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「日本の夕陽百選」に選ばれた、水の都・松江と調和する美しいアート・ミュージアム。【島根県立美術館/島根県松江市】

2020年1月21日

島根と鳥取にまたがる宍道湖(しんじこ)の湖畔にそびえる、山陰最大級の美術館。「水」をテーマとした絵画や美術品を幅広くコレクションして、北斎・モネ・ゴーギャンなどの世界的なアーティストの作品も多数収蔵。
島根旅行の絶景スポットとしても人気で、3月~9月は日没30分後に閉館するため、壮大な夕日を存分に眺められる。

優雅な女子旅ならここ! 宍道湖の水景と調和した、夕日のぬくもりに包まれる美術館。

その土地でしか見られない景色は、旅行の大きな喜びのひとつです。
日本第7位の面積を誇る宍道湖に臨み、そこに沈む夕日の美しさでも有名な松江市は、そんな絶景を目当てに訪れる人々も絶えません。

その水の都・松江市の中でも最も有名な「夕日スポット」が、ここ『島根県立美術館』です。
宍道湖の湖畔にそびえる流水形の建築は、それ自体がまるで巨大な美術品のよう! 湖岸に沿って広がるなだらかなフォルムは、テーマに掲げる「水との調和」を体現しています。

2009年にミシュランが発行した旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で星1つを獲得! 世界レベルのアートと旅行者にもやさしいシステムが好評。

美術館の内外から望む夕日は、誰もが時を忘れて見とれる絶景。

島根旅行の絶景スポット! 恵まれたロケーションから宍道湖と松江の夕日を堪能。

『島根県立美術館』は、その大きな魅力のひとつである宍道湖の夕日を心ゆくまで眺められるように、3月から9月にかけては日没後30分まで開館しています。

全面ガラス張りのエントランス・ロビーの西側からは、寒い日でも暑い日でも快適に夕日を鑑賞できます。
さらに館のすぐ外、宍道湖沿いに広がる『岸公園』からも壮大なサンセットを楽しめます。

そして「県民に開かれた美術館」「芸術活動を育成する美術館」という方針どおりに、これらのエリアはなんと入館料無料!
島根旅行で訪れた人でも、誰でも自由に立ち入ることができます。

「日本の夕陽百選」にも選ばれたのも納得の、感動の景色。流水を思わせるなめらかなフォルムの建築は、宍道湖の景色と調和しながら確かな存在感を放っている。

『岸公園』の“芝生広場”の上には、多くの野外彫刻が並ぶ。旅行の疲れを忘れて島根のゆったりした時間に浸れる。
《会話》 渡辺豊重 1998年

『岸公園』の芝生の上を可愛く飛び跳ねるうさぎ像。全部で12体あって、「願いをかければ叶う」と言われているラッキー・スポット!
《宍道湖うさぎ》 籔内佐斗司 1999年

島根のアートの発信地! 充実のコレクション展とハイセンスな企画展で、気軽に楽しくアートを紹介。

『島根県立美術館』がオープンしたのは、1999(平成11)年です。
それ以来、2019年に開館20周年を迎えるまで、「水」をテーマとした国内外の絵画をはじめ、版画・浮世絵・工芸・写真・彫刻などの美術品と、島根県ゆかりの芸術家の作品など約6,700点あまりを収集してきました。

それら充実のコレクションを、一般観覧料300円(各種割引あり)というリーズナブルな「コレクション展」で公開。さらに折々に開催する「企画展」で、日本や海外の美術館の至宝も紹介しています。

加えて一般にレンタルしている「ギャラリー展示」では、主に島根県内のアーティストや美術グループ、学生達の作品を展示。島根と山陰の美術と芸術の発信地となっています。

冬の島根で見られる日本海の荒波を思わせる作品。遠く海外から来た絵が、不思議とこの地に馴染む。
《波》 ギュスターヴ・クールベ 1869年 島根県立美術館蔵

旅行の楽しさや面白さを教えてくれる、あまりに有名なシリーズ。この「北斎コレクション」の充実度は国内では随一!
《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》 葛飾北斎 1831-33(天保2-4)年頃 島根県立美術館蔵(新庄コレクション)

世界に誇る「北斎コレクション」をはじめ、有名アーティストの作品が多数!

これら『島根県立美術館』の収蔵品の中でも、品質・規模ともに世界有数と評されているのが、あまりに有名な「北斎コレクション」です。

江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の研究・蒐集(しゅうしゅう)家として知られる永田生慈(ながた・せいじ)氏の寄贈で、永田氏自らがすべて点検・確認した逸品。
保存状態・色の鮮やかさともに良好で、国内外の北斎愛好家たちを惹きつけています。

また、同じく江戸時代の浮世絵師・歌川広重や歌川豊春の版画も収蔵。さらにポール・ゴーギャン、クロード・モネ、ギュスターヴ・クールベといった、西洋絵画の巨匠達の作品もあります。

そして日本の洋画家・岸田劉生(きしだ・りゅうせい)や日本画家の伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう)、川合玉堂(かわい・ぎょくどう)、橋本明治(はしもと・めいじ)なども網羅。
幅広い名作を楽しめます。

《水飼い場》 ポール・ゴーギャン 1886年 島根県立美術館蔵

《鵜飼》 河合玉堂 1950(昭和25)年 島根県立美術館蔵

島根の手仕事も紹介。「民藝運動」で名高い山陰の窯元の名品が見られる!

また、歴史ある島根の窯元が手がけた焼き物や、それらに通じる「用の美」を放つ工芸品の数々も必見。

江戸時代から続く「楽山(らくざん)焼」や「布志名(ふじな)焼」をはじめ、それら「民藝」の復興に大きな役割を果たしたバーナード・リーチ氏や河井寬次郎氏、浜田庄司氏の作品なども紹介。焼き物好きにはたまらない魅力です。

かつて島根の東半分を収めていた「松江藩」御用達の窯元。島根の西側で栄えた「石見焼」に対し、雅(みやび)で華やかな作風。
《布志名焼 色絵秋草図茶碗》 永原雲永(ながはら・うんえい) 江戸時代末期 島根県立美術館蔵

同じく「松江藩」御用窯だった楽山窯の作。やはり絵付けの華やかさが特徴。
《楽山焼 色絵花卉人物文瓢形瓶》 明治末期-大正初期 島根県立美術館蔵

《白地草花絵扁壺》 河井寬次郎 1939(昭和14)年 島根県立美術館蔵

アートの美と景観の美に浸れる、ショップとリストランテ。

こうした見事なアートに酔いしれた後は、それらの図録やグッズを手に入れたり、ゆっくり感想を語りあいたいもの。
そうしたショッピングや滞在も楽しめるスペースが充実しています。

■ミュージアムショップ(1階ロビー内)
展覧会の図録や美術本、収蔵品のポストカード、オリジナルグッズなどを販売。
観覧券を買わなくても入れるので、島根旅行のお土産探しにもピッタリ!

【営業時間・定休日】
美術館の開館時間・営業日に準ずる

ミュージアムショップの人気商品「幸運うさぎ」。湖畔の 《宍道湖うさぎ》 に願掛けした後に買いたい。

■リストランテ ヴェッキオロッソ
宍道湖と松江の風景を一望できる、贅沢なイタリアン・レストラン。
山陰の食材を使ったイタリア料理と島根産ワインのほか、毎朝焙煎しているこだわりの有機フェアトレード・コーヒーも人気。
こちらも観覧券なしで入れるので、松江旅行のランチやディナーにも最適です。

さらに湖岸に面したガラス張りの店内は、宍道湖の夕日鑑賞の特等席!
日没時間の少し後まで営業しているので、ゆったりと絶景を楽しめます。

【営業時間】
10月~3月 / 10:00~18:30 (ラストオーダー17:30)
4月~9月 / 10:00~20:00 (ラストオーダー19:00)
※コースメニューはランチ・ディナーとも要予約

【定休日】
美術館の休館日に準ずる

「リストランテ ヴェッキオロッソ」の外観。宍道湖と夕日を望む絶好のロケーション!

「リストランテ ヴェッキオロッソ」の内部。美術館のリストランテにふさわしい落ち着いた佇まいで、JR松江駅行のバスが出ているので島根旅行の最後のディナーにもおすすめ。

島根旅行を想い出深く彩る、アート×絶景の美術館。
島根と松江に訪れたなら、ぜひ足を運んでみたい名所です。

子供向けの「キッズライブラリー」もあるので、子供連れの旅行でも安心!

この瞬間を見るために、島根旅行のルートに入れる人が多数。
すべてが黄金色に染まるひとときは、この上ない想い出となる。

島根アートミュージアムは、現在改装工事中で2022年5月(予定)まで休館中です。
訪問時はお気をつけくださいませ。オープンまでどうぞお楽しみに!

- DATA
島根県立美術館

HPhttps://www.shimane-art-museum.jp/
住所:島根県松江市袖師町1-5

電話:0852-55-4700(代表)

開館時間
[10月~2月] 10:00~18:30
[3月~9月] 10:00~日没後30分
※展示室への入場は閉館時刻の30分前まで

休館日:
火曜・年末年始
※企画展の開催日程等に合わせて変更する場合あり

料金:
企画展のみ 1,000円
企画展・コレクション展セット 1,150円
コレクション展のみ 300円
※いずれも一般料金(前売券・学生割引・身障者割引・団体割引などあり)

交通案内:
・JR松江駅から徒歩約15分
・JR松江駅から松江市営バス(南循環線内回り)6分→「県立美術館前」下車
・観光ループバス「レイクライン」→「県立美術館前」下車
・山陰道→松江西ランプ→車で約5分

駐車場
・国道9号袖師交差点南進(駐車場より地下道をご利用下さい)
・3時間まで無料

取材協力・ 写真提供: 島根県立美術館/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら

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