パーマというのは、自分の雰囲気を簡単に変えられる髪型です。サロンに行けば、美容師さんが髪型を作ってくれるので、気軽にできていいですよね?
しかし細毛の人に限っては、パーマをかけることはちょっと注意したほうがよいかもしれません。
その理由は簡単。髪の毛や頭皮のダメージになるからです。薬剤を使わないとパーマはかけられないので、髪の毛や頭皮の負担は避けられません。かかりにくい時もあるので、美容師さんと相談しながら決めてくださいね。その理由や対策についてまとめてみました。
パーマで細毛になるって本当?
細毛で悩んでいる人は、ボリュームが出やすいからと、パーマを試してみたいと感じるのはわかります。しかし、細毛の人がパーマをかけると、余計にひどくなってしまうかもしれません。それは以下のような理由があるからです。
- パーマが細毛をひどくさせる理由
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- 薬剤がアルカリ性だから
- 髪の毛そのものにもダメージを受けるから
- ワインディングの時に髪を引っ張るから
そもそもパーマというのは、薬剤の力を借りて、髪型を作っていく施術です。
その薬剤というのは、アルカリ性という性質を持っています。以下のような成分がメインで使われており、やりすぎると髪の毛がドンドン細くなっていくリスク大です。
パーマ剤では、「チオグリコール酸塩類」「システイン又はその塩類」が使用されており、 カーリング料では、「亜硫酸ナトリウム」「システアミン」などが使用されています。
※引用:デミコスメティクスより
これらの問題となる成分は、パーマ剤に1剤でよく使われています。しかも1剤というのは、パーマではかなり大事な部分。髪型を作る上で避けられません。
それは頭皮も含めて、人間の肌が弱酸性だからです。アルカリ性の薬剤が付いてしまうと、肌が乾燥していき、トラブルが起きてしまいます。パーマをかけた後に、なぜかフケが増えるのはこのためです。
※参考:フケが出た時ほどケアしないのはダメ!髪の毛が気になる人ほど読むべき記事
頭皮の負担が大きくなれば、自然と髪の毛の成長が鈍くなります。そうなれば、細毛がひどくなるのはイメージしやすいでしょう。
パーマは、それだけ髪の毛に多大な影響を受けるので、細毛に悩む人は慎重になったほうが良いというのは上記の理由です。
しかも細毛はパーマがかかりにくいって本当?
また、パーマは細毛だとかかりにくいのも問題です。その理由を知るには、以下のようなパーマの仕組みを知っておく必要があります。
- パーマの仕組み
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- パーマ用のロッドなどで髪を巻き付ける
- 1剤を髪の毛に付ける
- ゆっくり髪の毛の結合(シスチン結合)を切断させる
- 2剤を付けてゆっくり髪の毛を酸化させる
- 再び髪の毛の結合をくっつけて形を付ける
パーマで髪型を変えるには、薬剤が浸透しないといけません。しかも2回です。1剤と2剤の両方が効果を出さないと、希望の髪型にならないことを覚えておきましょう。
細毛の人は、パーマ剤との相性が良くないため、かかりにくいケースも出てきてしまいます。
原因①髪質による髪内部の構造
細毛の人が、パーマ剤と相性が良くない理由は、髪内部の構造に問題があります。それは、パーマ剤に影響を与える部分が少ないからです。コルテックスという部分が、通常の髪の毛よりも少なくなっています。
パーマはシスチン結合を切って、髪型を変える施術です。このシスチン結合というのが、コルテックスという部分にたくさん含まれています。細毛だとコルテックスの総量が少ないため、パーマ剤によっては効果があまり出ません。
また、くせ毛のような歪んだ髪の毛をした部分も、コルテックスが少なくなります。
※参考:なぜかうねりが良くならない…そんな人は加齢で薄毛になっている可能性大…
この場合もパーマがかかりにくくなるので、注意しましょう。髪のダメージがひどくて、コルテックスがスカスカの人も同じです。コルテックスの総量が少ない人には、パーマで形を整えるのは難しいということです。
原因②パーマ剤の選定ミス
また、担当の美容師さんが薬剤の選び方を間違えた時も、かかりにくくなるので注意しましょう。
上記で紹介したように、もともと細毛の人はパーマがかかりにくいのを、美容師自身が知っています。薬剤選びに慎重になるのですが、それでも失敗するケースは少なくありません。
パーマ剤にはたくさんの種類があり、大きく分けて以下の2パターンです。
- パーマ剤の種類
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- チオ系⇒よくあるパーマ剤!アルカリの濃度が強くてしっかりパーマがかけられる!
- シス系⇒アルカリ濃度が弱いパーマ剤!やんわりパーマをかける時に使う!
美容師さんは、お客様の希望の髪型に仕上げないといけません。
細毛だとかなり難易度が高くなるので、髪のプロでもある美容師であっても、流石に失敗するリスクがあるわけですね。
薬剤選びをうまくクリアできたとしても、使い方を間違えると、これも失敗に繋がります。
- 使い方の違い
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- コールド式⇒薬だけの力を使う常温式のパーマ
- 加温式⇒遠赤外線を使って熱を加えるパーマ
少なくとも上記の2パターンあります。この組み合わせで、希望のパーマに仕上げないといけません。細毛は仕上がりも含めて繊細なので、失敗してしまう美容師は多くいます。ですので、細毛の方は美容師選びも重要という点を覚えておいてください。
原因③ヘアケアアイテムの選定ミス
あなた自身の手で、パーマをかけにくくしているケースがあります。
特に、「高級アルコール系シャンプー」を使っている人は要注意です。洗浄力が強いので、パーマ剤も含めて、髪内部の成分が流出してしまうリスクが増えます。パーマ剤がかかりにくくなる上に、パーマがかかった髪がゆるくなることも少なくありません。
また、シリコンがベタベタの髪だと、パーマ剤を弾くのはもちろん、浸透すらしにくくなります。正しいヘアケアとはどんなものか知っておくと、細毛の人でもスムーズにパーマがかけられるようになるでしょう。
※参考:きれいにならない人!あなたはヘアケアの基本を知らない!正しいやり方伝授
細毛で悩んでいる人でもパーマは可能?やり方がある?
細毛だとパーマを断念しないといけないのかと、不安になったかもしれません。
しかし、そこまで考えすぎなくても大丈夫です。細毛でも、パーマに失敗しない方法があります。それを意識してパーマを使えば、むしろボリュームが出やすくなっておすすめです。
※参考:髪をボリュームアップしたい女性は「アイテム選び」と「習慣」を意識!
対策①デジタルパーマを活用する
まず、細毛の女性であれば、デジタルパーマを利用しましょう。
上記で紹介したパーマは、あくまで薬剤の力だけを使った方法です。しかしデジタルパーマは、ヘアアイロンのような強い熱の力も借りて形を付けていきます。髪が乾いた状態でも、しっかりパーマが出せるので、細毛でも問題ありません。
しかも、デジタルパーマは、毛先に薬剤を付けるパーマです。頭皮にも負担がかかりにくいので、薄毛で悩む人にも使いやすいでしょう。
ただし、熱と薬剤の両方を使ってパーマを出すので、毛先のダメージはかなりのもの。ケアを忘れずに続けないと、パサつきがひどくなって逆効果になってしまいます。むしろパーマの持ちまで悪くなるので、それだけは気を付けてください。
対策②パーマに強い美容師さんを見つける
細毛であっても、パーマが得意な美容師さんと出会えたら、かかりにくいという問題もなくなります。もちろん頭皮のことも気遣ってくれるので、細毛がひどくなる心配もほぼありません。
パーマに強い美容師さんは、何人も細毛のお客様を担当しているため、失敗がほぼなくなるわけです。
- パーマが強い美容師さんの特徴
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- 薬剤の知識にかなり詳しい
- 髪質を診断するのが上手
- お客様を担当した経験人数も多い
上記のような美容師さんだと、安心してパーマを試してみてください。希望通りの髪型に仕上げてくれるはずです。
対策③控えめな頻度で利用する
細毛なのに、頻繁にパーマをかけていると、髪の毛と頭皮の負担が増えます。その結果、髪の毛自体が細くなり、頭皮に生えた髪の毛も少なくなるでしょう。余計に希望の髪型に近づけなくなってしまいますよ。
そうならないためにも、パーマの頻度は抑え気味にしてください。基本は3ヶ月に1回程度。デジタルパーマだと、さらに頻度を落とす必要があります。
細毛ならパーマの付き合い方を考え直そう!
細毛の方は、パーマをかけるのをなるべく慎重に考えましょう。それは髪の毛だけでなく、頭皮まで負担が増えるからです。
担当の美容師さんにしっかり相談をして、状態が悪化しないように様子を見ながら決めていきましょう。
もちろんその都度ケアをしておかないと、余計に細毛がひどくなります。髪の毛だけでなく、スカルプケアも大事になってくるので、特にパーマをした当日は念入りにケアしてあげてくださいね。
※参考:スカルプケアとは?勘違いしてる人のための方法とポイント総まとめ
ご参考になれば幸いです。