明治44年12月創業の『茶三代一(ちゃさんだい)』。企業スローガンは「ゆとりある生活は一杯のお茶から」で、バラエティ豊かなお茶を取り揃え、暮らしのゆとりを一杯のお茶でケアすることを目指している。
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『茶三代一』~神話の国・出雲の四季折々の恵みでつくるお茶
日本人が古くから親しみ、古今東西 常に暮らしの中にあった「お茶」。特にここ出雲では、江戸時代のお殿様・松平不昧(ふまい)公が広めたお茶文化によって、今もお茶を嗜む習慣が色濃く残っています。
そんな歴史を受けて、明治44年12月に創業したのが『茶三代一(ちゃさんだい)』。創業100年以上の老舗で、島根県の原料にこだわったお茶を多種多様に作り続けています。
吟味し尽くした原料から、安心・安全で美味しいお茶を創造
『茶三代一』のモットーは、島根県産の原料にこだわった「人と地球にやさしいお茶づくり」です。
まだ「有機」や「オーガニック」という言葉が一般的でなかった2000年には、既に有機JAS認定を取得。「有機って何?」と首を傾げる人が多かった頃から、「これからは安心・安全なお茶作りをしなければいけない」という使命感で取り組み始めたのです。
そして今。全国的にもまだまだ「有機のお茶」の割合は少なく、産地も限られる中で、厳選した生産者から選りすぐった原料で高品質で安全なお茶を茶三代一では作っています。
「近年はお客様の健康志向が高まって、有機やオーガニック・産地にこだわった商品がより求められるようになっています。そんな中で、地元・島根県産の安心・安全な原料を使ったお茶をお届けするのは、我が社の使命だと考えています」
と語るのは、『茶三代一』執行役員の石橋広信氏。
「お茶や農産物の多くが“国産”という曖昧な枠でくくられる中で、弊社はより生産者の顔と育て方が見える島根県産にこだわり、作り手の想いが伝わる商品作りに努めています。お客様のお声を大切にし、生産者の方々と常に連携を取りながら、作る人・売る人・味わう人の全てのご縁を繋げられればと考えています」と語ります。
時代に合わせた新たなお茶を作り続ける『茶三代一』
伝統的なお茶づくりと共に、『茶三代一』はモダンなフレーバーティーも作っています。
梅・柚子・いちご等のフルーツや、生姜・桑の葉・えごま・くろもじ等の和のハーブをブレンドした茶三代一の「出雲のいろどりシリーズ」は、やはり島根県産の原料を使っており、香料や着色料は一切不使用。オシャレなパッケージが親しみやすく、自然な香りと味わいを楽しめると大好評です。
これらは「単体でご贈答用に使える商品が欲しい」とのご要望を受けて開発したそうです。パッケージの表にはどのような原料を使った商品なのかが書かれていて、裏面には飲み方や原料がわかりやすく解説されています。1個ずつでもそのままプレゼントにして頂けますが、複数個入りのセットにすることもできます。
美味しく、オシャレで、実用的なフレーバーティーで、雑貨店やアパレル店からも引き合いがあるそう。有機の緑茶はそれなりにありますが、こうしたフレーバーティーや日常的に飲む番茶などで、有機やそれに近い原料を使っているのはまだまだ貴重。
「こういうのが欲しかった!」
「とても珍しいお茶で、やっと見つけました」
といった声が寄せられており、こちらも茶三代一で人気の商品です。
安心・安全第一に、誠実に
有機の煎茶、有機の三年番茶、有機の紅茶については、島根県内の生産者による契約栽培の原料を使っています。全国的に見ても非常にレベルが高い生産者で、お茶に対する愛情、正直で手間暇を惜しまない姿勢に感銘して仕入れるようになったそうです。
「この生産者の最もすごい点は、植物性の堆肥を生産者が自ら作っていることです。茶畑自体が有機の宝の山で、そこで伐採した木や草から堆肥を作られているんです。それらを積み重ねて発酵させているんですが、3~5mもある小山の上にショベルカーのような運搬機械を載せても崩れない。それくらい力強くて、生きている堆肥なんです。さらに掘って穴をあけると煙が出てきて、生きて発酵していて熱を持っていることがわかります。こうした自然のパワーで作られたお茶は、動物性の堆肥が一切入っていないので安心・安全です。なぜなら動物性の堆肥は、どんなエサを食べさせて作っているのかあやふやな、管理が甘い物が珍しくないからです」(『茶三代一』執行役員・石橋氏)。
自然の恵みから食物を作る、という循環型の環境栽培。それで作られた『茶三代一』のお茶製品は、茶葉そのものも食べられるほどに安全だそうです。
「だからうちの緑茶は、緑茶は茶ガラも食べられるんです。お茶の良い成分が6割以上はよい成分が残っているので、ポン酢で食べたり、野菜炒めやチャーハンに入れたり、乾燥させておにぎりに入れたりと、様々に使っていただけます」。
こうした植物性堆肥のお茶は全国でも希少。そんな厳選された原料で『茶三代一』のお茶は作られているのです。
60年以上多くの人々に愛される茶三代一のベストセラー「八雲白折」
そんな『茶三代一』の商品の中でも、お客様の好みを聞き造り上げた個性的な味で多くの人々から支持されているのが「八雲白折(やくもしらおり)」です。
緑茶の厳選した茎の部分にお抹茶をブレンドしたお茶で、馥郁(ふくいく)たる香りと深い旨みをあわせ持ち、味と香りの両方を満喫できます。
「八雲白折」はどなたでも美味しく簡単に淹れられるお茶として愛されているベストセラーで、「天印」「金印」「銀印」「赤印」と、味・香り・価格などの4種類のバリエーションから選べて、『茶三代一』の入門商品としても最適です。
「ご自分で飲まれるだけでなく、ご家族やご近所の方々に勧めていただいたり、そうしてご紹介された方々もまた好きになってくださったりと、飲んでくださった方々にご縁の輪を広げています。ご愛飲くださっていた方が亡くなられた後でも、次の世代やお友達、お知り合いなどが飲み続けてくださるなど、その輪は受け継がれています。まさに私どもの企業スローガンを体現している商品で、自信をもってお勧めできる一品です」(『茶三代一』執行役員・石橋氏)とのこと。
『茶三代一』のお茶づくりの象徴とも言える商品で、出雲の風土やお茶文化をも感じ取れる一品。お茶に馴染みがない人も、ぜひ飲んでみたいものです。
あなたにピッタリのお茶が試飲で見つかる!
こうした多彩かつ魅力的なお茶に気軽に触れていただくために、『茶三代一』は『茶匠 微笑庵(みしょうあん)』という直販店も構えています。四季折々のおすすめ商品を試飲でき、お好みと予算に合ったお茶を選べます。
さらにここでは、人気の抹茶スイーツ「濃茶アイス」も販売。出雲 三斎流 観翠庵 森山宗浦御家元お好みの濃厚な抹茶がたっぷりと入っています。甘いものは苦手と言われる男性にもリピートされるアイスクリームは、ここに訪れたならぜひ味わってみたい一品です。
「微笑庵は京都最古の禅寺・建仁寺 前管長の竹田益州老師に御命名いただいた弊社の茶室でもあり、その名の通りにお客様を笑顔でお迎えした上で、お茶の魅力をご紹介しています。多数のお茶やお茶の関連商品などを取り揃えておりますので、是非おこしください」とのこと。
老舗の誇りとお客様とのご縁を未来へ繋ぐ
創業108年、人でいうなら「茶寿」という節目を迎えた『茶三代一』は、出雲のお茶習慣をさらに広めていくべく、150年、200年と続く会社となっていくことを目指しているそうです。
「皆様から愛され必要とされるお茶屋であることが第一で、そのための商品づくりに注力して参ります。お客様のニーズをしっかり受け止めて、それを形あるお茶にして、全国各地にお届けしていくのが使命だと考えております」
出雲で育まれた伝統のお茶文化を、時代に合わせたお茶にして広める。老舗・茶三代一ならではの品格を保ちながら、より親しみやすいお茶を人々に届けています。
●株式会社 茶三代一の住所・営業時間
HP:http://www.chasandai.co.jp/
オンラインショップ:http://www.chasandai.co.jp/shop/index
住所:島根県出雲市長浜町729-6 (本社)
電話:0120-97-9233
営業時間:9:00~17:00
休日:土・日・祝・GW・年末年始など
●茶匠 微笑庵(みしょうあん)の住所・営業時間
HP:http://www.chasandai.co.jp/bin/basics.cgi?c=15
住所:〒693-0021 島根県出雲市塩冶町海上1515-7
電話:0853-21-3461
営業時間:10:00~17:00
休日:日・祝・年末年始
取材協力・
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ライター:風間梢(プロフィールはこちら)