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”清流日本一”に7回も輝いた川! 鮎・モクズガニ・ウナギ・蛤・・・食通すい涎の”川グルメ”がここに。【高津川/島根県 益田市・津和野町・吉賀町】

2019年8月11日

島根県の最西部を流れる、日本でただひとつの「ダムがない」一級河川。
そのため鮎・ウナギ・蛤などの生き物が生き生きと育ち、特に鮎は雑味のない極上の味わいが評判! これらの珍味を味わうグルメ旅行はいかが?

昔懐かしい島根のふるさとを流れる、日本一の「清流」!

「清流日本一」という言葉を聞いたことがありますか?
ここ『高津川(たかつがわ)』は、その「清流日本一」に7回も輝いた清流の中の清流。国土交通省の厳しい水質調査で選ばれた、お墨付きの川なのです。

島根県西部の山奥・吉賀町(よしかちょう)に立つ、樹齢1,000年を超える一本杉。その根元に湧き出る『大蛇ケ池』が水源で、「ヤマタノオロチの魂が宿る」という池の伝説さながらに、全長81kmもの流れをうねらせています。

そして日本海に流れ出る頃には、河口に益田港が築かれるほどの広さに。
この1,090キロ平方メートルもの流域面積が育む魚介類は、島根の人々の自慢です。

「清流日本一」とは、全国1万4,062ヶ所の一級河川の中から、国土交通省が認めた“水質が最も良好な河川”。高津川は過去7回も選ばれていて、清らかな水質と美しい景色を誇っている。
その風光明媚なながめと、川が生み出す珍味を巡る旅行も楽しい。

川の周囲には、昔懐かしいふるさとの風景と暮らしが残っている。
これもまた、「清流日本一」に選ばれた理由。

清らかな水が育む、極上の珍味たち。

『高津川』の魅力は、その優れた水質と美しい風景だけではありません。
川の流域に大都市がなく、排水で水が汚れにくいため、今は希少となった多くの生き物が息づいています。

これらの貴重な珍味は、食通や釣り人の垂涎(すいぜん)の的!
「高津川漁業共同組合」(以下『高津川漁協』)から通販で買えるほか、鮎は「遊漁料」をはらって自ら釣ることもできます。
※鮎の「遊漁料」の詳細は「高津川漁協」のホームページを参照

■鮎(注文期間:6月~9月)

高津川の天然鮎は、石に付いた良質のコケが主食。
そのため鮎特有の瑞々しい香りが強く、さらに自然で上品な旨味があります。
高津川を代表する名物で、漁の時期には全国各地から釣り人が集います。

さらに、そんな清らかな鮎だからこそ楽しめる『うるか(はらわた)』も絶品!
塩で3年以上漬け込んだ珍味で、はらわただけで作る『生地うるか』と、はらわたと身を混ぜた『身うるか』があります。

そして「焼鮎(焼き干し)」・「鮎めしの素(香りの焼き鮎粉付)」・「鮎の甘露煮」・「鮎味噌」などもあり、どれも「高津川漁協」から買えます。
(電話またはFAXで注文)

また、高津川が流れている益田市や津和野町には、“天然鮎のフルコース”を食べさせてくれる料理店や旅館も多数!
川の美しい景色と共に、希少なグルメを味わう旅行がおすすめです。

シンプルで豪快な「焼き鮎」は、鮎の定番料理!
鮎独特のみずみずしい香りが引き立つ。

香り高い身を炊き込んだ「鮎めし」や、繊細で上品な「背ごし(刺身)」など、多彩な料理で楽しめる。
これらが味わえる‟鮎のフルコース”を、島根旅行でぜひ味わってみたい。

高津川にはダムが無く、水の流れが妨げられないため良質な苔が育つ。その苔を食べて育った極上の鮎は、島根と石見地方(島根県西部)の自慢!

■ウナギ(注文期間:6月~9月)

清らかな高津川で育った天然ウナギは、ほど良い脂とプリプリした食感が特長。よく引き締まった身と、エグ味のまったくない味は、天然ウナギならではの魅力です。

最近は漁獲量が減っているため、長期間の入荷待ちになったり、注文しても発送してもらえない場合があります。
それでも注文したい逸品です。

■モクズガニ(注文期間:8月~9月)

清流で育つ淡水性のカニ。
高級食材で有名な「上海ガニ」の親戚で、ハサミに生えた毛が“藻屑(もくず)”に似ていることから名付けられました。

海のカニにはない濃厚な旨味があり、特にカニ味噌の味わいは絶品! 「清流日本一」の高津川で育ったため、泥臭さのない澄んだ味わいです。

このモクズガニも、鮎と共に全国有数の産地として知られています。
「高津川漁協」は鮮度抜群の“氷締め”で発送するので、さらに美味!
また、身をたっぷり練りこんだ『ツガニせんべい(ツガニ=モクズガニの別名)』も販売しています。

■鴨島蛤(かもしま はまぐり)※通販はなし

高津川の河口付近で獲れる、天然の大ハマグリです。
「清流日本一」の高津川と日本海の荒波が交わる、限られた海域でのみ獲れます。

森から川を通じて運ばれる、ミネラルたっぷりの汽水(淡水と海水が交じり合った水)で育つため、大きさはなんと9cm前後!
さらに旨味も歯ごたえも際立っていて、島根の隠れた名グルメです。

国産の本ハマグリは年々漁獲高が減っていますが、この『鴨島蛤』は、厳しい漁獲制限で品質と資源量を保っています。

島根の宝・貴重な「高津川の恵み」を残していくために。

このように、川全体が豊かな美味であふれる高津川。
ですが、その恵みは「高津川漁協」と川沿いに住む人たちの努力の賜物です。

高津川の鮎漁は、毎年6月上旬に解禁されて、9月末~10月上旬まで締め切られます。この「漁期」を資源保護のために短くするなどして、高津川の魚や貝を守っています。

と言うのも、近年の豪雨や台風などで、高津川の漁獲高は平成20年頃から減り続けているのです。それにともなって「高津川漁協」の組合員も約1,000人にまで減ってしまいました。

資源の減少の理由は、乱獲ではな自然災害の影響が大半。
そのため「高津川漁協」では、「落ち鮎」と呼ばれる子持ち鮎の漁を制限したり、鮎の産卵場所を造ったり、稚鮎(鮎の子ども)を放流したりして、資源の保護に努めています。

島根の豊かな自然と、その恵みを守る取り組み。
味わったり旅行した時に、想いをはせていただきたいエピソードです。

「清流日本一」の選定基準には、「人と河川の豊かなふれあいが確保されていること」「豊かな生態系が確保されていること」という項目もある。
高津川はどちらも満たしていて、人と自然が良い関係を築いている。

古来より連綿と続く、高津川の恵みを次世代へつなぐ。

鮎の主食は石に生える苔。
そのため、苔を育む川の汚れに真っ先に影響を受けてしまいます。

年々増える自然災害のため、水害の予防工事や復旧工事は欠かせません。ですが高津川では、それさえも出来るだけ水が汚れない方法や、濁りが出ない方法をとっています。
さらに「高津川漁協」の組合員は、河原の一斉清掃や環境保護活動を行っています。

川の環境によって味や香りまでも変える、「川の申し子」の鮎――ウナギやモクズガニも同じで、こうした努力で島根の宝を守っています。

「鮎の宝庫」と呼ばれ、島根の人や旅行者だけでなく、全国的に愛されている高津川。それを未来に残していくために、地域一丸で努力しています。

全国の食通から高く評価されている、高津川の恵み。
島根が誇る清流の珍味を、旅情豊かな島根旅行で味わってみては?

まるで日本昔話のようなのどかな風景が残る高津川。
神話の国・島根のふるさとの、郷愁を呼ぶ旅行スポット。

- DATA
高津川

HP:https://www.takatugawa.or.jp/
住所:島根県益田市神田町イ614(高津川漁業協同組合)


電話:0856-25-2911(同上)
営業時間:9:00~17:00(電話対応可能時間)
※漁期中(6~9月)は6:30~18:15
休日:
6月~9月は定休日なし。
10月~5月は例外を除き土・日・祝日、年末年始休業

取材協力・ 写真提供: 高津川漁業協同組合/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら

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