「島根旅行、特に松江のお土産と言えばこれ!」
と言われる「若草」など、‟日本三大和菓子処”の松江の伝統を伝え続けている和菓子やさん『御菓子司 彩雲堂』。
格調高いのに気軽にいただける日常の和菓子を、日本三大茶処のひとつでもある松江のお茶文化と共にお届け。さらに「クリスマス和菓子」や「ハロウィン和菓子」など、ポップな和菓子も四季折々に登場します。
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松江で和菓子を買うなら『彩雲堂』!目に美しく、食べても美味しい和菓子
松江城と、それを戴く城下町で知られている島根県松江市。ですが、‟お菓子どころ”としても有名なのは、あまり知られていないのではないでしょうか?
松江は京都や金沢と並ぶ‟日本三大和菓子処”で、江戸時代に「お茶文化」を広めたお殿様・松平不昧(ふまい)公の伝統によって、キレイで美味しい和菓子がたくさん作られています。
そんな松江で、明治7年から手作りの味を守り続けているのが『御菓子司 彩雲堂』。「現代の名工」に選ばれた一流の和菓子職人たちが、格調高いのに気さくな“日常のおやつ”を作っています。
お殿様が愛した和菓子「若草」を現代に復刻!島根屈指の和菓子店の誇り
『御菓子司 彩雲堂』は、松平不昧公お好みの菓子「若草」を現代に甦らせたお店です。
松江藩第7代藩主 松平治郷(はるさと)は、不昧公と呼ばれた名君でした。さらに江戸時代後期を代表する‟大名茶人”の一人でもあり、茶の湯や禅の修行を積んで「不昧流茶道」を創始。その茶事を記録した「茶事十二ヶ月」に、この「若草」の名が記されていたのです。
ですが、幕末や明治維新の混乱のために「若草」のレシピは一度断絶。それを明治の中期に、『彩雲堂』初代の山口善右衛門氏が復刻させました。
さらに2018年には、不昧公の二百年忌を記念して、天然のヨモギで色を付けた「復刻若草」を発売。よりかつての姿に近い、伝統の「若草」が甦ったのです。
※「復刻若草」の販売は現在は休止
「若草」のほかにも!島根旅行のお土産にもおすすめの『彩雲堂』の和菓子
『彩雲堂』には、「若草」のほかにもたくさんの銘菓があります。
そのどれもが熟練の職人技と、松江や島根の伝統から生み出された逸品たち。‟日本三名菓”のひとつの「山川」や、出雲地方の伝統を汲んだ「柚衣」など、‟日本三大和菓子処”ならではの伝統と風情を味わえます。
中でも『彩雲堂』おすすめの御菓子を、3つ挙げていただきました。島根旅行のお土産にもおすすめです!
①復刻若草
松江藩藩主・松平不昧公のお茶席で出されたと伝わる、‟日本三大和菓子処”の松江を象徴する和菓子。独自の製法による柔らかな求肥(ぎゅうひ)を、薄緑の衣で鮮やかに彩っています。
求肥は奥出雲産の高品質なもち米を、石臼で水挽きしてから銅鍋でじっくりと練り上げています。そのもっちりとした弾力と、緑のそぼろのホロホロとした口溶けのコントラストが風流です。
※現在は販売休止
②朝汐
日本海の荒波が岩にぶつかってできる、白い泡を表したお菓子。「若草」と並んで松江の‟三大銘菓”に数えられています。
ほんのり塩味の「皮むき小豆餡」を、「つくね芋」をすりおろした生地で包んで蒸し上げ。この「皮むき小豆餡」のことを、松江では「朝汐餡」と呼んでいるため「朝汐」の名が付きました。一見シンプルに見えて、生地作りがとても難しい和菓子で、さらに淡白で上品な味わいも、熟練の職人でなければ出せません。
そんなこだわりと職人技が詰まった、極上の‟上生菓子”です。
③柚衣
小ぶりな天然の柚子をくり抜いて、蜜に漬けた中に「朝汐餡(皮むき小豆餡)」と、「鹿の子(大納言小豆を柔らかく煮たもの)」を詰めた御菓子。柚子のさわやかな香りと、小豆餡の甘さを絶妙なバランスで楽しめます。
松江や出雲では、柚子の皮を刻んで甘煮した「柚香(ゆこう)」というお茶請けがあります。そんな伝統を受け継ぎ、美しい和菓子に昇華した一品です。
島根・松江に来たなら必見!職人技の粋を集めた「工芸菓子」
これらの和菓子を作っている和菓子職人の技を、さらに芸術的に高めたのが「工芸菓子」。
これは日本の四季を彩る花鳥風月の姿を、飴や米粉などの和菓子の材料で現したもので、島根県松江には「松和会」という和菓子の技術の研究団体があり、年に1度、2月末頃に和菓子職人たちが技を競いあいます。
新進気鋭の若き職人から、職人歴数十年のベテラン職人まで、数ヶ月間をかけて創りあげる「工芸菓子」は見事の一言!まるで生きているかのような花々や植物、小鳥や小動物などに、思わずため息がもれます。
島根旅行の想い出に和菓子を手作り!大人気の「和菓子作り体験」は予約を忘れずに
こうした文化や芸術の域にまで達している松江の和菓子を、職人さんに教わりながら作れる体験プランもあります。島根県松江市内の「カラコロ工房」で、『彩雲堂』の和菓子職人さんが1日2回指導。
ほかではできない島根旅行ならではの体験で、連日予約がいっぱいになるほどの人気です。
【松江の和菓子作り体験】
会場:カラコロ工房(松江市)
開催日時:1日2回 (水曜日休)
開始時間:①11:00~ ②14:00~
体験時間:30分
出来立てをそのまま味わってもよし、お持ち帰りにしてもよし。島根『彩雲堂』名物の「若草」と、「きんとん」、「練りきり」を各1個ずつ作れます。
ただ和菓子を作るだけでなく、それらを育んだ島根・松江の歴史や文化までをも伝え続ける『彩雲堂』。「若草」や「朝汐」などの個性豊かな和菓子をいただきながら、その由来と文化に想いをはせてみてはいかがでしょうか?
●御菓子司 彩雲堂の店舗住所や営業時間
HP:https://www.saiundo.co.jp
<本店>
住所:島根県松江市天神町124
電話:0852-21-2727
営業時間:9:00~18:00
定休日:不定休
<神門通りAel店>
住所:島根県出雲市大社町杵築南774-2
電話:0853-25-9261
営業時間:9:00~17:00
定休日:不定休
※出雲店・米子東山店もあり
取材協力・
写真提供:
御菓子司 彩雲堂/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)