「しまね海洋館アクアス」のシロイルカ｜純白の海のカナリヤ

もっちりした純白のボディと愛嬌たっぷりのキュートな顔、バブルリングなどのパフォーマンスで大人気！

島根県浜田市と江津市にまたがる『しまね海洋館アクアス』では、日本一多い７頭のシロイルカが暮らしています。

うち２頭は2024年の夏に誕生した赤ちゃん！
成獣５頭・子獣２頭の可愛い姿が見られます。

西日本でシロイルカを見られるのは、ここ『アクアス』だけ！

親子の展示・子育ての様子まで見られる貴重な水族館です。

【しまね海洋館 アクアス】
HP: https://aquas.or.jp/
住所: 島根県浜田市久代町1117番地2
電話: 0855-28-3900
入館料：HPをご参照ください
※年間パスポート・各種割引あり

シロイルカとは？ 知られざる生態を紹介！

シロイルカは主に北極圏の海に生息しています。

分類はイッカク科シロイルカ属で、体長は４～４.５メートル。
体重は約１トンと、間近で見るとかなりの大きさ！

流氷が浮かぶ冷たい海で暮らしているため、その環境に合った生態をしています。

まずは流氷で傷つくのを防ぐために、背びれが退化しています。

さらに冷たい水に体温を奪われないように、全身が厚い脂肪に覆われています。
そのため触るととても柔らかくて、弾力に富んでいます。

そして砂の中に隠れた魚を捕まえるために、唇をすぼめて水を吹くことができます。

この習性の応用が、有名な「バブルリング」！

吹かれた水流は輪の形になり、それに生じた気泡が絡まると、バブルリングとなって目に見えるようになります。

おでこの中には“メロン”と呼ばれる脂肪の塊があり、シロイルカの“メロン”はイルカやクジラ類の中では特に発達しています。

また、シロイルカは様々な鳴き声や音を出すことができ、そのため別名「海のカナリヤ」とも呼ばれています。

「アクアス」で暮らす７頭のシロイルカたち　～成獣５頭・子獣２頭～

『しまね海洋館アクアス』では、７頭のシロイルカが暮らしています（2024年11月現在）。

このうち『アクアス』で生まれた２頭（※印）がパフォーマンスで活躍しています。

ナスチャ

推定年齢26～28歳のメス。
おでこにわずかなへこみがあり、吻（ふん／口先）がやや細くなっています。

この優美なフォルムが飼育員さんの間で美人だと評判！

賢くて器用ですが、性格はいたずら好きで、トレーニングの時に新人トレーナーさんをからかうこともあるとか！？

アンナ

推定年齢26～28歳のメス。
目が小さく、やや横に広い顔をしています。

性格は頑固で、あまり機転が利かないそうです。

ランゲル

推定年齢26～28歳のオス。
横に広い口とひときわ大きな体、上に反った胸鰭が特徴。

性格は気性が荒く、浮いているおもちゃにも怒る時が多いそう。

2024年に生まれた２頭の赤ちゃんの父親です。

シーリャ　※

2011年8月3日生まれの15歳のオス。

丸顔で目はやや小さく、性格は真面目で頭の回転も早いそうです。

パフォーマンスのエースとして活躍中！

ミーリャ　※

2014年7月27日生まれの10歳のメス。
顔が長く、目が大きく出目になっています。

性格はやんちゃで思い込みが強く、シーリャと一緒にパフォーマンスで活躍中！

アンナ子

2024年6月24日生まれのオス。
まだ赤ちゃんで名前が決まっていないため、アンナの子＝アンナ子と呼ばれています。

おもちゃでよく遊び、デッキに人がいる時は水面に顔を上げて触ってもらう事が好き！
ですがガラス越しには来てくれないそうです。

1時間に1回くらい、母親のアンナからおっぱいをもらいます。

アーリャ子

2024年7月1日生まれのメス。

まだ名前が決まっていないため、アーリャの子＝アーリャ子、またはアリ子と呼ばれています。

早くに母親のアーリャを亡くして人が付きっきりで育てたためか、おもちゃではあまり遊ばずに人と遊ぶ事が多いそうです。

シロイルカの赤ちゃんは、純白の成獣と違って濃いグレーをしています。

成獣は北極海の流氷にまぎれるために、子獣は繁殖地のロシアやカナダの浅い河口付近の環境に紛れるために、保護色としてそれぞれの体色になったと考えられています。

子供のシロイルカは約10年かけて成長し、少しずつ白くなっていきます。

シロイルカの親子を公開中！ ～別館シロイルカ繁殖プール～

2024年11月現在、『アクアス』の「別館シロイルカ繫殖プール」でアンナ＆アンナ子の親子を公開中！

まずはマジックミラーパーティション越しに遠くから観覧を始めて、次に時間限定のガラス前での公開、そして2024年10月16日からはガラス前での観覧が始まりました。

西日本でシロイルカを見られるのは、ここ『アクアス』だけ！
さらに親子の展示と子育ての様子まで見られる、とても貴重な場です。

ぜひ真っ白なお母さんイルカと、濃グレーの赤ちゃんイルカに会いに行ってみましょう♪

大人気の「シロイルカ パフォーマンス」も必見！

『アクアス』では毎日数回「シロイルカ パフォーマンス」を行なっています。

テーマは「島根の海から北極圏に棲むシロイルカに会いに行く旅に出よう」。

前半ではシロイルカの生態や特徴の紹介と共に、輪のように空気を吹き出す「バブルリング」の仕組みを解説してくれます。

後半はバブルリングの進化版の「マジックリング」や「ミラクルリング」を披露！
そしてパフォーマンスのフィナーレへと進みます。

プロジェクションマッピングによるバブルリングの演出なども人気です。

迫力の「シロイルカ スプラッシュ体験」～シロイルカが立てる水しぶきを浴びよう！～

もうひとつのシロイルカ体験が、シロイルカが飛び跳ねた水しぶきを浴びる「シロイルカ スプラッシュ体験」。

『アクアス』の年間パスポート会員限定の不定期イベントで、事前に申し込みが必要です。
（参加費無料）

予想以上に濡れることもあるので、濡れても大丈夫な服装で参加しましょう。
また、プールの水が海水なので電子機器や、濡れたら困る物は身につけないようにしましょう。

しぶきの勢いがとても強いので、ビニール越しでも小さなお子さんは泣いてしまうことも！？
それくらいの大迫力です。

『しまね海洋館アクアス』には、シロイルカをはじめ約400種・１万点もの海の生き物たちがいます。

４種類のペンギンやカリフォルニアアシカ・ゴマフアザラシ・チンアナゴ・サメなど、シロイルカ以外の人気者もいっぱい♪

島根県の海や、石見（いわみ／『アクアス』がある島根県西部）の磯の生き物の展示も豊富で、島根県の県魚のトビウオや、山陰を代表する高級魚「ノドグロ（アカムツ）」など、山陰の海の仲間たちがたくさん見られます。

楽しいパフォーマンスやふれあい体験（磯の生き物など）もあり、子どもから大人まで楽しめます。

『アクアス』の楽しい仲間たちにぜひ会いに来てください。

取材協力・ 写真提供： しまね海洋館アクアス／無断転載禁止
ライター：風間梢（プロフィールはこちら）