「宇宙の進化と生命の歴史」を、楽しみながら学べる博物館。全国的にも珍しい「泊まれる博物館」で、宿泊者だけが参加できる「ナイトミュージアム」が大人気!
西日本随一の米どころ・奥出雲にあるので、グルメ・温泉・神話を巡る盛りだくさんの旅行が楽しめます。
~ 目次 ~
「神話のふるさと」奥出雲で、宇宙と生命の神秘に触れる!
博物館。ちょっとお堅いイメージがある言葉ですが、ここ『奥出雲多根(たね)自然博物館』を訪れたら、そんなイメージが吹き飛ぶかもしれません。
明るくてカラフルな展示と、分かりやすくて親しみやすい解説。目の前の温泉でくつろいだ後は、パジャマや浴衣で迫力の「ナイトミュージアム」に参加!
島根名産の仁多米(にたまい)や、島根和牛・蕎麦・キノコなど、ご当地グルメの楽しみもいっぱい。帰る頃には
「次はいつ来ようかな?」
と新たな旅行プランを立てているかもしれません。
SNSでも大ブレイクの「泊まれる博物館」。
そのほかにはない魅力をたっぷりお伝えします。
地球の歴史を物語る、化石と鉱物 ~ 1階展示室 ~
『奥出雲多根自然博物館』では、約40億年にも及ぶ生命の歴史と、それらを物語ってくれる貴重な化石や鉱石などを展示しています。さらに3D映像などを駆使して、臨場感たっぷりに見せてくれます。
はるか古代の恐竜や古生物の姿を、迫力満点の映像や模型で再現!
今、ここにいる私達も、大きな歴史の一部であることを実感できます。
そして色とりどりの鉱石や岩石のコレクションは、それら多彩な生命を育んできた地球のかけら。地球の不思議と美しさに触れられます。
母なる海の生き物と進化を知る ~ 2階展示室 ~
そして続く2階では、あらゆる生命の母である「海」をテーマに、そこで生きる生き物たちを紹介しています。
色とりどりの貝類をはじめ、魚・両生類・頭足類(アンモナイト・オウムガイ・イカなど)の化石や標本を展示。
さらにJAXA(宇宙航空研究開発機構)とJSF(日本宇宙フォーラム)とつながっている「Space-i」常設コーナーでは、宇宙の知識や最先端の宇宙開発情報などを、タイムリーに知ることができます。
泊まった人だけのお楽しみ! 「ナイトミュージアム」で恐竜と生き物たちの息吹を感じよう。
そして6階建ての建物の3階から5階は、なんとホテルになっています。この「泊まれる博物館」の真骨頂とも言えるのが、宿泊者向けに行われている「ナイトミュージアム」です。
展示物をムードたっぷりにライトアップするほか、恐竜の鳴き声や足音を臨場感たっぷりに再現。さらに参加者には、プレゼント付きの「博物館クイズ」が出されます。
80点以上の人は記念品が、100点満点の人は特別賞がもらえるので、ぜひチャレンジしてみましょう!
昼間とはまた違った表情を見せてくれる、恐竜や化石たち。古代の地球さながらの世界を、ぜひ体験してみましょう。
「恐竜ルーム」に歓声! 大人も子供も大満足の、博物館ならではのホテル。
また、ホテルの客室も実に個性的。
最大49名が泊まれる全19部屋のうち、3階の7室が「恐竜ルーム」になっています。
「ジュラ紀」「白亜紀」などのテーマでまとめられたインテリアは、恐竜好きにはたまらない魅力!
「家族向け」と「大人向け」の2タイプがあり、「家族向け」は古代の空や森をイメージした壁紙に、時代ごとの恐竜のフィギュアや、恐竜グッズが散りばめられています。
そして「大人向け」は、恐竜のアートパネルなどが飾られたシックで落ち着いた雰囲気。部屋はツイン・ダブル・トリプルがあり、カップル・グループ・ファミリーにおすすめ。一人旅行のプランもあります。
普通の客室も、「寝ても覚めても Be Happy!」がコンセプトの寝具店・「菊屋」とコラボした安眠枕やマットなどで、誰もが快眠!
さらに全室無線LAN完備で、長期滞在や企業研修にもおすすめです。
奥出雲の大自然を見渡せる展望レストランで、豊かな島根の恵みを味わう!
博物館の最上階は、展望レストランになっています。
ここではプロの料理人や食通が絶賛する奥出雲町の食材を味わえます。
中でもぜひ注文してみたいのは、「奥出雲 薬膳キノコ鍋」。
奥出雲町産の広葉樹のホダ木(キノコの菌を付けて栽培する木)で育てたキノコと、季節の野菜、肉などを漢方医学に基づいて提供。
季節ごとにアレンジされた薬膳を食べられます。
また、冬におすすめなのは「冬季スペシャル鍋」。
12月~2月限定で、松江の「大根島」特産の高麗人参や、丸鶏・なつめ・ハスの実・クコ・陳皮などの漢方食材が入っています。
どちらも体にやさしいメニューで、神話の国・島根の癒し旅行にピッタリ! ほかにも島根和牛がメインの「八重垣御膳」や、子供にうれしい「恐竜プレート」など、多彩なメニューが選べます。
なお、ご飯は‟お米の西の横綱”と呼ばれる島根のブランド米・「仁多米(にたまい)」を、ひとつひとつ土鍋で炊き上げています。そして朝食などに付く卵は、奥出雲の大自然でのびのび育った平飼い鶏の有精卵です。
そして更なる旅行の楽しみと言えば、温泉!
博物館の目の前には、『佐白温泉 長者の湯』があります。
ここは“日本3大美人の湯”に匹敵すると言われる高アルカリ性の美肌温泉。『奥出雲多根自然博物館』の宿泊者は、チェックインからチェックアウトまで、いつでも自由に入れます。
島根の”神話のふるさと”で、宇宙と生命と地球の将来を想う。
「こんなに立派な博物館が、どうしてこんな山奥にあるの?」
と不思議に思う人もいるかもしれません。
それはここ奥出雲町が、『パリミキ(メガネの三城)』の創業者・多根良尾氏の出生の地で、この『奥出雲多根自然博物館』は、2代目・多根裕詞氏の化石コレクションをもとに創られたからです。
「昔ながらの暮らしが残る山里で、それらの源となった「宇宙の進化と生命の歴史」を知ってほしい」――そんな願いがこめられています。
そんなポリシーのもとに、誰もが安らげる「ふれあいの場」として食・農・健康イベントも開催。さらに研修や研究会なども受け入れ、交流を広げています。
「島根の神話のふるさと」で、地球の過去と未来を想う――そんな心豊かになれる体験が、奥出雲の山里で待っています。
- DATA
奥出雲多根自然博物館
HP:http://tanemuseum.jp/exhibition/
住所:島根県仁多郡奥出雲町佐白236-1
(最寄り駅:JR木次線「出雲八代駅」/送迎あり(要・事前連絡))
電話:0854-54-0003
開館時間:9:30~17:00
休館日:
毎週火曜日(祝祭日の場合は翌日/宿泊客ありの場合は通常通り営業)
年末年始(12月30日~1月1日)
入館料:
大人 500円 / 大学生・高校生 300円 / 小学生・中学生 200円
※6歳以下のお子様は保護者同伴の場合は無料
※団体(20名以上)・こっころカード(しまね子育て応援パスポート)・JAF会員割引あり
取材協力・
写真提供:
奥出雲多根自然博物館/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)