【無添加への挑戦:前編】
株式会社エポラ代表兼開発責任者、竹村に「無添加への挑戦」についてインタビュー
創業当初は「クロレラ」の健康補助食品の訪問販売からスタート。2004年には「ミドリムシ」と運命的に出会い、翌年にはミドリムシの大量培養に成功。無添加ミドリムシ商品の開発を開始しました。現在、エポラといえば「無添加」が当たり前ですが、『当たり前』に辿り着くには大きな壁がいくつも待っていました。
サプリメントの常識に怒りを覚えたあの日
いつもエポラの無添加商品をご愛顧いただきましてありがとうございます。エポラ代表の竹村です。今回は、私たちエポラがなぜ「無添加」にこだわるのか、についてお話しができればと思います。
エポラを長年ご愛用いただいているお客様は、「エポラ=無添加」と認識いただいているかと思いますが、その道はとても厳しいものでした。私が入社した2005年は、ちょうどミドリムシの大量培養に成功したタイミング。商品開発チームとして企画を進めていくなかで、とあるパートナー会社から「無添加でサプリメントをつくれないか」という相談があったのです。その基準は当時の日本ではトップレベルに厳しいものでしたが、無添加への想いに深く共感した私たちは、二つ返事で商品開発に着手。すでにクロレラの無添加サプリメントの製造に成功していたことから、ミドリムシの無添加サプリメントもできるだろう…と思っていたのですが、現実はそんなに甘くありませんでした。
サプリメントの打錠工場から製造NGが出たのです。実は市場に出回っているサプリメントの大部分が固まりやすいように「無形剤」が添加されており、クロレラは素材の特性から、添加をしなくても錠剤にすることができたというのです。
そのとき「身体がよくなるように…と飲んでいるサプリメントなのに、栄養成分以外のものが含まれているなんて」と沸々と怒りを感じたのを覚えています。
何十件と電話しても相手にすらされなかった
市場にないのならば、私たちがつくろう!と決意を新たにし、業界新聞に載っていた工場に片っ端から電話をかけました。何十件とかけましたが、「絶対添加しないと固まらない」「多少固まったとしても効率が合わない」「機械が傷むから…」など、様々な理由で断られました。その当時は無添加でサプリメントをつくるなんて、業界では『非常識』だったんです。そんな逆風に負けずに電話をかけ続けていたある日、1社だけ話を聞いてくれた会社が見つかったのです。それが今のパートナー工場でした。
「健康のために飲むサプリメントなのだから、たった1%だとしても添加物は入れたくない。粒全部が栄養成分でできたサプリメントをつくりたいんです!」とプレゼンしたところ、「わかりました。納得いくものができるまでやりましょう」と言ってくださったのです。
そこからは試行錯誤の連続でした。サプリメントをつくる際、型に成分を充填し、それを打ち付けることで粒状にするのですが、普通に機械を回しただけだと固まらないのです。
専用の型をつくったり、機械自体をエポラ用にカスタムしていただいたりと、開発・調整には実に2年を要しました。通常のサプリメントの製造マシンは目で追えない速度で打錠しますが、エポラの専用マシンは、早く叩くとサプリメントが崩れてしまうので、ゆっくりゆっくり打錠します。まるでおむすびを結んでいるようで、私にとって、とても愛おしい風景です。
諦めなかったのはあの数ヶ月があったから
この話をすると「なぜ途中で諦めなかったんですか」と聞かれるのですが、これは私の若い頃の経験が大きく関わっています。2005年に新卒で入社して間もなく大きな不調に見舞われて、治療のために長く入院することに。
入院中は過酷な治療もあり、食欲不振から食べ物を受け付けませんでした。「入社してすぐにこんなことになるなんて…」と意気消沈していたとき、社長(現会長)の守谷から「必ず元気になって戻ってくること。そしてどんなにしんどくても、クロレラだけは飲み続けなさい」と、クロレラを手渡されたんです。
入院の翌日には会社のみんなから千羽鶴が届き、その翌日にはメッセージカードが届きました。入社1年目の何者でもない自分にかけてもらった「元気になって必ず帰って来なさい」という言葉に励まされ、どんなに食欲がない日でも、クロレラを飲むことだけは守り続けました。すると、数ヶ月に及ぶ治療を無事に終えて、元通りの健康を取り戻すことができたのです。今では当時の不調など嘘のように、元気が取り柄となりました。
あの日から1日もかかさずに飲み続けているクロレラと、人生に絶望しかけていた自分を励まし続けてくれた家族や会社の仲間のおかげで、今の自分があります。20代前半にして健康の大切さに気付かされる経験をしたことは、必ず意味があると思っています。だからこそ、どんな困難があっても「無添加」を諦めることはありませんでした。余計なものが一切合まれていない栄養成分を、余すことなくお客様にお届けする、それが私の使命だと思ったからです。
【後編に続く】