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夢幻のグラデーションと、きらめくような無数の花々。一鉢の中に広がる世界にうっとり! ~ 島根県オリジナル・アジサイの魅力 ~
「島根県オリジナル・アジサイ」の魅力は、その華麗でゴージャスな花姿です。
次々と咲く小花が、濃淡のグラデーションを描いて美しいコントラストを織りなします。
それはまるで刻々と表情を変える空や宇宙のよう!
「万華鏡」「銀河」「美雲」「茜雲」「星あつめ」という名前にも、その特徴がよく現れています。
さらに昔ながらのアジサイと違って小ぶりなので、鉢植えでの室内鑑賞にピッタリ。
お世話もあまり手がかからないので、玄関に、リビングに、ベランダにと、いろんな置き方や楽しみ方ができます。
※「万華鏡」以外の4品種は地植えでも育てられます
(冬に5℃以下になりにくい暖かな地域がオススメ/氷点下になる地域は×)
どこで買えるの? 「島根県オリジナル・アジサイ」の入手方法。
「島根県オリジナル・アジサイ」が咲くのは、5月の初め~6月の中旬ごろです。
ですが5品種ともとても人気があるので、4月の下旬ごろまでに予約しないとなかなか手に入りません。
「絶対に手に入れたい!」
という方は、4月の下旬までにお近くの花屋さんか、花屋さんのインターネット通販で予約しましょう。
※ご自宅用/ギフト用とも(全国の花屋さんで注文可)
ただしネットオークションやフリマサイトに出品されている苗木や挿し木は、違法に増やした「種苗法違反」なのでご注意を!
これらを買うと、買った人も「種苗法違反」になってしまいます。
※正規品の「島根県オリジナル・アジサイ」には「島根県アジサイ研究会」のラベルが付いています
※「島根県オリジナル・アジサイ」は全品種が種苗登録済み、または品種登録出願中で「種苗法」によって島根県の権利が保護されています 詳しくはコチラ
5品種それぞれの華やかな魅力。色とりどりの個性にびっくり! ~ 品種の特徴 ~
同じアジサイなのに、まるで違う花のように姿形が異なる「島根県オリジナル・アジサイ」。
どれを買おうか迷っている方のために、それぞれの特徴をご紹介します。
なお、色はそれぞれブルー・ピンクの2種類があります(「茜雲」のみピンク1色)
●万華鏡
八重に連なる華やかな花々と、ホワイト&ブルー(またはホワイト&ピンク)のグラデーションが美しいアジサイ!
小さな花(実際はガク)が集まって大きな花房になり、それを支える細い茎と、山アジサイの血統が現れた華奢(きゃしゃ)な葉が、繊細な美しさを印象づけてくれます。
特に魅力的なのは花色のグラデーションで、「万華鏡のようにきらびやか」なことからこの名前になりました。2012年のデビュー以来、今でも1番の人気を誇っています。
(日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2012(最優秀賞))
●銀河
こちらも八重咲きですが、「万華鏡」よりも花が大輪でゴージャス!
色はホワイト&ブルー、またはホワイト&ピンクの覆輪 (縁どりのある花)で、つぼみ、咲きかけ、満開と変化するグラデーションが見事です。
地植えにするとさらに大きくなって、花の直径が約5cmにもなります。
さらに花房は25cm以上にもなって、やや小ぶりな「万華鏡」とは対照的な存在感です。
デビューは2016年で、「白く縁取られた花が星々のえがく銀河を想わせる」ことから名付けられました。
八重咲きと覆輪が合わさった‟極大輪”が素晴らしく、開花が進むと中心部の小花が沸き立つ雲のように盛り上がっていきます。
(日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2016(最優秀賞))
●美雲
柔らかなパステルカラーの花がこんもり咲く、可愛らしくも華やかな品種。
繊細な八重咲きの花が、わき立つ雲のように立体的に連なります。
デビューは2013年で、「万華鏡」に続く『島根県オリジナル・アジサイ』の第2号。
ブルーの「美雲」は「グレーブルー」とも呼ばれる色で、それまでのアジサイには無かった斬新な色あいです。
(2013年ベスト・フラワー(優秀賞)・ジャパンデザイン特別賞)
●茜雲
2020年にデビューした、2番目に新しい『島根県オリジナル・アジサイ』。
まるで夕暮れの空に浮かぶ茜雲のような色で、小ぶりな可愛い花房がたくさん付きます。
丈が低くて横にボリュームが出るので、靴箱などの少し高い場所に置くのがオススメ!
目線に近い位置でしっかり鑑賞できます。
咲き始めは淡いピンクですが、開花が進むにつれて色が濃くなっていきます。
他の4品種とは違い、色はピンクのみです。
(ジャパンフラワーセレクション(JFS)2019-2020鉢物部門 入賞)
●星あつめ
2021年にデビューした最新の品種で、まるで夜空にきらめく星々のように、たくさんの小花が濃淡のコントラストを描きながら次々に色づいていきます。
つぼみの黄緑から濃いブルーやピンクに変化していくようすが、とっても鮮やか!
一株の中で多彩なグラデーションを楽しめます。
特にブルーは透き通るようなペールブルーから濃紺までの変化が美しく、とても人気です。
咲き終わりはやや柔らかい色になり、複雑なコントラストを楽しめます。
(ジャパンフラワーセレクション(JFS)2021-2022鉢物部門ベスト・フラワー賞・ニューバリュー特別賞)
お世話は簡単! きちんとお手入れすれば翌年も咲く♪ ~ 育て方とお手入れのコツ ~
「島根県オリジナル・アジサイ」は、どれもあまり手のかからない品種です。
水やりと定期的な施肥、植え替えなどをきちんとしてあげれば、翌年もキレイな花を咲かせてくれます。
1.水やり
アジサイは水が大好きなので、鉢の下の受け皿に常に水がたまっているように、定期的に水やりをしましょう。
目安は受け皿の深さの5割~8割です。
特に花が咲く時期は、たくさんの水を吸うので水を切らさないようにしましょう。
もしも土が乾ききったりアジサイがしおれてしまったりしたら、バケツなどに水を張り、鉢ごと約1時間浸けてから、数日間 日陰に置きましょう。
2.肥料
鉢植え用の固形肥料(緩効性)をひと月1回、または液肥を10日に1回与えましょう。
3.剪定と植え替え
6月の中旬ごろに花が咲き終わるので、株の下から枝2節分のところで剪定しましょう。
こうすると、来年に花が咲く芽が伸びてきます。
その後ひと回り大きな鉢に植え替えるか、庭におろして地植えにしましょう。
※「万華鏡」はデリケートな品種なので、地植えには不向きです
※地植えに向く土地は、冬に氷点下にならない、雪の積もらない暖かな地域です。
※地植えの場所は朝晩少し日光が当たり、日中は日陰になる場所が向いています(強い直射日光が当たる場所は×)
細かいお世話のしかたは品種によって違うため、詳しくは『島根県アジサイ研究会』のホームページ をご覧ください。アジサイは花の色によって土の配合率を変える必要がありますが、その作り方なども紹介されています。
『島根県アジサイ研究会』のホームページ やFacebook では、育て方のご質問も受け付けています。
実際に『島根県オリジナル・アジサイ』を作っている農家さん達が答えてくれるので、お気軽に訊ねてみてください!
育て方の一番の注意点は、水をきらさないことと、強い直射日光に当てないこと。
アジサイは梅雨どきの花なので、花が日光に弱く色があせたり上手く咲かなかったり、開花期間が短くなってしまいます。
『島根県オリジナル・アジサイ』は「0℃~7℃程度で50日間」という冬の低温期間を経て、春に芽を出して花を咲かせます。
翌年も咲かせたい場合や地植えしたい場合は、これを考えて置く場所や植える場所、お世話のしかたを考えてみてください。
今後も新たな品種が登場予定! 「島根県オリジナル・アジサイ」の未来に注目。
島根県と『島根県アジサイ研究会』では、定期的に新たな品種を発表していく予定です。
数年ごとにニューフェイスが登場するので、『島根県アジサイ研究会』のホームページ をチェックしてみてください。
さらに『島根県アジサイ研究会』では、アジサイの生産から販売を一貫して行なうことも検討中。品種の交配や育成、アジサイの販売からアフターケアまで、研究会の農家さん達ですべて手がける計画が進行中です。
これらに興味がある島根の花卉農家さんは、ぜひ『島根県アジサイ研究会』までお問い合わせをどうぞ! たくさんのファンがいる『島根県オリジナル・アジサイ』の世界は、今後もどんどん広がっていきます。
- DATA
島根県アジサイ研究会
HP:http://www.ajisai-k.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/shimaneajisai/
※「島根県アジサイ研究会」でのアジサイの直売は行なっていません(2022年5月現在)
取材協力・
写真提供:
島根県産地支援課,島根県アジサイ研究会/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)