「NIPPONIA」とは、日本各地に残る歴史的な建物を、その土地の文化と歴史を体感できる宿泊施設に生まれ変わらせるプロジェクト。
建物の良さはそのままに、快適に滞在できるようにリノベーションしています。
そんな「NIPPONIA」シリーズのお宿が2022年6月、出雲大社の門前町にオープンしました。
その名も『NIPPONIA 出雲大社 門前町』。
出雲エリアでは3カ所めの「NIPPONIA」で、出雲大社から徒歩5分という抜群の好立地です。
もとは診療所だった洋館と、そのお医者さんの住居だった古民家の2棟。
それらを改装した計6室の客室と、併設のフレンチレストラン「cuisine(キュイジーヌ) OKU」で味わえる、島根の美味と地酒を堪能できる料理が好評です。
~ 目次 ~
大正時代に賑わった「旧奥医院」をリノベーション。歴史と風情が香る和洋2棟の競演。 ~ 建築 ~
『NIPPONIA 出雲大社 門前町』の特徴は、ひとつの敷地の中に診療所だった洋館と、その院長夫妻の住居だった日本家屋が美しく調和していることです。
どちらも大正14年に建設された大正モダンな建築で、木の温もりを感じられるしつらえと、わずか15年間しかなかった大正時代のノスタルジーが香る調度が見事です。
それぞれの建築と歴史を大切に、趣(おもむき)たっぷりにリノベーション。
今ではめったに見られなくなった貴重な建築に泊まり、大正時代の空気を体感できるほかには無いお宿です。
往時の歴史と文化を映したクラシックな家具と、島根の食材をふんだんに使った新感覚のフレンチが贅沢!
出雲大社のお膝元という特別な土地で、上質な非日常を楽しめる。
さらに私鉄・一畑電鉄の「出雲大社前駅」から徒歩3分、出雲大社まで徒歩5分と、出雲旅行の拠点に最適な立地。
珍しくて貴重な建築に泊まり、大正時代の出雲を体感できるまたとない体験。
施設全体に漂う心地よい香りもこだわりのひとつ。
客室やアメニティにオリジナルのフレグランスを香らせていて、それらをお土産で買うこともできる。
アメニティはサステナブル(地球環境や人の社会・経済活動が持続的に発展していけること)をコンセプトに厳選していて、綿糸を100%使った純国産の「出雲タオル」や、イタリアのオーガニック認証とヴィーガン認証(AIAB)を取得した「TRUE NATURAL(トゥルー・ナチュラル)」のシャンプー類、「肌にやさしい心地よさ」にこだわったルームウェアは1マイルウェアをコンセプトに、お部屋だけでなくちょっとしたお散歩にも着ていける仕様にデザインされていて、体にも環境にもやさしい逸品を取りそろえている。
併設のレストラン「cuisine OKU」は、フレンチと地酒のペアリングが自慢。
ペアリングとは:料理と相性の良いお酒を出したり、お酒に合わせた料理を創作して味の組み合わせを楽しんでもらうこと
しまね和牛などの地元食材と島根各地の地酒とのコラボで、食卓でイメージ旅行を楽しめる。
洋の本館、和の離れ。個性豊かな6部屋で非日常の滞在を ~ 客室 ~
『NIPPONIA 出雲大社 門前町』の客室は全6部屋です。
それぞれ個性豊かな趣(おもむき)たっぷりの空間で、診療所だった洋館と、その院長夫妻の住居だった日本家屋を心地よくリノベーション。
さらに全ての客室には無料のWi-fiを完備!
ワーケーションにも便利で、ゆったり滞在しながら趣味や仕事に没頭することもできます。
洋館内のお部屋も和のテイストで整えられていて、施設全体に漂う大正ロマンのムードを満喫できます。
高浜(たかはま)
「出雲格子(長短2本ずつの格子(こうし)を組み合わせた「親子格子」とも呼ばれる建具)」が見事な、中庭に面した1階のお部屋。
もとは日本家屋の居間だったスペースで、その大正モダンな建築に合わせて家具や調度をアンティークで統一しています。
出雲格子の窓から陽の光が差し込む居間と、中庭を望める寝室の2部屋があり、解放感たっぷりにくつろげます。
千鳥(ちどり)
高浜の上に位置する2階のお部屋。
全6部屋の中で一番広く、今では作られなくなってしまった特別な高級畳が使われています。
2階部分にある唯一の客室で、窓から庭を眺められるのがうれしい!
ヨーロッパ製のアンティーク家具をしつらえた、クラシックな雰囲気にも癒されます。
能野(よしの)
古民家ならではの土間を活かした1階のお部屋。
当時の暮らしをしのばせる建築をしっかり堪能できます。
もとは台所だったスペースに掘りごたつがしつらえられていて、木の温もりを感じながら暖をとれます。
秋月(しゅうげつ)
もとは蔵だった離れをリノベーションしたお部屋。
1階のリビングスペースと2階の寝室があり、一棟貸し感覚の贅沢な空間です。
釘を一切使っていない独特な建築が見事で、その造りを間近で見ることもできます。
2階の天井には大きな梁(はり)があり、全部屋の中で最も多く配されたアンティーク家具とあいまって隠れ家のようなムードです。
晴嵐(せいらん)
天窓のある寝室と長い廊下にアンティーク家具をしつらえた、シックなお部屋。
天窓から射しこむ陽光が広い2台のベッドに降りそそいで、癒しムードたっぷりです。
こちらも隠れ家的なムードで、ひそやかで上質な空気が漂います。
翠松(すいしょう)
落ち着いた和の空間にモダンな家具をしつらえた、小さな中庭を望めるお部屋。
全部屋の中で唯一テラスがあって、庭に面した大きな窓もあります。
木の温もりを大切に再生された内装は、ガーデンテーブルのある庭の風景ともよく調和しています。
島根の美味を、その風土から生まれたお酒とペアリング! 地酒と巡る味のフレンチ。 ~ 料理 ~
旅の大きなお楽しみ、料理にもこだわりがいっぱいです。
併設のレストラン「cuisine(キュイジーヌ) OKU」のテーマは‟美と香り”。
目の前で瞬間燻製してくれるなど、目にも舌にも美味しく供されます。
また、ほぼ全ての料理のベースに出雲産しじみの出汁を使って、味わいに一貫性を持たせています。
宍道湖の特産で肝臓に良いしじみは、風味と旨みも抜群! 島根ではお味噌汁によく使われますが、貝ならではの深く豊潤な旨みがフレンチにもよく合います。
さらに個々の料理は同じお皿に盛られたアラカルトでも調理法を変えるなど、個性を重視。食材それぞれの良さを繊細に引き出しています。
そしてしまね和牛や出雲鹿などのブランド肉や、農家から直接仕入れた新鮮野菜、日本海の獲れたての魚介類などを旬を大切にアレンジ。
ひと皿ごとに‟美と香り”を意識して、厳選した地酒とペアリングしています。
全国から参拝者が訪れる出雲大社、北前船の風待ち港だった鷺浦(さぎうら)、出雲名産の雲州木綿の交易地だった木綿街道があった出雲には、古今東西の美味がいっぱい!
それらをフレンチの技法で和のテイストを加えながら、日本酒と合うように調理。
ここでしか味わえない料理とサービスが、旅の上質な想い出になる。
(朝食の一例)
出雲の風土を五感で体感。食べて、泊まって、体験して楽しむ「NIPPONIA」ワールド。
古民家フレンチレストラン「cuisine OKU」は、ディナーのみのご利用も可能です。
宿泊客優先ながらも外来客にも開放されるので、『NIPPONIA 出雲大社 門前町』に泊まらなくても「出雲の地酒で巡る味のフレンチ」を楽しめます。
※ご利用は2名~6名まで(7名以上は要相談)/5日前までに要予約
※宿泊状況によっては予約不可
※営業日・営業時間はホームページにてご確認ください
ですが旧奥医院の素晴らしい建築と空間、そこに漂う大正ロマンの粋を堪能するには、やはり『NIPPONIA 出雲大社 門前町』へのお泊りが一番。
出雲大社の参拝に、出雲エリアの観光拠点に、歴史を体感できるお宿でくつろいでみませんか?
さらに出雲エリアには、ほかにも個性豊かな2つの「NIPPONIA」があり。
出雲大社から電車で行ける出雲市平田町には、築220年の酒蔵を再生した『NIPPONIA 出雲平田 木綿街道』(写真上)が。
出雲大社から車で約10分の漁師町・鷺浦(さぎうら)には、かつての船宿や廻船問屋をリノベーションした『NIPPONIA 出雲鷺浦 漁師町』(写真下)が。
いずれも出雲の歴史と風土が香る、特別なお宿!
『NIPPONIA 出雲大社 門前町』と連泊するのもおすすめです。
- DATA
NIPPONIA 出雲大社 門前町
HP:https://nipponiaizumo.jp/taisha/
住所:島根県出雲市大社町杵築南1359-1
ご予約・お問い合わせ:0853-31-4856
受付時間:10:00~19:00
取材協力・
写真提供:
NIPPONIA 出雲大社 門前町,株式会社サウンドプラン/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)
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