリア(大根島・江島)の見どころ ~牡丹園・ベタ踏み坂・桜・溶岩トンネル・無人島etc~

大根島

大根島は中海に浮かぶ平坦な島です。
南には中国地方の最高峰の大山(だいせん)が、北には島根半島が見えて360度の絶景を楽しめます。

そしてお隣の江島と共に映えスポットがいっぱい!
江島にある壁のようにそそり立つ「ベタ踏み坂」や、大根島に5つある牡丹園、桜の名所の「大塚山公園」などが人気です。

そんな大根島エリアの見どころをご紹介します。

ベタ踏み坂(江島大橋)

ベタ踏み坂(江島大橋)

島根県と鳥取県を結ぶ全長1.446キロメートルの巨大な橋!
島根県側(江島側)から見ると、まるで壁のような急斜面に見えるためこう呼ばれています。

もっとも高い部分は44.7mもあり、なんどビル15階分の高さ!
(水面からの距離)

大山

橋の中央にある展望スペースからは、北は島根半島、南は大山まで見渡せます。
※展望スペースは歩道上にあるため車では行けません
(島根県側の「ファミリーマート江島大橋店」の駐車場に駐車可能)

動画サイトやSNSでも大人気で、写真撮影や徒歩での横断を楽しめます。

ただし橋の周辺は交通量が多いため、車道(横断歩道を含む)からの撮影は絶対にNG!
歩道や空き地から安全に撮影しましょう。

江島大橋の詳しい情報はコチラ→

大根島ぼたん祭(4月下旬~GW頃)

大根島ぼたん祭

「大根島と言えば牡丹!」と言われるほど有名な島の名物。
開花シーズンには島中が色とりどりの牡丹で埋め尽くされます。

それに合わせて4月20日前後~GW頃まで、島を挙げての「大根島ぼたん祭」が開かれます。
※開催期間は毎年変わります

ステージイベントや牡丹の切花品評会・屋台村・豪華景品が当たるスタンプラリー・牡丹染め体験など、イベントが盛りだくさん!

島に5つある牡丹園を巡ったり、牡丹を眺めながらランチを楽しんだり、お気に入りの牡丹の苗を買って帰ったり、いろんな楽しみ方ができます。

牡丹園 ~個性豊かな5つの牡丹園~

牡丹園

“牡丹の島”と呼ばれる大根島には5つの牡丹園があります。

それぞれ個性的な造りで、品種改良を重ねた色とりどりの牡丹や、大根島を形作っている玄武岩(通称「島石」)をいかした庭園などを鑑賞できます。

一年中牡丹が見られる牡丹園もあり、「冬牡丹」や「寒牡丹」などが冬でも美しい花を咲かせます。

由志園(ゆうしえん)

由志園

山陰最大級の日本庭園がある牡丹園。

GWに開催される「池泉牡丹(ちせんぼたん)」は、その名のとおり日本庭園の池を約3万輪の牡丹が埋め尽くす絶景!
映えスポット・映えイベントとして有名です。

さらにGWの最終日には黄色の牡丹を浮かべた「黄金の池泉牡丹」が見られます。
※牡丹の開花状況や気象条件などによって「紅白の池泉牡丹」になる場合があります

牡丹のテーマパーク!

園内にはランチや会席料理が食べられるお食事処、日本庭園が一望できるカフェ、牡丹グッズや雲州人蔘などのショッピングが楽しめるお土産屋さんなどがあり、さながら牡丹のテーマパーク!

牡丹のシーズン以外も四季折々の花々が咲き乱れ、屋内庭園「牡丹の館」では特殊な技術で一年中牡丹の花が見られます。

秋の紅葉ライトアップや、11月初旬~1月初旬(年末年始は休園)にかけて開催されるイルミネーションも人気です。

住所:島根県松江市八束町波入1260-2
TEL: 0852-76-2255(代)


江島牡丹園

江島牡丹園

約500品種の牡丹が植えられた牡丹園。
ここでしか見られないオリジナル品種がたくさんあります。

4月下旬~5月上旬まではいつでも牡丹が見られて、10月下旬~1月末頃に咲く寒牡丹もあります。
もちろん牡丹苗の販売も行っています。

大根島の溶岩や、自然の岩盤を使って作られた日本庭園は必見!
島伝統のうなぎ料理が食べられるお食事処もあります。

住所:島根県松江市八束町江島167-1
TEL:0852-76-2254


③中国ぼたん園 (開花時期のみ開園)

中国ぼたん園

112品種・1万本もの中国牡丹が植えられた牡丹園。
緑の花を咲かせる「縁結び」「まりも」など、日本で作られた中国系品種もたくさんあります。

中国固有種の大輪や、原種に近い牡丹など、ここでしか見られない牡丹がいっぱい!
日本牡丹もあり、中国牡丹との共演を楽しめます。

中国牡丹の開花時期は日本牡丹よりも少し早く、その期間だけ開園します。

開園期間:4月中旬~4月下旬
※牡丹の開花状況によって前後します
住所:島根県松江市八束町入江1077-1
お問い合わせ:0852-55-5232(松江市農政課)


大根島本陣

大根島本陣

島根県の天然記念物「出雲ナンキン(金魚)」の展示販売場がある牡丹園。

出雲ナンキンとは、土佐錦・地金と並ぶ三大地金のうちのひとつです。
※三大地金とは:日本の代表的な固有種の金魚で「日本三大地金魚」とも呼ばれる

大根島の島石(溶岩石)で造られた溶岩庭園も見どころです。

住所:島根県松江市八束町入江441-1
TEL:0852-76-3399


大根島ぼたん芍薬園

大根島ぼたん芍薬園

ソメイヨシノや河津桜、ツツジなどが植えられている牡丹園。
大根島の真ん中にあり、中海の向こうの大山がよく見えます。

園内には「時代亭(えびすてい)」というお蕎麦屋さんがあり、お食事もできます。

竜渓洞 (国の天然記念物)

竜渓洞

大根島は約20万年前に火山の噴火によってできた島で、流れ出た溶岩や火山灰からできています。

竜渓洞は、そんな火山活動の痕跡が残る神秘的な溶岩隧道(ずいどう/トンネル)。
1933年(昭和8年)の道路工事で発見されました。

珍しくて変わった形から、竜神様のすみかを思わせるとして「竜渓洞」と名付けられています。

ジオガイド

内部では溶岩が流れ出た跡や、目が退化した世界的にも希少な洞窟性の生物などが見られます。
ふだんは入口しか見学できませんが、ジオガイドを予約すれば中まで案内してもらえます。

【ジオガイドのご予約・お問い合わせ】
出雲国ジオガイドの会 izumo.geoguide@gmail.com
松江市文化財課 0852-55-5523(平日8:30~17:15)
※懐中電灯・長靴の貸し出しあり
※内部は真っ暗ですべりやすいため、動きやすい靴と汚れてもよい服装で行きましょう


幽鬼洞 大根島にある、もうひとつの溶岩トンネル「幽鬼洞(ゆうきどう)」
旧洞と新洞からできていて、溶岩ガスが抜けて崩れた跡など、火山活動による大根島の形成の過程が見られます。

ただし崩壊の危険があるため、一般人の立ち入りは禁止 されています。

大塚山公園

大塚山公園

ソメイヨシノや河津桜が植えられた桜の名所。

2月下旬からは河津桜が、3月下旬からはソメイヨシノが咲き乱れます。
ソメイヨシノのシーズンは夜間ライトアップが行われます。

ソメイヨシノ

実は日本で最も低い火山のひとつ(大塚山)で、標高42.2mの丘になっています。
そのため大根島全体と中海が360度見渡せて、写真撮影やピクニックにおすすめ!

芝生の広場や滑り台などの遊具があり、子連れ ファミリーに人気です。

千本桜緑地 もうひとつの桜の名所「千本桜緑地」。

大根島の北西にあり、中海沿いに咲く河津桜の並木が色鮮やか!

無人島と廃船

無人島と廃船

大根島が浮かぶ中海には、いくつもの無人島があります。
代表的なのは松江側(大根島の西側~南側)にある3つの小島。

京島 ~ 松の木と赤い鳥居が美しい竜宮神の聖地(写真)
弁天島 ~ 大山の眺めが素晴らしい「波入親水公園」がある島
渡島 ~ 1日1組限定のグランピング場で1島貸し切りOK!

と、どれも個性的!

京島は地元の方言で「りんごんさん(竜宮様の意味)」とも呼ばれています。

沈没船のような廃船

京島のそばには沈没船のような廃船があり、これはかつて防波堤がわりに係留されたのちに沈んだ船です。

寂寥感が漂う風景は、廃墟マニアやミステリースポット好きに人気です。

お寺

お寺

大根島の歴史と文化を物語るお寺。
ゆったりした時間が流れる静謐な空間で、心洗われるひとときを過ごせます。

白華山 観音寺 ~ 島に咲く花々を描いた天井画が素晴らしいお寺(写真)
恵泉山 善慶寺 ~ 大伽藍が見事な座禅体験ができるお寺(毎月第3土曜日 朝6:30~)
宝久山 全隆寺 ~ 大根島の牡丹の起源と言われている、黄金の観音像がそびえるお寺

ドッグラン(Dog park fuwa×2)

ドッグラン(Dog park fuwa×2)

大根島の南東にある広々としたドッグラン。
解放感いっぱいのエリアを愛犬と共に駆けまわれます。

定期的に「大根島ワンONE祭り」を開催していて、たくさんの愛犬家が集います。

住所:松江市八束町波入725番地

大根島エリアのグルメとおみやげ

大根島エリアのグルメとおみやげ

大根島エリアでは多彩なグルメを楽しめます。

島で昔から食べられてきたウナギやそば(蕎麦)、中海や境港の地魚など、どれも大根島ならではの味!
日本料理・イタリアン・カフェ・ラーメンなどお店の種類も豊富です。

牡丹園や中海・大山などの風景を楽しめるお店も多く、風光明媚なロケーションも魅力です。

雲州人参

お土産は特産の牡丹の苗や、雲州人参の加工品(エキス・飴・お茶・スキンケア製品など)、クラフトビール等のお酒や肥沃な黒ぼく土で育った野菜など、自然の恵みがいっぱいです。

大根島のグルメhttps://kankou-daikonshima.jp/eat
大根島のお土産https://kankou-daikonshima.jp/buy

大根島の歴史と成り立ち

大根島の歴史と成り立ち

大根島はおよそ20万年前に噴火した火山の火山岩(玄武岩)や火山灰からなる平坦な島。
そのため360度の展望を楽しめます。

場所は島根県の東部、松江市の北で日本で5番目に大きい湖「中海」に浮かんでいます。

隣の江島と共に島根県松江市八束町を形成していて、昔は船でしか本土と行き来できませんでした。

中海堤防道路

ですが1980年(昭和55年)に中海堤防道路で松江市の本土とつながって、2004年(平成16年)には「ベタ踏み坂」こと江島大橋で境港市とつながりました。

以来、生活も観光もグッと便利になりました。

風光明媚でたくさんの見どころがある大根島。
牡丹のシーズンでなくても一年中楽しめます。

大根島 「大根島」という名前は出雲國風土記に記された「蜛蝫島(たこしま)」がなまったもの。
出雲にいた「たこ」が大鷲にさらわれて、その大鷲がこの島にとまった、という伝説に由来しています。

たこ島→栲(たく)島→太根(たく)島→大根(たいこ)島→大根(だいこん)島

と変化していったと伝わっていて、大根が名物というわけではありませんが、火山岩と火山灰からなる肥沃な「黒ボク土」からは、見事な牡丹や雲州人参、美味しい野菜が育ちます。

- DATA
大根島(だいこんしま)

HP:https://kankou-daikonshima.jp/

住所:島根県松江市八束町波入2060

E-mail:kankou-daikonshima@asahinet.jp
観光のお問い合わせ:0852-61-5650 (松江観光協会八束町支部)
(営業時間 8:30~17:15 ※土日祝を除く)

取材協力・写真提供:松江観光協会八束町支部・由志園・境港管理組合/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら

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