~ 目次 ~
海と陸が出会う場所。 一面が砂の世界で地球のパワーと非日常にひたろう! ~ 鳥取砂丘の魅力と成り立ち ~
鳥取砂丘があるのは、鳥取県の東側にある鳥取市。
東西16キロメートル、南北2.4キロメートルにも及ぶ大砂丘で、国の天然記念物に指定されています。
さらにうち131ヘクタールは「山陰海岸国立公園」の特別保護地区になっていて、特に美しい砂丘が連なっています。
世界でも最大級の起伏や美しい風紋・砂簾(されん)・砂柱などが見られる、鳥取砂丘のメインスポットです。
※砂簾(されん)とは:雨で湿った砂が乾いて崩れた時にできる「すだれ」のような模様
まるで異国に迷い込んだかのような風景と、風や光によって刻々と姿を変える砂は、まさに天然のアート!
一生に一度は訪れたい、日本でも屈指の絶景です。
鳥取砂丘のビュースポットはここ! ダイナミックな景観に目が釘付け。 ~ 見どころとその魅力 ~
鳥取砂丘には、独特の地形や見どころがたくさんあります。
どれも見逃せない映えスポットなので、なるべく全部見て回りましょう!
最初に「鳥取砂丘ビジターセンター 」に立ち寄れば、これらの見どころのマップをもらえます。
●馬の背
高さ約47mにもなる壮大な砂の丘!
15階建てのビル並の高さで、頂上からは鳥取砂丘と日本海を一望できます。
鳥取砂丘の中でも一番人気がある絶景スポットです。
●オアシス
砂丘に降った雨水が、地下水となって湧き出たもの。
夏には涸れてしまいますが、「尻無川」と呼ばれる小川は1年を通じて見られます。
●火山灰露出地
鳥取砂丘の中心部、「馬の背」の西側と「追後スリバチ」の近くで見られる剥き出しの地層。
約6万年前~5万年前に大山などの噴火で降り積もった火山灰で、とても固い赤茶色や黄土色の土と化しています。
周囲の砂や地面とは明らかに違う色で、そのコントラストが綺麗です。
●多鯰ヶ池(たねがいけ)
周囲3.4キロメートル、面積24.8ヘクタールの広大な池!
深さも中国地方の池の中では最も深い約17メートルあります。
約10万年前に、谷の水が砂丘の砂で堰き止められて出来ました。
夜は星空が水面に映り、6~7月はスイレンの花に彩られます。
釣りやカヌー、サップボートなどのアクティビティが楽しめるレジャースポットでもあります。
豊かな表情と生態系が美しい「鳥取砂丘」の四季。 ~ 春夏秋冬の見どころと動植物 ~
鳥取砂丘は砂漠のような不毛の土地と思われがちですが、四季折々の景色や植物・生き物などが見られる自然豊かなスポットです。
鳥取県は湿度の高い日本海側にあって、実は県全域が「豪雪地帯」なので、雨はもちろん雪まで降ります。
そんな鳥取砂丘の豊かな四季と、季節ごとの見どころをご紹介します。
●春 ~ 花や植物が目覚める彩りのシーズン ~
砂丘に温かな春風が吹き渡り、美しい風紋が一面に描かれます。
さらに多くの植物が芽吹く目覚めと彩りの季節でもあります。
淡いピンクの「ハマヒルガオ(写真)」が咲き誇り、甘い香りを放つ「ニセアカシア」が揺れ、砂丘特有の花々が乾燥しきった砂漠とは異なる魅力を見せてくれます。
<春の植物(4~6月)>
ハマヒルガオ・コウボウムギ・コウボウシバ・ハマニガナ
●夏 ~ 厳しい暑さながらも、砂丘らしさと美しい夕日を楽しめるシーズン ~
ジリジリとした陽射しが照りつける灼熱の季節!
7~8月にかけては砂の温度が60℃を超えることもあります。
ですが青々とした葉と青紫の花が美しい「ハマゴウ」や、黄色い花が華やかな「ネコノシタ」、白いカリフラワーのような花が特徴的な「ハマボウフウ(写真下)」など、砂丘ならではの植物が見られます。
いろんな虫たちも活発になって、これらの観察も楽しめます。
そして5~8月にかけては日本海に沈む夕陽が1年で最も美しく、砂丘を鮮やかに染め上げます。
さらに日没後には、日本海に浮かぶ幻想的な漁火が見られます。
<夏の植物(6~8月)>
ハマボウフウ・ケカモノハシ・ハマゴウ・ネコノシタ
<夏の虫(6~8月)>
カワラハンミョウ・イソコモリグモ・キンモウアナバチ・オオハサミムシ
●秋 ~ 砂丘らっきょうの花が咲き誇る、涼しくて散策しやすいシーズン ~
涼しい秋風が吹き渡る、砂丘散策に最適な季節です。
そして春や夏とはまた違った花々が咲きます。
海岸のそばにしか咲かない菊に似た「ハマベノギク(写真下)」や、「ハマニガナ」などの砂丘ならではの花々は必見!
10~11月にかけては砂丘近くの「らっきょう畑(写真上)」が満開になり、美しい赤紫色に染まります。
<秋の植物(9~11月)>
ハマベノギク・ウンラン・ハマニガナなど
●冬 ~ 無数の砂柱が立ち並び、一面雪に覆われることもある幻想的な季節 ~
長年かけて鳥取砂丘を形作った北西からの季節風が吹き荒れて、一面が砂柱で覆われます。
※砂柱(さちゅう)とは:湿った砂に風速12メートル以上の強い風が吹くと形成される、砂の塊。特に冬場に見られることが多く、鳥取砂丘の冬の風物詩。
実は豪雪地帯の鳥取県では、雪もよく降ります。
砂丘が一面雪に覆われた銀世界は、まさに壮観!
日本の砂丘ならではの珍しい光景です。
四季の中では観光客が一番少なく、静謐(せいひつ)なムードの中で散策できます。
鳥取砂丘はアクティビティの宝庫! 一面の砂×大海原のロケーションを遊び尽くそう。 ~ 鳥取砂丘で楽しめる遊び ~
鳥取砂丘では、その壮大なロケーションと一面の砂を活かしたアクティビティが楽しめます。
代表的なのは、なんといっても「らくだライド(ラクダ乗り)」!
異国気分でフォトジェニックな記念写真を撮れます。
さらに砂の上をスノーボードのように滑れる「サンドボード」や、大自然のエネルギーを全身で感じられる「砂丘YOGA」、鳥取砂丘と日本海を上空から一望できる「パラグライダー」など、爽快でダイナミックなアクティビティがいっぱい!
砂の上や砂丘海浜を走れる「ファットバイク(自転車)」や「セグウェイ(電動立ち乗り二輪車)」などもあり、砂丘のロケーションと景色を満喫できます。
※「馬の背」などの特別保護地区ではできないアクティビティもあるのでご注意ください
鳥取砂丘で気をつけたいNG行為とは? 日本有数の大自然を守るために、旅行者もご協力を!
日本有数の映えスポット「鳥取砂丘」。
ですが貴重な‟天然記念物”なので、それを守るための法律や条例には気をつけましょう。
たとえば「ドローンの飛行」や「動画や映像の撮影(テレビ取材・撮影会・小道具や背景を持ち込んで行うコスプレ等)」は、「鳥取砂丘ビジターセンター」への届出が必要です(1週間前まで)
さらに砂丘を傷める「砂への落書き」や「砂の持ち帰り」、「キャンプ」「海水浴」「車両の乗り入れ」などは厳禁!
「鳥取砂丘でこんなことをしてみたい!」と思ったら、まずは「鳥取砂丘ビジターセンター」ホームページの「よくある質問」 でチェックしましょう。
鳥取砂丘は日本で唯一、天然記念物に指定されている貴重な砂丘です。
独特の地形や現象・動植物などが見られ、砂丘の成り立ちや歴史がわかる地層が残り、それら唯一無二の自然を地元住民を中心としたボランティアが保っています。
そんな貴重な鳥取砂丘を未来に守り伝えていくために、マナーを守って楽しく観光しましょう!
- DATA
鳥取砂丘(山陰海岸国立公園 鳥取砂丘ビジターセンター)
HP:https://www.sakyu-vc.com/jp/
Instagram:https://www.instagram.com/sakyu_visitor/
Facebook:https://www.facebook.com/sakyuvisitor/
Twitter:https://twitter.com/Sakyu_visitor
住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2164-971
電話:0857-22-0021
営業時間:9:00~17:00(鳥取砂丘は24時間見学可)
休日:なし(年中無休)
入場料:無料(鳥取砂丘・鳥取砂丘ビジターセンターとも)
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取材協力・
写真提供:
山陰海岸国立公園 鳥取砂丘ビジターセンター・鳥取県/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)