何もしていないのに、髪の毛がいつもより調子が悪い気がする…。
このような悩みがある人は、栄養が足りていない可能性があります。
髪の毛は体の中から作られて、毛穴を通って成長していきますが、この仕組みを忘れがちです。
シャンプーやトリートメントさえ変えればよくなると、勘違いする人も少なくありません。
確かに、ケアアイテムの効果は高いですが、根本的な原因を無視すると効果が出にくくなります。
特に何もしていないのに、髪の毛の悩みがある人こそ栄養に注目しましょう。
原因や対策など、栄養で髪の毛に変化があった人のための内容をまとめてみました。
栄養が足りなくて髪の毛が細くなった状態とは?
髪の毛と栄養の関係を聞いても、少しピンとこない人も少なくないでしょう。
じつは食事をしっかり摂っていたとしても、髪の毛に必要な栄養が足りていないと、以下のような症状が出てしまうことがあります。
-
- 抜け毛が増える
- 切れ毛、枝毛が増える
- 髪がパサパサになる
意外に当てはまる人は、少なくないはずです。
よくある髪の毛の悩みでもあるので、シャンプーやトリートメントで対処している人もいると思いますが、あくまで対処療法でしかありません。
食事を疎かにしているのなら、栄養について知っておきましょう。
栄養×⇒抜け毛が増える
栄養がうまく摂取できていない人は、抜け毛が増えてしまいます。
特に心当たりがないのに、抜け毛が増えているのなら栄養が関係していると思っておきましょう。
このコラムでは何度も記載しましたが、髪の毛は身体の中から作られます。
- 髪の毛が成長する流れ
-
- 根元にある毛乳頭が血液から栄養を吸収する
- 毛母細胞が細胞分裂を開始する
- 細胞が上に押し上げて、髪の毛が生えてくる
- 成長が止まると髪の毛が抜ける
栄養が足りていないと、上記のように髪の毛を生やす細胞がうまく機能しません。
これによりヘアサイクルが乱れてしまうため、抜け毛が増えてしまうわけです。
ちなみに、抜け毛の場合、ヘアサイクルでいうと成長期から休止期に入るのが早まります。
通常なら成長期は長くて6年とされていますが、栄養が足りなくなると、極端に短くなるので気を付けておきましょう。
栄養△⇒切れ毛・枝毛が増える
上記のように、髪の毛は毛乳頭が栄養を吸い出して、髪の毛を作り出していきます。
本来だと、髪の外側にキューティクルというウロコ状のものが覆っており、外部からの刺激から守ってくれます。
しかし栄養が足りていないと、正常な髪の毛が作れません。
キューティクルが薄く、ちょっとした刺激で剥がれてしまいます。
これが、何もしていないのに枝毛が増える原因です。
ちなみに、髪の毛が縦方向に裂けた状態だと、枝毛が増えます。
横方向だとすると、切れ毛となって症状が出てしまうでしょう。
どちらにしても、キューティクルが弱った状態で育っているのが原因です。
もちろん、切れ毛や枝毛になった髪は、生える段階で起こっているわけではありません。
栄養不足が直接的な原因ではないにしろ、日常生活で髪の毛がボロボロになっているのは、間接的な原因にもなっています。
髪をきれいな状態に維持したいのなら、髪の毛に必要な栄養を摂るように心がけてください。
栄養△⇒髪がパサパサになる
栄養が足りていないと、髪がパサついて広がってしまうケースも少なくありません。
髪がパサつくのは、乾燥している状態です。
本来だと、頭皮に出てくる皮脂が、髪の毛まで伝わって保湿します。
しかし栄養が足りていないと、十分な皮脂が分泌されず、髪が乾燥してしまうわけです。
これから生えてくる髪の毛は、特に影響されます。
乾燥した髪の毛が生えてくれば、パサつきを抑えるのは大変です。
できるだけ早めに栄養不足を解消して、しっかり保湿された状態で髪の毛を生やしてあげましょう。
髪の毛は栄養が吸収しやすい食べ方
栄養不足といっても、無闇に食事をしても、髪の毛の状態はよくなりません。
あくまで髪の毛に必要な栄養を摂取すれば、食事量を多くしなくても、効率よく元気な髪の毛が生えてきます。
薄毛や抜け毛、パサついた髪の毛をよくしたいのなら、髪の毛の必要な栄養を覚えておきましょう。
これができると、今生えている髪の毛の対策ができるだけでなく、予防として効果的です。
食事で髪の毛に変化を出すには、数カ月はかかります。
食生活に乱れがあると感じているのなら、早めに対策しておいてください。
どの栄養を摂るべき?重要な食材はコレ!
食事で効率的に髪の毛の対策をするためには、髪の毛に合わせて栄養を摂取することです。
そこで、必要な栄養を覚えておきましょう。
- 必要な栄養
-
- たんぱく質:重要
- 亜鉛:補助
- ビタミン:補助
たんぱく質は、髪の毛の材料ともいえる「ケラチン」の主成分です。
しかし現在の食事は、低たんぱくで高糖質なものばかり。
かなり重要な栄養ですが、足りていないことが多いので、意識して摂取する必要があります。
それに対して残りの2つの栄養は、髪の毛を作る上で、サポート役になる栄養です。
亜鉛だと、ケラチンを作る手助け。ビタミンだと、血行を良くして栄養を届けやすくするなど、幅広いところで役立ちます。
このように、効率よく育毛させるのにちょうどいいので、バランスよく食事をするために取り入れてみてください。
- おすすめの食べ物(たんぱく質、亜鉛)
-
- 魚介類:たたみいわし、煮干し など
- 肉類:牛肩ロース、鶏レバー など
- 豆類:カシューナッツ、アーモンド など
また、どんな食事をするべきかわからない人は、たんぱく質と亜鉛、ビタミンの多い食材を探しましょう。
上記の食材だと、たんぱく質と亜鉛が多めに含まれています。
- ビタミンを効率的に摂取する方法
-
- できるだけ多くの種類を取り入れる
- 緑黄色野菜は最低でも1つは摂取する
- 加熱で流出するビタミンには要注意 など
ビタミンの場合は、たくさんの種類の野菜などの食材を取り入れるのがおすすめです。
それはビタミンAやEなど、栄養に関する種類が豊富だから。摂取し忘れを無くすためにも、食材の種類を多くしておきましょう。
もちろん過熱をすれば、ビタミンの種類によっては流出して摂取しにくくなります。
調理の方法にも気を付けてください。
普段の食事で摂取できない栄養はサプリメントを活用する
上記のように、食材によって栄養を摂取するのが理想です。
しかし人によっては、調理をする暇がなく、必要な栄養が摂取できない人もいるでしょう。
そんな人はサプリメントを使って、髪の毛の栄養を補ってください。
- サプリメントの選び方
-
- 極端に高くないサプリメントを選ぶ
- 無理をしない程度の飲みやすい種類を選ぶ
- 飲み合わせには注意する など
育毛サプリメントというのもありますが、どんな種類の栄養を摂取しているかは確認するようにしましょう。
NG食習慣:ファーストフードや外食が多い
いくら時間がないからと言って、ファーストフードや外食で食事をするのは、髪の毛のためにはよくありません。
- NG習慣とされる理由
-
- <高脂肪、高カロリーなものが多い/li>
- 塩分などの調味料が多く含まれる
- ビタミンなどの必要な栄養が足りない
少なくとも外食などの食事は、味を重視して作られています。
栄養のバランスがよくないので、むしろ逆効果になってしまうケースも少なくありません。
特に高脂肪のものは、髪の毛の成長が止まってしまうという研究結果も出ています。
本来は、毛包が成長期に入って幹細胞が分裂する際にソニックヘッジホッグ経路※7(以下Shh経路)が強く活性化されますが、3ヶ月以上にわたり高脂肪食を摂取すると十分な活性化が起こらなくなることが明らかになりました。
※引用:高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明―幹細胞における炎症・再生シグナルの異常が毛包の萎縮を引き起こす―より
髪の毛のために栄養を摂るなら、自炊して栄養のバランスを考えるのがベストです。
どうしても時間がないのなら、サプリメントで栄養管理をしたほうが効果的。外食はほどほどにして、栄養を重視して食事を摂るようにしましょう。
髪の毛の悩みがある人は栄養が足りない可能性大!
普段から偏った食生活をしていると、何もしていないのに、髪の毛がボロボロになってしまいます。
それは髪の毛というのは、基本的に体の中から作られているからです。
栄養が髪の毛まで届けられ、毛乳頭が血液から栄養を吸収し、髪の毛が育っていきます。
たんぱく質や亜鉛、ビタミンを中心に、栄養をバランスよく摂取できていれば、髪の毛も応えてくれるでしょう。
徐々に髪の毛も正常になっていくので、普段からの食事には気を付けてくださいね。