料理家、谷尻直子さんのコラム&レシピ #004
落ち着いた季節に行いたい食と手仕事、
『柚子胡椒』
皆さんこんにちは!
食を軸として内面からアプローチするセルフケアのepotiveコラム10月号です。
いよいよ秋の食材がたくさんお店に並び始めました。2024年は台風が長く続いた為、野菜も海産物にもダメージがあり、売値もなかなか高額となっています。
しかしながら秋といえば、旬の味覚である栗や根菜、梨やぶどう、柿やイチジク、さんまなど、待ってました!というような食材がぱぱっと私の頭の中に浮かびます。今日この日を楽しんでいきましょう。
そして秋は「外出しなくては!」というような無意識のプレッシャーや欲から少し距離を置くことができ、自宅や、自分の内面に意識を向けて心地よさを見つけるのに良い季節です。
今日は、秋だからこその「こつこつと作る楽しみ」を与えてくれる自家製調味料はいかがでしょうか。
忘れてはいけないのは9月、10月に旬となるゆず。
HITOTEMAで行うオフラインのクッキングサロンは、9月は青柚子を使った柚子胡椒をお教えしました。柚子胡椒は、好きで冷蔵庫に入っているという方も少なくないかもしれません。買った市販品が冷蔵庫に入ったまま活用されていないという方や、ゆず胡椒を自家製してみたい!という方に向けて、今日はゆず胡椒の作り方と、冷蔵庫で眠っているゆず胡椒を活躍させるレシピをお届けします。調味料作りというと大変そうに思いますが、実は材料は3つだけ!
ゆず、青唐辛子、塩!以上です
簡単な作り方と細かい点も記載した作り方の両方を記載しますので、ぜひトライしてみてください!
基本の柚子胡椒
【材料:作りやすい量】
◎青柚子 約7個(皮のみで約50g) 皮も実も合わせて560g
◎青唐辛子 小普通サイズで約8~10本 / 大サイズで3本程度(種皮除いて30~50g:今回30g)
◎自然塩20g (ゆず皮+青唐辛子の20%)
◎果汁 小さじ2 / 9g / 10cc ※様子をみて増やす
※柚子皮と唐辛子が約同量、その合計量に対しての20%が塩の量
【作り方】
1)必要な道具や材料を揃える。(Point!)
2)柚子の皮の茶色くなっている部分は除き、ピーラーで剥くかおろし金でおろす(できるだけ白い部分が入らないように薄く)
3)剥けたらハーフカットし、1~1.5個分の果汁(小さじ2~大さじ1)をとっておく
4)唐辛子のヘタを取り、縦半分に包丁で切って、種をスプーンで取り除く
5)包丁またはハサミでざく切りにし、すりこぎか、フードプロセッサーで唐辛子、柚子皮、果汁、塩を滑らかになるまで粉砕攪拌する
6)保存袋に入れ替える、一週間冷蔵庫で寝かせると馴染んで美味しくなる
【簡単な作り方説明】
柚子皮と青唐辛子を粉砕し、柚子果汁1個分と合計量に対して20%程度の塩を加えてよく混ぜ、1週間寝かせたら完成!フレッシュですがすがしい香りの柚子胡椒の出来上がり。
【コツとポイント】
- 塩は海塩でも岩塩でもOK
- 唐辛子の作業には、手袋を使う。カプサイシンが素手に触れると、あとでじわじわと傷むため、唐辛子の切り口を触らない
- すりこぎやフードプロセッサーの作業時、多く作る場合に敏感な方はむせてしまうため、マスクを着用すると◎
- 黄ゆずで作成する場合、赤唐辛子だと色がオレンジ色になって綺麗
- まな板や道具を洗剤でしっかり洗って流すこと!
次回は、柚子胡椒を使用したレシピをお届けします!
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谷尻直子 Tanijiri Naoko
東京都渋谷区で予約制レストラン「HITOTEMA」を主宰。ファッションのスタイリストを経て、料理家に転身。「現代版のおふくろ料理」をコンセプトに、ベジタリアンだった経験や、8人家族のなかで育った経験を生かし、お酒に合いつつもカラダが重くならないコース料理を提案している。