エポラコラムサイト

ベタ踏み坂|まるで壁! 島根と鳥取を結ぶ天空の橋|江島大橋

2023年11月11日

江島大橋 まるで天に昇る架け橋のよう!

「ベタ踏み坂」と呼ばれる「江島大橋(えしまおおはし)」は、全長1.446キロメートルの長大な橋。
島根県の江島と、鳥取県の境港市をつないでいます。

眼下には日本海に通じる中海が広がっていて、東には中国地方の最高峰の大山(だいせん)が、西には牡丹で有名な大根島が、北には島根半島が見える絶景!

(大山は天候によって見えないときもあります)

境港や水木しげるロードにも近く、ドライブ旅行のルートにもオススメです。

場所:島根県松江市八束町江島~鳥取県境港市渡町
アクセス:JR境港駅・米子鬼太郎空港から車で約10分/JR松江駅から車で約30分
通行料金:無料

絶景!

車のアクセルを「ベタ踏み」したくなる!? 驚きの絶景「ベタ踏み坂」

車のCMで一躍有名になった「ベタ踏み坂」。
正式な名前は「江島大橋」で、山陰有数の映えスポットです。

「ベタ踏み坂」というニックネームの由来は、「車のアクセルをベタ踏みしたくなるほど」急こう配だから。
※実際はベタ踏みしなくても登れます

車道だけでなく歩道もあって、歩いて渡ることもできます。
※自転車は危険なので降りて通行しましょう

ベタ踏み坂 「ベタ踏み坂」の角度は6.1%で、100m走れば6.1m登るこう配。
離れた場所から見ると奥行きが圧縮されて、さらに急こう配に見える!

大迫力の「ベタ踏み坂」を撮影するなら島根県側! ~ 撮影スポット① ~

CMや写真で有名な「ベタ踏み坂」が見られる のは、島根県側。
鳥取県側は坂のこう配がゆるやかなので、写真撮影は島根側がオススメです。

特にオススメの撮影スポットは大根島の北西岸で、SNSやWEBニュースで見る「ベタ踏み坂」の写真はここから撮ったものが多いようです。

肉眼だとかなり遠く見えますが、望遠レンズがあれば壁のようにそそり立つ大迫力の「ベタ踏み坂」が撮れます。

そそり立つ姿は圧巻! 大根島の北西岸からズーム撮影した「ベタ踏み坂」。
壁のようにそそり立つ姿は圧巻!

(写真提供:公益社団法人 島根県観光連盟)

島根県側から撮りましょう 鳥取県側の坂は角度がゆるやかなので、島根県側から撮りましょう。

逆に「ベタ踏み坂」の近くから撮影すると、坂の急こう配が上手く写りません。

構図や撮影テクニックでカバーすることもできますが、壁のようにそそり立つ姿を撮りたければ、望遠レンズを準備して大根島の北西岸へGO!

「ベタ踏み坂」の付近は交通量が多いので、撮影に夢中になって事故やトラブルにならないよう、くれぐれも安全に気をつけてご撮影ください。

車道(横断歩道を含む)からの撮影は大変危険なので絶対にNG! 車道(横断歩道を含む)からの撮影は大変危険なので絶対にNG!
まわりと車のようすをよく確認してから、歩道や空き地などで安全に撮影しましょう。

真正面から撮りたいなら、誰かに車を運転してもらって助手席で撮影するのがおすすめ。

幻想的な光跡写真 「ベタ踏み坂」付近の歩道からでも、写し方によっては迫力ある写真が撮れます。
長時間露光を駆使すれば、幻想的な光跡写真もこのとおり!

ドライブしたり、歩くだけでも楽しい! ただドライブしたり、歩くだけでも楽しい!
はるか彼方まで見渡せる橋の上は、まるで空を飛んでいるような気分。

展望スペース 橋の上にある展望スペース。
柵で区切られた歩道上にあるので、徒歩で目指しましょう。

(写真提供:公益社団法人 島根県観光連盟)

頂上からの眺めも絶景! 360度の大パノラマビュー ~ 撮影スポット② ~

「ベタ踏み坂」こと「江島大橋」の頂上は、なんと高さ44.7mもあります。
(水面からの距離)

ビルで言えば約15階で、頂上にある展望スペースから360度の大パノラマビューを楽しめます。

橋の上は停車できないので、展望スペースには徒歩で行きましょう。
(橋の両側から約15分)

お天気が良い日は大山や島根半島、大根島まで見渡せます。

※「江島大橋」専用の駐車場はないので、島根県側の「ファミリーマート江島大橋店」駐車場をご利用ください

中海をまたぐ姿は必見! 江島の東岸や、境港市の西岸もおすすめのビュースポット。
「江島大橋」の全景を眺めたり、下から撮影したりできます。

「ベタ踏み坂」のインパクトが注目されがちだけど、壮大なスケールで中海をまたぐ姿は必見!

(©鳥取県)

夜の「江島大橋」 夜の「江島大橋」。
街の灯りや車のヘッドライトに照らし出された姿はとっても幻想的!

日の出前~夜明けも美しい 日の出前~夜明けも美しい。
‟映え”を狙うなら、ぜひ近くに泊まって撮影時間や撮影ポイントを変えてみて。

大型船が悠々と行き交います 橋の下の水深は約7mで、大型船が悠々と行き交います。
これも写真撮影にオススメの風景で旅情たっぷり。

※5,000トン級の船舶まで通行可能

「PCラーメン構造」の橋

ここがすごいよ「ベタ踏み坂」! 日本一長い「PCラーメン構造」の橋 ~ 建築と構造 ~

「ベタ踏み坂」は、日本一長い「PCラーメン構造」の橋です。

全長1.446km、最高地点 44.7m、中央径間(橋を支える主塔2つの距離)250mと、壮大なスケールを誇ります。

<PCラーメン構造とは>

PC(割れやヒビができにくいように加工されたコンクリート)を素材に、橋脚と橋げたを一体化して、通る車の重さや自重・天候などの負荷に耐えられるようにした構造。

「ラーメン」とは食べるラーメンではなく、ドイツ語の「額縁の枠」という意味。
全体の構造で負荷に耐える仕組みを表している。


「PCラーメン構造」の橋としては世界でも三番目の長さで、「ベタ踏み坂」のインパクトもあって世界中から観光客が訪れます。

デザインは「風」をイメージした軽快でしなやかなフォルム。
中海を吹き渡る風や、多くの日本神話の舞台となって豊かな歴史を育んできたこの地を象徴しています。

「PCラーメン構造」の橋

「ベタ踏み坂」=「江島大橋」の開通で鳥取と島根の行き来が便利に! ~ 歴史と役割 ~

この「江島大橋」の開通によって、島根県と鳥取県は海の県境を越えて結ばれました。

「江島大橋」が2004年10月に開通する前は、島根県側の江島と鳥取県側の境港市を結ぶルートは、「中浦水門橋」という跳ね橋しかありませんでした。

そのため船が通るたびに通行止めになったり、総重量14トン以上の車は通行できなかったりと、交通も物流も不便だったのです。

島根半島から見た中海の風景 島根半島から見た中海の風景。
中央右に大根島、中央左に江島、左奥に境港市が連なる。

江島と境港市の間に架かった「江島大橋」は、まさに希望の架け橋!

それが約7年の歳月をかけた「江島大橋」の完成によって、絶景を眺めながら短時間で行き来できるようになりました。

旅行は便利になり、日本海で有数の水揚げ量を誇る境港の魚介類や物品などが、松江方面に運びやすくなったのです。
こうして交通アクセスと物流が大幅に改善されて、中海・宍道湖圏が経済・物流の広域ネットワークを形成できるようになりました。

そんな重要な役割を果たしている「ベタ踏み坂」こと「江島大橋」。
近くなった鳥取と島根を旅して、ぜひその恩恵を満喫してください。

島根県道338号 美保関八束松江線 松江市街 ~大根島~江島~美保関 を結ぶ「島根県道338号 美保関八束松江線」

中海のまっただ中を通る爽快な道で、「江島大橋」とつながっているので各方面へのドライブに便利!

江島大橋

「ベタ踏み坂」のまわりには人気の観光スポットがいっぱい! ~ アクセスと見どころ ~

「ベタ踏み坂」の周辺はドライブ旅にピッタリのエリア。
車で行けば鳥取県側も島根県側も楽しめます。

運転免許があればレンタカーがオススメですが、タクシーも便利。

米子鬼太郎空港・JR境港駅・JR松江駅・JR出雲市駅・JR米子駅などから送迎してもらえて、貸切の観光タクシーでいろんな観光地を巡ることもできます。

小型・中型タクシーから5~9人乗れるジャンボタクシーまであって、割りカンなら意外とお安く旅ができます。

(観光タクシーは要予約/各地のタクシー会社や観光案内所にご相談ください)

ベニズワイガニ 日本海側の港で1番の水揚げ量を誇る「境港」
(全国では5番目)

お寿司や海鮮丼などのグルメがいっぱいで、名物のベニズワイガニや松葉ガニ、モサエビが大人気!
獲れたてのカニや魚が集まる「境港さかなセンター」は、海鮮好きにはたまらない♪

「味処 美佐」の「ベニズワイガニ コース」(写真はカニ2枚コース)


周辺のオススメ観光スポットはカニや海鮮、「水木しげるロード」などで有名な「境港」と、牡丹と雲州人参が名物の「大根島」

さらに境港から北上して島根半島に行けば、‟えびす様の総本宮”として有名なパワースポット「美保神社」もあります。

「ベタ踏み坂」だけでなく、ぜひこれらも巡ってみましょう!

水木しげるロード JR境港駅からのびる「水木しげるロード」には、ゲゲゲの鬼太郎や妖怪たちのブロンズ像がズラリ。

妖怪神社や鬼太郎グッズのお店、妖怪の本を集めた本屋さん、妖怪がテーマの飲食店などが立ち並びます。

水木しげる氏の作品を紹介している「水木しげる記念館」も必見。
※建て替えのため休館中(2024年春にリニューアルオープン予定)

色とりどりの牡丹 日本一の牡丹の産地・大根島にある「由志園(ゆうしえん)」。
牡丹の開花シーズンの4月中旬~5月上旬には、「由志園」の日本庭園と大根島が色とりどりの牡丹で埋め尽くされます。

GWのイベント“池泉牡丹(ちせんぼたん)”は、池に3万輪もの牡丹が浮かべられて圧巻の美しさ!

屋内庭園「牡丹の館」では、牡丹の開花シーズン以外でも1年中牡丹が見られます。

美保神社 商売と音楽の神様「えびす様(事代主主神)」をお祀りした「美保神社」。
日本全国に3,385社ある「えびす様」の神社の総本宮で、参拝者が絶えないパワースポット!

島根半島の岬近くにあって、少し足をのばせば「美保関灯台」にも行けます。

松江城 松江のシンボル・国宝「松江城」。
時間に余裕があれば、ぜひ大根島経由で行ってみたい!

ベタ踏み坂 「ベタ踏み坂」は「米子鬼太郎空港」から約5km(車で約10分)。
空港付近でレンタカーを借りてのドライブ旅がおすすめ。

※空港ターミナルビルの「レンタカー案内所」で予約可能

(写真提供:公益社団法人 島根県観光連盟)

江島大橋

動画提供:島根フィルムコミッションネットワーク

- DATA
江島大橋(ベタ踏み坂)

HPhttps://sakai-port.com/pages/87/ (境港管理組合)

住所:島根県松江市八束町江島~鳥取県境港市渡町

通行料金:無料
アクセス:JR境港駅・米子鬼太郎空港から車で約10分/松江市内から車で約30分

※江島大橋の歩道は自転車から降りて通行してください。
※横断歩道を含む車道での撮影は、大変危険ですので絶対にしないでください。
※歩道等から撮影をされる場合も、周囲の状況をよく確認して、交通ルールを守って、安全に撮影をお願いします。

取材協力・ 写真提供: 境港管理組合・松江観光協会八束町支部・鳥取県・公益社団法人 島根県観光連盟/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら

Related Posts
関連記事

メニュー
epauler公式ショップ