かつて宿場町だった鳥取県の山あいの町・智頭町(ちづちょう)にたたずむコミュニティスペース&食堂&ゲストハウス。
因幡街道の要衝・智頭宿(ちづしゅく)の一画にある築135年の古民家をリノベーションして、智頭町を愛する人々が、それぞれの楽しみを見いだしながら集っています。
ここを拠点に智頭宿を巡ったり、職人の工房で手仕事を体験したり、町の93%を占める森林で森林セラピーを楽しんだり。
心がほどける休日を楽しみながら、『楽之』に集う人々と交流できます。
~ 目次 ~
誰もが集える「みんなの居場所」。智頭町と旅人をつなぐコミュニティスペース。 ~ 『智頭宿 楽之』とは? ~
鳥取県の南東部、岡山県との県境に位置する智頭町(ちづちょう)。
かつて鳥取藩の宿場町だった智頭宿(ちづしゅく)があり、関西と山陽の玄関口としてにぎわっていました。
その後も昭和のなかば頃まで林業の町として栄え、歴史ある町並みや職人の手仕事、自然と共生する暮らしが今も残っています。
そんな智頭町と、そこを訪れる人々のためのコミュニティスペースが『智頭宿 楽之(たのし)』。
かつて金物屋だった築135年の古民家が、誰でも気軽に立ち寄れる‟居場所”になりました。
ここにあるのは智頭町の豊かな食材を楽しめる「みんなの食堂」と、気ままに集える「みんなのリビング&みんなの蔵」、そして歴史ある智頭町に暮らすように滞在できる「みんなのゲストハウス」。
面積の93%を森林が占める緑豊かな地で、その美しい環境と豊かな人情に惹かれて、さまざまな人々が集っています。
『楽之』のリノベーション建築は「第11回JIA中国建築大賞一般部門(2019年)」の特別賞を受賞!
手掛けたのは智頭町の建築設計事務所「プラスカーサ」の小林さん夫妻。
さらに『楽之』の空間を彩る照明は、智頭町在住の現代アーティスト・柴田英昭さんが、かつて金物屋だった建物の蔵に眠っていた金物や生活用具をリデザイン。
さまざまなアーティストの手によって、歴史ある古民家がレトロモダンに再生されている。
「智頭町はかつて鳥取県内で最大の宿場町で、人や物資が行き交う歴史ある地でした。そんな趣ある町並みをゆったり散策したり、町の中心から延びる街道を旅人気分でたどったり、大きく6つの谷に分かれた集落ごとの特色ある景色やスポットを巡ったり、ぜひゆったり滞在しながら楽しんでください」
と、『楽之』のオーナーの竹内麻紀さん。
今と昔が交錯する宿場町で、時間旅行のようなひとときはいかが?
訪れるたびに違う雰囲気を感じられる、趣深い宿場町。
智頭町の職人の工房で「藍染体験(藍染工房ちずぶるー)」や「機織り体験(植物の糸と染め織り工房 草縁)」を楽しんだり、豊かな森林で「森林セラピー」に癒されたり、歴史ある智頭宿や国の重要文化財「石谷家住宅 」を見学したり、自然の中でアウトドアを楽しんだり。
時を忘れられる体験がいっぱい!
(石谷家住宅/©鳥取県)
智頭町の人々は日々ぶらりと『楽之』に立ち寄ったり、お祝い事などで集う。
そんな地元の人々と旅人、移住者などが自然に交わり繋がれる場。
老いも若きも、町外からも町内からも、気ままに集える‟居場所”。
懐かしさと新しさが融合した、地元民・移住者・旅のゲストが和気あいあいと交流する智頭町のホットスポット『楽之』。
特に夜などは、初めて訪れた人でもすぐに打ち解けられる一体感が漂っています。
そんな『楽之』にあるいろんなスペースをご紹介します。
みんなの食堂
イタリアンを学んだシェフによる、智頭町と鳥取の食材をいかした自然派食堂。
ランチ・カフェ・ディナータイムの営業で、お弁当やオードブルのテイクアウトもできます。
※大量注文は要予約
ランチの人気メニューは「週替わりワンプレート(1,200円)」で、メイン料理+サラダ+前菜4種のボリュームたっぷりのセット。
ライスは智頭町で採れたお米で、メイン料理はやはり智頭町のジビエがよく登場します。
「鹿肉と智頭のおからの和風煮込みハンバーグ」「鹿肉のキーマカレー」など、ジビエのコク深い旨みをいかした創作料理が好評!
他にも智頭の食材を使った「週替わりパスタ」や、『楽之』の畑で自家栽培した黒舞茸を使った「智頭の森の焼きリゾット」や「原木黒舞茸とエビのアヒージョ」など、個性豊かなメニューがズラリ。
「自家製バニラアイス」などのスイーツメニューも好評です。
ディナータイムに人気のアルコールは、智頭町のブルワリー「タルマーリー」が醸したクラフトビールや、智頭町の蔵元「諏訪酒造」の地酒「あしずの夢」など、こちらも地域色たっぷり!
野菜も地元の農家さんたちから仕入れています。
小さなお子さん連れでもお気軽にご利用できるように、小児用椅子や授乳・オムツ交換スペースを備えているのがうれしいポイント。
また、懐かしいおもちゃや智頭杉の積み木なども置いてあるので、自由に手に取って遊ぶことができます。
みんなのリビング&蔵
その名のとおり、誰もが使えるコミュニティスペース。
土蔵をリノベーションした雰囲気たっぷりの空間で、深い情緒とぬくもりが漂っています。
「みんなの食堂」と繋がっているリビングは、ゲストハウスのお客さんたちのくつろぎスペースになったり、食事をした後の憩いの場になったり、イベントやパーティー・展示会・販売・会議などのレンタルスペースになったり。
日々さまざまな集いや催しが行われています。
さらに『楽之』では、地域の人々をゲストに迎えてお話を聞いたり、それぞれの思いを話したりするお話会「たのはな」を不定期で開催。
学生さんも含めて多世代で楽しい時間を過ごせます。
他にも、過去には作家の展示販売会(藍染・焼物・洋服・靴職人・革職人・カバン職人・アクセサリー職人など)・音楽ライブ・リラクゼーションイベント(マッサージや心の癒し)などが行なわれました。
いろんなアイデアを試したくなる、魅力的なフリースペースです。
※催し等の貸切は要予約
地域内外の作家の展示会場としても人気のある『楽之』。
毎年12月には、智頭町の窯元「風之窯」の新作「窯出し展」を開催。
また、2022年11月に行なわれた「智頭手仕事展」では、町内外の作家が一堂に集結! 貴重な作品の数々が並んで大盛況となり、2023年も11月に開催される予定。
みんなのゲストハウス
歴史ある智頭町に気軽に滞在できる、気さくなゲストハウス。
築135年の古民家の雰囲気を残しつつ、明るく清潔感のあるシンプルな内装に仕上げています。
長い年月を経た大きな梁と、リノベーションで新たに加わった木々が絶妙に融合。
心安らぐウッドノート(木の香り)に包まれてぐっすり眠れます。
ドミトリーは全部で8ベッド。
さらに4ベッド又は2ベットずつに分かれているので、ご家族やお友達同士で泊まって団らんすることもできます。
そして屋根裏部屋のような個室もあり!
窓からは『楽之』の中庭や智頭町の山々が見渡せて、癒し感たっぷりです。
智頭町への長期滞在やワーケーション、お試し移住用の『シェアハウス楽之』もあり。
『楽之』から車で約15分の智頭町駒帰地区で、1〜2人用の個室6部屋+共有スペースを備えた一軒家。
主に1カ月以上の長期滞在用で、空きがあれば1カ月以内の短期滞在もOK。
【シェアハウス楽之のお問い合わせ】
株式会社エコファイン鳥取
TEL: 0858-76-1122
メール: sharehouse.tanoshi@gmail.com
智頭町に集う人々で作った「みんなの居場所」。 ~ 『楽之』の成り立ちと意義 ~
『楽之』は智頭町に昔から住んでいる人・智頭町が好きで移り住んだ人・智頭で働いている人など、智頭町に愛着がある人々が集まって共に作り上げました。
その中心となったのが、オーナーの竹内麻紀さんです。
「智頭町で生まれ育ち、暮らしていく中で、世の中と智頭町が大きく変容していく流れを肌で感じてきました」
と、『楽之』の店長も兼ねている竹内さんは語ります。
「だからこの場所で自分自身がもっと楽しく暮らし、良い循環を生み出していける‟何か”を模索してきました。弊社は元々建設業を営んでおり、近年は過疎化による空き家の解体が増えるなかで、壊されていく空き家を目の前にさまざまな感情を抱くようになりました。そして『空き家を利用・活用した飲食店のある‟居場所作り”がしたい』と構想するようになって数年。解体依頼を受けた築130年超の金物屋を持ち主の方に交渉して譲っていただき、まずは出来ることから始めよう、と新たなコミュニティスペース作りを計画しました」
竹内さんのその構想を知った智頭町の人々が、あちこちから協力を申し出てくれました。
町役場・民間・職人・農家など、さまざまな職業や立場の人々から声援と協力があり、当時は智頭町に少なかった「宿泊施設」も兼ねた場にすることに決定!
「誰もが気軽に立ち寄れて、いろんな用途に活用できる‟みんなの居場所”にしよう」
と、竹内さんの構想を軸としたチャレンジが始まりました。
「やりたいことを公(おおやけ)にすればするほど、多くの方々が賛同してくれて、たくさんの勇気をいただきました。『みんなが集える‟居場所”と交流できるコミュニティスペースを求めている方が、こんなにも多かったんだ!』と改めて実感しました。私が感じたということは、周囲の人々も同じ思いだっんだと思います。声に出して、みんなと協力しあって形にしていくことの素晴らしさと、前向きな未来に向けて動く大きなエネルギーを強く感じました」
竹内さんと智頭町の人々が創りあげた『楽之』。
自然豊かで人情に厚く、移住先としても人気の智頭町の交流拠点になっています。
スタッフも多様で個性的で、それぞれの経験や個性を持ち寄って、『楽之』だからこそできるお店作りに日々邁進中!
「『楽之』ができてから、智頭町を拠点に事業を展開する仲間たちとの飲み会を多々行なって、そこから新たな結びつきが生まれました」
と竹内さん。
そうして発足した「智頭やどり木協議会」は竹内さんもメンバーとなって、智頭町の空き家の利活用を進めながら、智頭町の「関係人口」を増やしていく取り組みを進行中。
- DATA
智頭宿 楽之 (ちずしゅく たのし)
HP:https://chizutanoshi.com/
Facebook:https://www.facebook.com/people/%E6%A5%BD%E4%B9%8B-tanoshi/100057430330664/
住所:鳥取県八頭郡智頭町智頭484
電話:0858-71-0634
※営業時間・定休日・ご利用料金はホームページをご参照ください
取材協力・
写真提供:
智頭宿 楽之/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)
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