毎朝、髪が絡まってクシが通らないなど、髪の毛に対してストレスを感じていないでしょうか?
無理に髪をとかそうとすると痛みを感じる上に、ブチっと切れてしまう場合もあり、何かと心配になるでしょう。
じつはその絡まり、髪が発しているダメージや乾燥のサインかもしれません。
以下では、髪が絡まってしまった時の緊急の対処法から、絡まりを引き起こす根本的な原因、そして指通りの良い髪を育てるための予防ケアまでを詳しく解説します。
毎日のシャンプーのやり方や、自分に合ったケアアイテムの選び方を知るだけで、髪の扱いが楽になるので、ぜひ最後までご覧ください。
髪が絡まった時のNG行動とダメージを抑える正しい対処法
髪が絡まってクシが通らなかったという経験はないでしょうか?
焦って無理にほどこうとすると、髪に深刻なダメージを与えてしまう可能性があります。
ここではまず、絡まりを悪化させないために避けるべき行動と、ダメージを最小限に抑えてほどくための正しい手順について解説します。
髪が絡まった時のNG行動
髪が絡まっている時は、非常にデリケートな状態です。
以下の行動は、髪の傷みを進行させ、さらに絡まりやすい髪質へと悪化させる原因となるため避けましょう。
- NG行動の一例
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- 無理に引っ張る・力任せに解こうとする
- 水だけで濡らして解こうとする
- 粗いブラシやプラスチック製のブラシで強くとかす
- タオルでゴシゴシ拭く
- 濡れた髪をそのまま放置する
これらの行動に共通して言えるのは、髪の表面を守るキューティクルを傷つけ、摩擦によるダメージを増幅させてしまう点です。
無理に髪を引っ張り、タオルでゴシゴシと拭き取ると、強い摩擦でキューティクルが剥がれ、切れ毛や枝毛の直接的な原因になります。
また、濡れた髪はキューティクルが開き、やわらかくなっているため、乾いている時以上に摩擦に弱く傷つきやすい状態です。
プラスチック製のブラシも静電気が発生しやすいため、余計に絡まりを悪化させるリスクが高めてしまいます。
そのため、特に髪の毛の扱いに注意しましょう。
髪の絡まりを正しくほぐす手順
絡まってしまった髪は、以下の手順で優しくほどいていきましょう。
- 髪をほぐす方法
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- ヘアミストやオイルで滑りを良くする:ヘアミストやヘアオイルを絡まった部分に馴染ませる。
- 毛先から手ぐしや目の粗いコームでやさしく解く:毛先から少しずつ、手ぐしや目の粗いコームを使って丁寧にほぐす。
- 洗い流さないトリートメントで保護する:ある程度ほどけたら、洗い流さないトリートメントで髪の表面をコーティングする。
濡れた髪が絡まった場合は、タオルで髪を挟み、やさしく押さえるように水分を吸い取りましょう。
その後にドライヤーの風を根元から毛先に向かって当て、キューティクルを整えるように乾かしてください。
どうしても解けない場合は、美容師に相談しましょう。
カットが必要な場合もありますが、専門的なサロントリートメントで髪を補修し、指通りを改善できるかもしれません。
※参考:サロントリートメントで美容室に通うのは面倒?試したらわかる本当の効果
あなたの髪が絡まる主な原因
絡まった髪を無事にほどいて一息ついたところかと思いますが、そもそもなぜ髪は絡まってしまうのでしょうか?
その原因は一つではありません。
髪の状態や扱い方、生まれつきの髪質など多岐にわたります。
ここからは、髪が絡まる根本的な原因を詳しく解説します。
ご自身の髪がなぜ絡まりやすいのか、その理由を特定していきましょう。
原因1:ダメージによるキューティクルの開き
一つ目の大きな原因は、髪表面のキューティクルがダメージによって開いてしまっている点です。
健康な髪は、表面にある鱗状のキューティクルが整っており、滑らかで摩擦が少ない状態となっています。
しかし、ヘアカラーやパーマ、紫外線、熱などのダメージを受けると、このキューティクルが開いたままとなり、場合によっては剥がれてしまいます。
髪の毛がここまでの状態になった場合、髪の表面がザラザラになるため扱いに特に注意してください。
それは、髪同士がこすれ合うたびに摩擦が起きて、引っかかりやすい状態になっているからです。
また、濡れた状態はキューティクルが開きやすく、より絡まりが悪化する原因となります。
原因2:髪の乾燥と静電気
二つ目は、髪の乾燥とそれに伴う静電気です。
髪内部の水分が不足すると、柔軟性が失われて硬くなり、しなやかな動きができなくなります。
この状態で髪同士が接触するとよくありません。
スムーズに髪の毛同士がすれ違えず、毛先に絡まりが生じます。
さらに厄介なのが静電気です。
乾燥した髪は静電気を帯びやすく、髪同士が反発して広がる一方で、プラスチック製のブラシや衣類などに引き寄せられる性質も持ちます。
この反発と引き寄せの動きが複雑に作用し、髪が意図せず絡まってしまい、髪の毛の負担が増大してしまうでしょう。
乾燥と静電気は互いに影響し合い、絡まりの悪循環を生み出します。
原因3:摩擦や間違ったケア
三つ目は、日常的な摩擦や間違ったヘアケア習慣です。
寝ている間の枕との摩擦や、シャンプー後のタオルドライでゴシゴシと拭く行為は、キューティクルを剥がし、絡まりの直接的な原因にならざるを得ません。
また、ケアのつもりで行っているブラッシングもやり方を間違えると逆効果です。
特に、濡れた髪へのブラッシングは注意しましょう。
濡れてキューティクルが開いた無防備な髪にブラシを通すと、大きな負担がかかり、切れ毛や絡まりを誘発してしまいます。
乾いた髪であっても、過度なブラッシングは控えてください。
静電気を生み、かえって絡まりやすい状態を作ってしまいます。
原因4:細髪やくせ毛などの髪質
四つ目は、生まれつきの髪質によるものです。
特に細毛やくせ毛の方で悩んでいる方は、構造的に絡まりやすい傾向があります。
特に細い髪が絡まりやすいのは、太い髪に比べてキューティクルの層が薄く、やわらかいという点が大きな原因です。
風や動きの影響を受けやすく、すぐに結び目ができてしまいます。
また、くせ毛の方は一本一本の形状が不規則でうねりがあるため、扱いには注意しましょう。
髪同士の接触点が多く、物理的に引っかかりやすい構造をしているからです。
これらの髪質は乾燥もしやすいため、より一層の意識してケアしていきましょう。
原因5:栄養不足や内部構造の乱れ
最後は、髪内部の栄養不足です。
髪の主成分であるたんぱく質や、水分、脂質が不足すると、髪の内部がスカスカになる空洞化が起こります。
特に、中身が詰まっていない髪ほど注意してください。
ハリやコシがなくなり、少しの摩擦や風で簡単によれて絡まってしまうからです。
また、髪の成長に必要なビタミンやミネラルが不足すると、新しく生えてくる髪自体の質も低下し、うねりや乾燥を伴う絡まりやすい髪になってしまいます。
つまり、髪の健康を意識したケアを行う場合、外側からのケアだけでなく、同時に内側の栄養状態も意識してください。
髪の絡まりを予防する基本的なヘアケア
髪が絡まる主な原因であるダメージや乾燥を防ぐためには、毎日の基本的なヘアケアを見直しましょう。
それが最も効果的な予防策です。
ここでは、シャンプーから就寝時のケアまで、今日から実践できる保湿と補修を意識した正しいケア方法を解説します。
正しいシャンプーの方法
シャンプー時の摩擦は、髪が絡まる大きな要因です。
以下の手順でやさしく洗いましょう。
- 正しい洗い方
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- シャンプー前の準備
- やさしく洗う
- 丁寧にすすぐ
まずは乾いた状態でブラッシングして絡まりをほどき、ぬるま湯で予洗いして汚れを浮かせましょう。
シャンプーは手でしっかり泡立ててから髪に乗せ、指の腹で頭皮をマッサージするように洗うと安心です。
最後に、泡が残らないよう耳裏や襟足まで念入りに流しましょう。
保湿や補修がしやすいトリートメント・ヘアマスクの使い方
シャンプーの後は、失われた油分を補い、キューティクルを整えるケアが必須です。
- トリートメントやヘアマスクを使うコツ
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- 日常的なケアには、髪の表面を保護するコンディショナーやトリートメントを使用する。
- シャンプー後は、髪の水気を軽く切ってから毛先を中心に塗布する。
- トリートメントとヘアマスクの両方使う場合は、「シャンプー → ヘアマスク → トリートメント」の順で行う。
ダメージが気になる時は、週に数回のヘアマスクによる内部補修が効果的です。
水気を切ってからトリートメントやヘアマスクを塗布しましょう。
この場合、ケア成分が薄まらないため、しっかり髪の毛に成分が浸透してくれます。
また、併用する際は、内部を補修してから表面を保護する順番を守ってください。
タオルドライやドライヤーを使った正しい髪の乾かし方
濡れた髪は最も傷つきやすい状態です。
乾かし方一つで翌朝の指通りが変わります。
- 髪を乾かす手順
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- タオルを使い場合はゴシゴシと拭かず、タオルで髪を挟み込んでやさしく押さえるようにして水分を吸い取る。
- 髪を乾かす前は、ヘアオイルやヘアミルクを毛先中心になじませておく。
- 最初は根元から乾かしておき、最後は冷風で仕上げる。
タオルでゴシゴシ拭くと摩擦でキューティクルが傷つくため、やさしく吸水させることが大切です。
そして、ドライヤーの熱ダメージを防ぐためにも、アウトバストリートメントで保護し、根元から乾かしてください。
仕上げに冷風を当てることで、キューティクルが引き締まり、絡まりにくいツヤ髪に仕上がります。
ブラッシングの適切なタイミングと方法
ブラッシングは髪の汚れを落としつつ、油分を行き渡らせる効果が期待できますが、やり方を間違えるとダメージになります。
ブラッシングを行う適切なタイミングとしては、以下の3回が基本です。
- 適切なタイミングと、その効果
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- シャンプーの前に使う:汚れを浮かすことができる。
- 寝る前に使う:毛先の絡まりを予防できる。
- 朝のスタイリング時に使う:髪の毛全体を整えてきれいにまとまる。
また、毛先から少しずつようにブラッシングを行いましょう。
いきなり根元からブラシを通すと、途中の結び目で引っかかり、切れ毛の原因になります。
必ず毛先からやさしくほぐし、徐々に根元の方へ進めるのが、絡まる髪をきれいに整えるためのブラッシングの鉄則です。
濡れた髪にブラッシングを行う際には、特に毛先に扱いに注意しましょう。
濡れた髪へのブラッシングは負担が大きいため、基本的には避けるてください。
もしくは、目の粗いコームなどでやさしく整える程度に留めておくと安心です。
意外と忘れがちな就寝時のケア
朝起きると髪が爆発して絡まっている場合、寝ている間の枕との摩擦が原因です。
特に、完全に乾かして寝るという方法を意識してください。
濡れたまま寝てしまった場合、枕との摩擦でキューティクルが剥がれてしまうため、今以上に髪の毛がひどく絡まってしまいかねません。
気軽に就寝時のケアを行いたい場合は、ナイトキャップやシルク枕カバーの活用してみましょう。
髪の水分を守りながら、寝返りによる摩擦ダメージを大幅に軽減できます。
また、ロングヘアで髪を軽く結ぶ場合は、毛先をゆるく三つ編みにして寝るのもおすすめです。
髪が散らばらず、翌朝の絡まりを防げます。
外出が多い人のための日中の紫外線対策
紫外線はキューティクルを損傷させ、乾燥と絡まりを引き起こすため、肌と同じように髪も日焼けをします。
外出する際は、髪用のUVカットスプレーを使用し、帽子や日傘を活用するなどして、物理的に紫外線をカットしましょう。
特に長時間外にいる場合は、UVカット効果のあるヘアオイルなどで保湿しながらケアするのがおすすめです。
髪が絡まりにくい状態へ導くヘアケアアイテムの選び方
基本的なケア方法を実践しても、なかなか絡まりが解消されない場合、使っているアイテムが髪質に合っていない可能性があります。
絡まりにくい状態へ導くには、以下の3つを意識してアイテムを選んでください。
- 意識して選ぶポイント
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- 洗浄成分
- 保湿力
- 摩擦レス
ここでは、それぞれの選び方のポイントを解説します。
シャンプーの選び方
シャンプー選びで最も大切なのは、洗浄成分と保湿成分です。
まずは、洗浄成分について意識してみましょう。
洗浄力が強すぎるシャンプーを使った場合、必要な油分まで洗い流してしまい、髪のきしみや絡まりの原因になります。
そこで、洗浄成分を意識するなら、アミノ酸系洗浄成分を選んでおいて損はありません。
アミノ酸系の洗浄成分の一例は、以下のとおりです。
- アミノ酸系洗浄成分の一例
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- ラウロイル〜
- ココイル〜 など
アミノ酸洗浄成分は、髪の主成分と同じたんぱく質由来で、汚れを落としつつ潤いを残して洗えるため、絡まりやすい髪に最適です。
また、植物由来の保湿成分に注目してみてください。
- 植物由来の保湿成分の一例
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- アロエベラ
- アルガンオイル
- シアバター など
このような植物由来成分が配合されているものは、自然な力で髪を保湿し、やわらかく仕上げてくれます。
※参考:シャンプーの選び方には要注意!40代の人ほど相性のいいものを早めに付けるべき理由
トリートメントの選び方
トリートメントは、シャワーで洗い流すインバスタイプと、洗い流さないアウトバスを用途に合わせて使い分けましょう。
- 用途に合わせたおすすめの使い方
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- 内部補修ならインバストリートメント
- 表面保護ならアウトバストリートメント
インバスタイプは、ダメージで空洞化した髪の内部に栄養を届けるのが得意です。
「ダメージ補修」や「集中ケア」と表記されたものを使いましょう。
一方、アウトバスタイプは髪の表面をコーティングし、指通りを良くするのに必須です。
ドライヤーの熱や乾燥、静電気などの外部刺激から髪を守る役割を果たします。
もし、自宅でのケアだけでは追いつかないと感じる場合は、美容室で行うサロントリートメントを受けてみましょう。
ヘアオイル・ミルクの選び方
アウトバストリートメントの中でも、髪質やダメージレベルによってヘアオイルとヘアミルクを使い分けると、より効果的です。
- ヘアオイルとヘアミルクの選び方
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- ダメージが強くてパサつく方:ヘアオイル
- 細い髪や、軽い仕上がりが好みの方:ヘアミルク
どちらを使うべきか迷った場合は、両方を併用もしても問題ありません。
内部補修を目的としたヘアミルクを先に塗り、その上から表面を保護するヘアオイルを重ねることで、両方のメリットを得られます。
※参考:アウトバストリートメントとは?くせ毛のような乾燥しやすい人や予防としても最適!
ヘアブラシの選び方
毎日使うブラシも、選び方一つで髪への負担が大きく変わります。
その中でも、濡れ髪に使う予定がある場合は、濡れ髪専用のヘアブラシを使いましょう。
濡れた髪は非常にデリケートです。
一般的なブラシを使うと傷つけてしまうため、ピンがやわらかく、クッション性のある専用ブラシを選んでください。
無理な力をかけずに絡まりをほどけます。
一方で、静電気対策のためにヘアブラシを使う場合は、天然毛ブラシがおすすめです。
その中でも、豚毛や猪毛などの天然毛ブラシを試してみてください。
適度な油分が含まれているため、静電気があまり起きません。
さらに正しく使えば、髪に自然なツヤを与えてくれます。
また、木製のブラシも静電気が発生しにくいのでおすすめです。
厄介な「髪の玉結び」ができてしまう原因と対策
ふと髪を触った時に、毛先の方に小さな固い結び目ができていたという経験はないでしょうか?
これは通称「玉結び」と呼ばれる現象です。
一度できてしまうと指でほどくのは難しく、無理に引っ張るとプチっと切れてしまいます。
なぜ勝手に結ばれてしまうのか、その原因と適切な対処法について解説します。
玉結びの主な原因は「枝毛」と「キューティクルの損傷」
誰も結んでいないはずなのに、なぜ玉結びができるのでしょうか?
主な原因は、髪の乾燥とダメージによる形状の変化です。
- 玉結びができる原因
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- 乾燥による弾力低下:乾燥して水分を失った髪はしなやかさがなくなり、折れ曲がったまま戻りにくくなる。
- キューティクルの損傷と摩擦:ダメージを受けた髪は表面がザラザラになり、これがフックのような役割となり、毛先自体を引っ掛けて結び目を作ってしまう。
特に、枝毛がある髪は毛先が裂けているため、より一層引っかかりやすく、玉結びができやすい状態と言えます。
玉結びができた時の対処法と根本的な予防策
もし玉結びを見つけても、絶対に無理に引っ張ってはいけません。
- 玉結びができた時の対処法
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- ヘアオイルで滑りを良くする:結び目部分にヘアオイルを馴染ませ、滑りを良くしてから、目のあらいコームや爪先でやさしくほどく。
- ほどけない場合はカットする:ほどけない場合は、眉切りハサミなどの小さなハサミを使い、結び目のすぐ上をカットする。
玉結びができにくくするための根本的な予防策としては、髪の表面を滑らかにし、摩擦を減らしましょう。
これが何よりの予防です。
先ほど紹介したトリートメントでの保湿やナイトキャップの使用など、基本的なヘアケアを徹底して、ツルツルとした指通りの良い状態を保ちましょう。
正しいケアの積み重ねで指通りの良い髪を目指そう
髪の絡まりは、蓄積されたダメージや乾燥からのSOSサインでもあります。
絡まってしまった時は、焦らずやさしくほどきましょう。
これが何より大切ですが、特に重要なのは絡ませないための予防です。
今回ご紹介したシャンプーの方法やドライヤーの使い方、そして自分に合ったケアアイテム選びなど、毎日の小さな習慣を見直しましょう。
これが、指通りの良い髪への一番の近道です。
一度傷んだ髪を完全に元通りにするのは難しいですが、正しいケアの積み重ねで、髪の毛は扱いやすくなります。
ぜひ今日からできることを始めてみてください。
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