高級なトリートメントを使っているのに、なぜか髪の芯から元気になった気がしないと感じていないでしょうか?いいえ、まだ諦めるのは早いかもしれません。
ヘアケアにこだわる女性たちは、現在「ケラチン原液」に注目している方が多くいます。
しかし、ただ使えば良いというものではありません。使い方や選び方を間違えると、効果がないばかりか、かえって髪をゴワつかせてしまう代物です。
以下では、そんな「ケラチン原液」を使いこなすための方法も含めて詳しく解説しています。ダメージケアを本格的に始めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
「ケラチン原液」とは?トリートメントとの違いと仕組み

最近、ヘアケアにこだわる人の間で話題になっている「ケラチン原液」は、名前は聞いたことがあるけれど、普段使っているトリートメントと何が違うのか、よく分からないという方も多いのではないでしょうか?
以下では、その基本的な知識から、トリートメントとの違い、そして期待できる効果と注意点までを詳しく解説します。
「ケラチン原液」とは何?髪の主成分を補給する美容液
髪をきれいにキープするための土台となる、最も大切な成分をご存じでしょうか?それが、髪の約80〜90%を構成している「ケラチン」というたんぱく質です。
しかし、この大切なケラチンは、ヘアカラーやパーマ、毎日のドライヤーの熱といったダメージによって、髪の内部から少しずつ失われてしまいます。
髪がパサつくだけでなく、ハリ・コシがなくなったと感じるのは、このケラチン不足がひとつの原因と捉えても過言ではありません。
その失われたケラチンを、ケアするために作られたものが「ケラチン原液」です。これは、髪の主成分であるケラチンを、髪に浸透しやすいように細かく加工した「加水分解ケラチン」などの形で、高濃度に配合した、いわば髪のための「美容液」のような存在と言えるでしょう。
ダメージによって髪の毛内部がスカスカになった髪に、失われた骨格を補強するものが、ケラチン原液の基本的な役割です。
トリートメントとの違いは役割
「ケラチン原液」と、普段使っているトリートメントは、髪に対する「役割」が異なります。
- ケラチン原液と一般的なトリートメントの違い
-
- 一般的なトリートメントの役割:髪の表面を油分などでコーティングし、一時的にツヤやなめらかな指通りが実現できる。
- ケラチン原液の役割:継続的に使用すれば、ダメージで失われたたんぱく質を補い、髪の内部を一時的に補強できる。
つまり、ケラチン原液で髪の「柱」を強くし、トリートメントで「内装」をきれいに仕上げられます。この2つを上手に組み合わせて使えば、髪の悩みをうまくケアできるようになるでしょう。
どんな髪におすすめ?期待できる効果
では、ケラチン原液は、どのような髪質の方が特に効果を感じやすいのでしょうか?ご自身の髪の状態と照らし合わせてみてください。
ケラチン原液は、髪の内部補修を目的としているため、特にヘアカラーやブリーチを繰り返したハイダメージ毛の方や、年齢とともに髪のハリ・コシ不足を感じ始めたエイジング毛の方におすすめです。
髪の内部密度が低下し、「髪がスカスカになった」と感じる方ほど、手触りやまとまりの違いを実感しやすいでしょう。一方で、もともと髪が硬い方や健康な髪の方は、効果を実感しにくいかもしれません。
このように、ケラチン原液は、いつものトリートメントの効果をさらに高めてくれる、心強いヘアケアアイテムです。以下では、その具体的な使い方を見ていきましょう。
効果を高める「ケラチン原液」の正しい使い方
「ケラチン原液」は、様々な使い方ができる自由度の高さが魅力です。しかしその反面、「どう使うのが一番効果的?」と、使い方に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
以下では、お風呂の中で使う「インバスケア」と、洗い流さない「アウトバスケア」という基本的な使い方から、使用量や頻度といった注意点まで、効果を最大限に引き出すためのポイントを解説します。
【インバス編】トリートメントと「重ねる」or「混ぜる」

ケラチン原液は、シャンプー後のトリートメントと組み合わせる、お風呂の中でのケアとして使うのが最も基本的な使い方です。これには、主に2つの方法があります。
- お風呂の中でケラチン原液を使う時の使い方
-
- 「原液」→「トリートメント」の順番で重ねる:シャンプー後に髪の水気を切っておき、ケラチン原液を毛先などのダメージが気になる部分を中心に、直接なじませる。
- いつものトリートメントに「混ぜて」使う:手のひらの上でトリートメントと原液をよく混ぜ合わせてから、髪になじませる。
シャンプー後に使う時のポイントは、洗い流さずに、そのまま上からいつものトリートメントを重ねて使いましょう。数分おいてから一緒に洗い流すと、髪の内部補修と表面コーティングを、一度に行えます。
また、髪のダメージが特に気になる日は重ね付け、時間がない日は混ぜる、といったように、ご自身の髪の状態やライフスタイルに合わせて使い分けるのがおすすめです。
【アウトバス編】ミストとして使ってドライヤーの熱で定着させる

お風呂の中だけでなく、洗い流さないトリートメントとして、タオルドライ後の濡れた髪に使う方法もあります。日中のダメージから髪を守りたい場合におすすめです。
- 製品のタイプで使い分ける
-
- ミストタイプの製品:手軽に使いたい方は、スプレー式になっているミストタイプがおすすめ。ダメージが気になる部分を中心に、髪全体に吹きかけて使う。
- 液状タイプを薄めて使う:濃度の高い液状タイプは、精製水などで少し薄めてスプレーボトルで使う。作り置きはせず、その都度使い切る事が重要。
そして、アウトバスで使う際の最も重要なポイントが、その後のドライヤーです。ケラチンは適度な熱を加えると、髪への定着が高まる性質があると言われています。
ケラチンを吹きかけた後に、ドライヤーでしっかりと乾かすことで、補修成分が髪の内部に留まりやすくなり、より効果を実感できるでしょう。
ただし、ここで注意したいのが、「熱を加えれば良い」というわけではない、という点です。ヘアアイロンのような高温は、かえって髪を傷めてしまうかもしれません。
あくまでドライヤーの温風レベルの、髪をいたわる熱でやさしく定着させる、という意識を持ちましょう。インバスでの集中ケアとあわせて、このアウトバスでのケアも行うと、よりしなやかな髪を目指せるようになります。
使用量や頻度は?「シャンプーに混ぜる」はOK?

ケラチン原液は髪にとって良い成分ですが、濃度が高いからこそ、使う量や頻度には少し注意が必要です。効果的な使い方と、よくある疑問について解説します。
- 適切な「使用量」と「頻度」
-
- 使用量は製品の推奨量を必ず守る:多すぎると、かえって髪が硬くなるケースや、ゴワつく原因にもなる。少量から試すのがおすすめ。
- 適切な頻度で使用する:毎日使うのではなく、まずは週に1〜2回のスペシャルケアとして取り入れる。
「シャンプーに混ぜても良いですか?」というご質問もよくありますが、基本的にはおすすめできません。シャンプーの泡と一緒に、補修成分の多くが髪に定着する前に洗い流されてしまい、効果を感じにくくなる可能性があるからです。
ケラチン原液の効果を最大限に引き出すためには、やはりシャンプーの後、トリートメントと組み合わせて使いましょう。
あなたに合うケラチン原液は?失敗しない選び方を紹介
「ケラチン原液」と一括りに言っても、様々な種類があり、どれを選べば良いか迷った経験はないでしょうか?髪質や目的に合わないものを選ぶと、期待した効果が得られなかったというケースも珍しくありません。
以下では、「髪質」「成分表示」、そして「他の成分との組み合わせ」という3つの観点から、あなたにぴったりの一本を見つけるための、選び方のポイントを解説します。
まず自分の髪質を知ってから!髪質・悩み別の選び分け

あなたにぴったりのケラチン原液を見つけるためには、まずご自身の「髪の状態」と「なりたい仕上がり」を、改めて確認してみてください。
- チェックするべきポイントの一例
-
- ブリーチやヘアカラーを繰り返したことによる「ハイダメージ」が悩み?
- 年齢とともに気になり始めた、髪の「ハリ・コシ不足」や「うねり」が悩み?
ご自身の髪の状態が分かれば、それに合った形状の製品を選べるようになります。主な3つのタイプの特徴は、以下の通りです。
- タイプごとに分けた選び方
-
- 液体タイプ(原液・ブースター):濃度が高く、トリートメントに混ぜるなどして集中的に補修したい、ハイダメージ毛の方に向いているアイテム。
- ミストタイプ:髪全体に均一に吹きかけやすく、手軽に使えるのがポイント。細毛で、髪に自然なハリやボリュームが欲しい方におすすめ。
- パウダータイプ:ご自身で濃度を細かく調整できる。比較的上級者向けのアイテムが多い。
特に、年齢とともに現れる「うねり」は、ケラチン不足が原因だと言われています。エイジング毛のうねり対策については、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
※参考:うねうねするエイジング毛はどうする?正しい対策2選!予防も大事
成分表示でチェックすべきポイント

製品の形状やタイプを決めたら、最後にボトルの裏側にある「成分表示」を確認してみましょう。少し難しく感じるかもしれませんが、見るべきポイントは意外とシンプルです。
- 確認するべきポイント
-
- 主成分「加水分解ケラチン」の位置:化粧品の成分表示は、配合量の多い順に記載するのがルールとなっている。成分表示のなるべく上の方に書かれている製品ほど、高濃度であることがひとつの目安となる。
- 指通りを助ける「補助成分」の有無:髪にハリを与える反面、製品によっては少しきしみを感じるケースもあるため、保湿成分や、指通りを良くする成分が一緒に配合されているので安心。
- 頭皮へのやさしさを考えた「フリー処方」:頭皮にも使いたい、あるいは敏感肌で刺激が気になるのなら、「シリコンフリー」や「パラベンフリー」といった表記も確認しておく。
これらのポイントを参考に、ぜひご自身の目的に合った信頼できるものを見つけてください。
【おすすめのケラチン原液】2種のケラチンで本格補修「エポハリツヤケラチンエッセンス」

ここまでケラチン原液の選び方を解説しましたが、「具体的にどの製品を選べば良いか分からない」という方もいるかもしれません。
そんな本格的なダメージケアを始めたい方におすすめなのが、「エポハリツヤケラチンエッセンス」です。
この製品の大きな特徴は、分子の大きさが異なる「2種類のケラチン」を独自に配合している点です。
- エポハリツヤケラチンエッセンスの特徴
-
- 高分子ケラチン(羊毛由来): 髪表面の大きなダメージホールを集中補修できる。
- 中分子ケラチン(カシミヤ由来): 髪の内部まで浸透し、細かなダメージを補修して、しなやかな質感に仕上がる。
この大小2つのケラチンが、髪の内側と外側から複合的にアプローチすることで、より効果的なダメージ補修を目指せます。
また、必要な成分だけを厳選したシンプル処方で、ベタつかない軽い使用感も魅力です。
ドライヤー前の濡れた髪にも、朝の乾いた髪にも使えるため、日々のケアに手軽に取り入れられます。
ダメージケアに本気で取り組みたい方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
※商品詳細:エポハリツヤケラチンエッセンス
ヘマチン・コラーゲン原液との違いと、効果的な併用方法
ケラチン原液を使いこなすためのさらなるテクニックとして、他の原液美容液との併用もおすすめです。
とはいえ、「ヘマチン」や「コラーゲン」といった成分は、それぞれ得意な役割が異なります。
以下では、それぞれの成分の役割の違いを理解し、効果的な併用方法を把握することで、ご自宅でのヘアケアをさらに本格的なものにしていきましょう。
「ケラチン」「ヘマチン」「コラーゲン」それぞれの役割の違い

ケラチン原液とあわせて、よく話題に上がるのが「ヘマチン」と「コラーゲン」の原液です。それぞれ髪に良い成分ですが、得意な役割が少しずつ異なります。違いを理解して、上手に使い分けましょう。
- それぞれの役割の違い
-
- ケラチン:髪の主成分であり、ダメージで失われたたんぱく質を一時的に補修する。
- ヘマチン:髪の内部に定着のサポートをする。また、カラー後のダメージの進行を予防する役割もある。
- コラーゲン:髪の表面をコーティングし、水分が逃げないように「フタ」をする役割がある。
このように、それぞれ得意なことが違うため、ご自身の髪の悩みに合わせて選ぶようにし、用途に合わせて組み合わせるのも大事です。
効果を高める基本の順番は「ヘマチン→ケラチン→コラーゲン」

3つの原液美容液は、それぞれ単体で使っても効果的ですが、併用する場合は、その「順番」を意識しましょう。さらに、それぞれの成分の良さを引き出せるようになります。
以下はおすすめの順番です。それぞれの役割に沿った、とても合理的な順番と言えるでしょう。
- おすすめの順番
-
- 「ヘマチン」で髪の土台を整える:シャンプー後の髪に、ヘマチンを使う。髪の状態を整える、いわば「下地作り」としての役割で使用する。
- 「ケラチン」で髪の内部を補修する:土台が整った髪に使用する。ダメージでできた髪内部の隙間を埋める。
- 「コラーゲン」で潤いを閉じ込める:補給した栄養分が逃げないように、コラーゲンで髪の表面をコーティングする。
このように、それぞれの成分の役割を理解し、正しい順番で使うことが、効果を最大限に引き出すための大切なポイントです。
ケラチン原液を使用する際の注意点とよくある質問
ケラチン原液は、正しく使えば髪質をサポートしてくれる心強いアイテムですが、濃度が高いだけに、いくつか知っておきたい注意点もあります。
安心して使い続けるために、まず守っていただきたい「基本的なルール」と、多くの方が疑問に思う「よくある質問」について、確認しておきましょう。
使用前に確認したい「3つの基本ルール」

ケラチン原液を安心して、そして効果的に使うために、まず守っていただきたい基本的なルールがあります。使い始める前に、ぜひ一度ご確認ください。
- 基本ルール
-
- 一度にたくさん使いすぎない:「効果がありそうだから」と、一度にたくさんの量を使うのは避けること。付けすぎると逆効果になることもある。まず少量から試すのが基本。
- 髪の様子を見ながら、使用頻度を調整する:いきない毎日使用しない。まずは週に1〜2回のスペシャルケアとして始める。調整しながら、髪の状態に合わせた頻度を見つける。
- 初めて使う前には、必ずパッチテストを行う:初めて使う場合は必ず腕の内側などでパッチテストを行い、異常がないか確認する。肌がデリケートな方は必ず省略しない。
正しい使い方を守ることが、ケラチン原液をあなたの美髪の味方にするための、一番の近道です。
ケラチン原液のよくある疑問を解決!

最後に、ケラチン原液に関して、特によくいただくご質問にお答えします。
【Q. シャンプーに混ぜても良いですか?】
A. あまりおすすめはできません。補修成分が髪に定着する前に、泡と一緒に洗い流されてしまう可能性があるためです。シャンプーの後、トリートメントと組み合わせて使いましょう。
【Q. カラーやパーマの直後に使っても平気ですか?】
A. 施術直後の髪は非常にデリケートなため、2〜3日ほど間隔をあけてから使い始めるのが安心です。
【Q. 頭皮につけても大丈夫ですか?】
A. 基本的には、髪のダメージ部分である毛先中心の使用をおすすめします。製品によってはベタつきの原因になる可能性もあるため、特に敏感肌の方は、使用を避けるか、必ずパッチテストを行ってください。
【Q. 使ったら、髪がきしんだり、硬くなったりしました…】
A. それは、ケラチンの濃度が高すぎるか、髪の水分・油分が不足しているサインかもしれません。一度使用を中断し、保湿効果の高いトリートメントで髪に潤いを与えるケアを優先しましょう。
乾燥しやすい髪質の方向けの保湿ケアについては、以下の記事で詳しく解説しています。
※参考:乾燥しやすい髪質の人必見!そのやり方だと逆効果…本当の原因と保湿の方法
「ケラチン原液」を正しく理解し、毎日のケアを特別なものに
今回は、今話題の「ケラチン原液」について、その仕組みやトリートメントとの違いから具体的な使い方、選び方、そして注意点まで詳しく解説しました。
ケラチン原液は、一般的なトリートメントとは少し異なり、髪内部にアプローチする専門的なケアアイテムです。だからこそ、その特性と正しい使い方を理解できれば、髪をきれいな状態にキープしやすくなるでしょう。
ご自身の髪をいたわる時間を、少し特別なものに変えてみてはいかがでしょうか?この記事が、あなたの美髪作りのお役に立てれば幸いです。
Related Posts
関連記事
