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島根の漁村の1棟貸し宿。伝統と文化にひたる宿泊体験!
鷺浦は江戸時代の半ばから明治時代にかけて、東日本との交易船「北前船」の立ち寄り港として栄えました。
その気風を受け継いだおおらかで明るい人々が、今も旅人を温かく迎えてくれます。
そんな優しい港町にたたずむのが、1棟貸しの宿「RITA出雲鷺浦」。
RITAとは「利他の心」を指していて、「自分だけでなく他人と周囲の幸福を願う」という意味がこめられています。
そんな名前を現わすかのように、「RITA出雲鷺浦」と地元の人々はとってもフレンドリー!
つかず離れずの絶妙な距離感で、心地よくもてなしてくれます。
客室は個性豊かな3棟4部屋から選べて、家族・カップル・グループなどで気兼ねなく過ごせます。
宿泊スペースは風情あふれる古民家を快適にリノベーション! 鷺浦の文化を映す建築はそのままに、和モダンにコーディネートしています。
そしてキッチン・バス・トイレ・空調などの設備は新たに整えられていて、都会暮らしに慣れた人も快適♪
アメニティは厳選された手仕事の品々で、和晒し綿のパジャマ、オーガニックなシャンプー類、スキンケアに使える非加熱圧搾法による椿コールドカーネルオイル、地元産のお茶や地元焙煎のコーヒーなど、体と環境にやさしい逸品ばかり。
昔ながらの町並みが残り、丁寧な暮らしが営まれ続けている鷺浦。
ここの住人になったかのように過ごせる“風待ち港”の宿です。
「RITA鷺浦」の客室 ~建築・インテリアなど~
「RITA出雲鷺浦」の客室は全部で4つ。
「潮花」「潮風」「左舷」「船宿」という風情あふれる名前で、人数やタイプ別に貸切できます。
チェックイン・チェックアウトと朝食は、フロント棟の「釜屋」(写真)でどうぞ。
あとは選んだ客室で自由気ままに過ごせます。
釜屋(かまや) ~ 塩作りで栄えた商家の風格 ~
かつて塩作りを営んでいた商家の建物で、推定築150年の風格が漂います。
天然木の太い梁や立派な門構えからは、往時の繁栄ぶりが伺えます。
最初に訪れるフロントスペースでは、チェックインとチェックアウトを受け付けています。
フロントスペース隣の食堂では、心尽くしの伝統的な朝食をいただけます。
同じ「釜屋」の敷地内には「潮花」・「潮風」の2つの客室があります。
①潮花
【定員4名】
鷺浦の商家の歴史が香る客室。
格調高い建具や、堂々たる床の間、わびさびを感じる中庭など、和の風情がたっぷりです。
2階の寝室からは海や鷺浦の町並みが望めて、“風待ち港”の旅情が漂います。
②潮風
【定員2名】
その名のとおり、潮風を感じる一番海に近い客室。
広々としたテラスからは、海と鷺浦の町並みを眺められます。
落ち着いたたたずまいの2階の寝室は、ゆったりした空間ながらも秘密基地のような風情!
土間を快適にリノベーションしたリビングダイニングなど、リゾート感あふれるお部屋です。
濱古屋(はまこや) ~「北前船」の船宿に泊まれる!~
かつて船宿だった建物で、漁師町の歴史と文化を感じられます。
『RITA出雲鷺浦』の中で一番大きな客室で、1棟に2つの寝室があり、2世帯の家族旅行や大人数のグループ旅行にオススメです。
③左舷
【定員6名】
「濱古屋」唯一の客室で、1棟をまるごと貸し切れます。
白い漆喰と黒い焼杉の壁のコントラストが美しく、広々としたリビングやダイニングでゆったりくつろげます。
玄関と通路を兼ねた土間や、立派な箱階段(引き出しなどの収納が付いた階段)など、船宿ならではの造りが見事!
濱古屋離れ ~中二階がある元船宿~
「濱古屋」の離れだった建物で、かつて船宿が立ち並んでいた区画にあります。
こちらも1棟1室の贅沢な空間でくつろげます。
④船宿
【定員4名】
1階のダイニングは開放的な吹き抜けで、2階の明かり取りから差し込む陽射しがノスタルジック!
中2階は隠れ家めいたロフト風リビングで、2階の寝室からは赤瓦の町並みを一望できます。
遊び心たっぷりの1棟で、カップルやお子さん連れのファミリーにオススメです。
朝食 ~鷺浦と出雲の食文化を味わう~
「RITA出雲鷺浦」の魅力は、風情あふれる客室だけではありません。
この地の食材を丁寧に調理した、滋味あふれる朝食も人気です。
メニューは出雲産コシヒカリの釜炊きご飯、旬の地魚の干物、宍道湖産しじみの味噌汁、奥出雲ポークの味噌焼き、鷺浦産あらめ(海藻)の煮物など、郷土色あふれる品々ばかり!
豊かな食材と食文化を体感できる、心尽くしの朝食です。
夕食は食材を持ち込んで自炊するか、車で約15分の出雲大社周辺のレストランでどうぞ。
地元のスーパーには日本海産の新鮮な魚介や地物の野菜が並び、出雲の豊かな食を楽しめます。
※客室「潮花」はキッチンがないため自炊できません
また、外食派にはおすすめのレストランを複数案内してもらえます。
なお、ランチは徒歩数分の「カフェ・ギャラリーしわく屋」(土日祝のみ営業)で出雲そばやうどんなどを食べられます。
“風待ち港”の文化を体感! 鷺浦のアクティビティ
鷺浦の旅を満喫したいなら、この地ならではのアクティビティも見逃せません。
さまざまな体験で“風待ち港”の文化と暮らしを体感できます。
『RITA出雲鷺浦』の宿泊とのセットプランもあり、リトリートな休日を楽しめます。
①町歩き
江戸時代から続く鷺浦の町並みは、さながら生きた文化遺産!
ぶらり町歩きするだけで、“風待ち港”の歴史と文化を体感できます。
『RITA出雲鷺浦』の宿をはじめ、造りからして個性的な建物が立ち並ぶ鷺浦。
細い路地を歩き、たまに行きあう人々と挨拶を交わせば、温かい人情にひたれます。
宿からすぐの港や海岸、古い信仰が息づく神社や仏閣、鷺浦を一望できる高台、隣町へと抜けるトンネルなど、気分は探検隊!
宿には町の散策マップやランタンが用意されていて、夜のお散歩もできます。
古民家カフェ(土日祝のみ営業)で一服したり、海を見ながらたたずんだり、旅情たっぷりのひとときを過ごせます。
②漁船で巡るジオ・クルージング(4月~9月)
鷺浦がある島根半島は、コバルトブルーの海と標高約350mの山脈が接するダイナミックな地形!
起伏に富んだリアス海岸と、かつての北前船の航路を地元の漁船でクルージングできます。
海から鷺浦や島根半島を眺めたり、「青の洞窟」に似た三日月湾洞に上陸して歩いたり、非日常の冒険ができます。
③椿オイルハンドセラピー(椿舎)
女性におすすめの癒し体験!
国産椿オイル×和アロマのハンドマッサージです。
ウッディな古民家サロンの2階は爽快なオーシャンビュー!
大きなリラクシングチェアでくつろぎながら、ゆったりマッサージを楽しめます。
非加熱圧搾法による「椿コールドカーネルオイル」は、熱や化学物質・添加物などを加えていない逸品。
椿油本来のみずみずしさが生きていて、お肌をツヤツヤに保湿してくれます。
そこにお好みの和アロマを加えたアロマオイルは、余った分をお土産にもらえます。
(和アロマは約6種類から選択 ※季節によって香りの種類などは変更有/お土産はミニボトル約1本分)
また、「椿舎」には以下のような体験やオリジナル商品もあります。
【椿舎の体験】
<1>椿オイルスキンケアクリーム作り体験
「椿舎」の椿オイル、タスマニア産のオーガニック蜜蝋、お好みのアロマでスキンケア用のクリームを手作りします。
<2>椿オイル搾油体験
コールドプレス製法による椿油搾り体験。
椿の種の選別から始めて、完成した椿オイルはお持ち帰りOK!
【椿舎の椿オイル商品】
<1>椿生チョコレート20個入り / 1,300円(冬季限定:12月〜2月頃)
椿舎製の椿オイルを使用した生チョコレート。
口溶けがよく、サッパリとした味わいを楽しめます。
<2>椿コールドプレスカーネルオイル / 5,000円(ブルーボトル10ml)
椿種の殻を取り除き、種核のみをコールドプレスで搾って濾過した椿オイル。
ほぼ無色に近くサラッとした感触で、顔・体・髪などに美容オイルとして使えます。
<3>椿コールドプレスオイル / 3,000円(グリーンボトル20ml)
椿種をそのままコールドプレスで搾って濾過した椿オイル。
琥珀色に近い色で、ほのかにナッツのような香りがします。
食用油として使えます。
ほかにも椿花茶など、いろんなな椿オイル商品があり!
2025年春頃には椿チョコのガナッシュ入り板チョコレート(通年販売)や、椿オイルをブレンドしたフェイシャルソープ、クレンジングオイルなども発売予定です。
最新情報はHPからチェックしてみてください。
鷺浦の祭り ~“風待ち港”の伝統と信仰にふれる~
鷺浦では正月と夏に2つのお祭りが行われます。
どちらも“風待ち港”の伝統を受け継いだ独特な奇祭で、神話の国・出雲でも珍しい風習!
旅のタイミングが合えばぜひ見学してみてください。
①シャギリ(毎年1月2日の夜)
「シャギリ」とは、歌舞伎や狂言のお囃子のこと。
ここ鷺浦では魔除けの儀式の意味で、秋田のなまはげのような行事が行われます。
まずは鬼に扮(ふん)した行列が町を練り歩き、2人1組で家々を訪れます。
そのうち白い面をかぶった鬼が暴れて、緑の面をかぶった祓い役がさらに激しく踊って、鬼を鎮めて去っていきます。
②権現祭り(毎年7月31日)
町民たちが大漁旗や提灯で飾った船に乗り、柏島の女神に一升瓶を捧げてお参りします。
漁師たちが太鼓と笛のお拍子に合わせて舟唄を高らかに歌い上げ、柏島のまわりを船で周回する光景は勇壮の一言!
江戸時代から続く豊漁と海の安全祈願です。
- DATA
RITA出雲鷺浦
HP:https://www.rita-community.jp/izumo-sagiura/
Facebook:https://www.facebook.com/rita.izumosagiura
Instagram:https://www.instagram.com/rita.izumosagiura/
住所:島根県出雲市大社町鷺浦126
電話:0853-31-4515
チェックイン:15:00~18:00
チェックアウト:~10:00
取材協力・
写真提供:
RITA出雲鷺浦・椿舎/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)