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イチゴは「直売所」で買うのがトレンド! イチゴのメッカ・安来市のイチゴ農園へGO♪
島根県の安来市(やすぎし)は、全国的に有名なイチゴの名産地。
冬の日照時間が短いためイチゴがゆっくり時間をかけて色づき、昼と夜の寒暖差が激しいので、イチゴがそれに耐えるために栄養=甘さをしっかり蓄えます。
さらに古代に栄えた「たたら製鉄」の影響で、イチゴ作りに適した肥沃な土壌にも恵まれています。
そんな島根県安来市で、通な「イチゴの直売」をしているのが、この『8farm(エイトファーム)』。
8種類のイチゴを育てて、それぞれが一番美味しくなったタイミングで朝摘み! 農園直送のフレッシュさで、その日のうちに販売しています。
「安来のイチゴ」を採れたてで味わう贅沢! ~ 『8farm』のイチゴの品種 ~
「‟安来のイチゴ”は本当に美味しい!と思っています。僕のイチゴがどうこうではなく、2年半ほどイチゴ農家になるために修行して、その間に見てきた先輩農家さん達の努力と品質が、とても素晴らしかったんです。
そんな‟安来のイチゴ”の名に恥じないように、僕も頑張って美味しいイチゴを作って、先輩達の功績を引き継いでいけたらと考えています」
と遠藤さん。そんな遠藤さんが真面目に育てた『8farm』のイチゴは、以下の8種類です。
※2022年5月現在/品種は毎年少しずつ変わります
・章姫(あきひめ)
・おくに
・かおりの
・恋みのり
・白乙女
・紅ほっぺ
・星の煌めき
・よつぼし
どれも美味しくて個性豊かですが、中でもオススメなのは以下の4つだそうです。
●おくに
ほかのイチゴには無い斬新な風味と、熟したらオレンジ色になる珍しいカラーで人気!
栽培が難しく採れる量が少ないため、なかなか見かけないレアなイチゴです。
島根県が開発したオリジナル品種で、島根出身の女歌舞伎の創始者・「阿国(おくに)」さんにちなんで名付けられました。
●白乙女
近ごろ人気の白いイチゴ。
実は10種類以上もありますが、その中でも特に色白な美人さんです。
完熟してもほんのりパールがかった美しいホワイトで、食感も桃のような珍しい味わいです。
●星の煌めき
いろんなイチゴの長所をミックスしたような「良いところ取り」のイチゴ! 花のような香りがする華やかな味わいです。
安来市では かおりの・紅ほっぺ・章姫 の3品種が多く作られていますが、これらの人気の品種を全てミックスしたような味です。
●よつぼし
濃厚な甘さと、それを引き立てる爽やかな酸味のバランスが絶妙なイチゴ。
名前は「甘味・酸味・風味・美味」の4つが見事にそろっているところから付けられました。
遠藤さんがイチゴ農家になる前に食べて、その美味しさに感動した品種。特に思い入れが強いお気に入りだそうです。
広島の建設コンサルタントから、島根のイチゴ農家へ。華麗な転身の理由とは?
『8farm』の園主・遠藤暢彦さんの前職は、広島県広島市の建設コンサルタントでした。
建設設計事務所でキャリアを重ねていたものの、‟手の中から生まれるものづくり”に回帰したいという想いがつのり、島根県が行なっていたアグリツアー(就農希望者のための見学ツアー)に参加することに。
そこで訪れた安来市で食べたイチゴが、遠藤さんの人生を変えました。
「今まで食べたことのない、感動的な美味しさ!」と驚き、「こんなに美味しいイチゴを自分自身で作ってみたい!」と決意。
そのための新天地に定めたのは、人生を変えるきっかけとなった安来市でした。
「2つの理由として、『ロマン枠』と『現実枠』がありました。まずは夢を追求する『ロマン枠』で、安来市の美しい田園風景と、それを取り巻く雄大な山々、さらに壮大な日本海・中海がすぐそばという環境の良さに惹かれました。とても風光明媚で暮らしやすそうな風景に、『ここに住みたい!』と強く思ったんです。
さらに堅実に暮らしていくための『現実枠』として、安来市が島根の県庁所在地の松江市と、鳥取西部で一番人口の多い米子市という山陰の2大都市の中間にあった点です。
イチゴの直売・イチゴ狩りともに十分にお客さんが見込めると思い、それで‟安来のイチゴ農家”になることにしました」
『現実枠』には安来市の手厚い就農支援や補助制度、Iターン・Uターンして農家になったお仲間の多さ、「職住近接」によるクオリティ・オブ・ライフの向上など、さらにたくさんのメリットもあったそう。
それらが的中して、理想の仕事と暮らしを実現中です。
実はイチゴのビニールハウスは普通の建物とは全く違う構造なので、前職の建築コンサルタントの経験は直接的にはあまり活かせませんでした。ですが栽培管理に使うセンサー類は、とても理解しやすかったそうです。
「建設設計でも住環境を数値化して効率的に管理したり、より良い状態に改善する、といった業務は馴染みのあるものでした。なのでビニールハウスの環境管理も、それを応用した適切なイチゴの栽培も、スムーズに理解することができました。こうした『スマート農業』の技術も取り入れ、できるだけ美味しくて健康なイチゴを育てています」
2021年9月にオープンしたばかりの『8farm』。
ですがその美味しさはすでに評判で、名高い‟安来のイチゴ農園”の一員として、着々とファンを増やしています。
「‟安来のイチゴ”は本当に美味しくて、先輩農家や同期の方々のイチゴを食べるといつも感激します。そんな‟安来のイチゴ”をもっと知っていただきたい。同じ品種でも作る人によって味わいが違うので、いろんな農園やお店を食べ歩いて違いを楽しんでいただきたい、と考えています。
丸一日中イチゴ狩りや食べ歩きを楽しめますので、ぜひ安来市においでください!」
そんな‟安来のイチゴ農園”を紹介する、農家さん達自身がプロデュースしたパンフレットも配布中。
※写真右下/安来市のイチゴ農園・観光案内所・道の駅・JR安来駅などで配布中
12月~5月下旬頃まで楽しめるので、安来市で通な‟イチゴ農園巡り”はいかがですか?
- DATA
8Farm(エイトファーム)
Instagram:https://www.instagram.com/8farm8888/
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100017834463283
住所:島根県安来市下坂田町寺前361-1
お問い合わせ:InstagramまたはFacebookのDM・メッセージ・コメントから
営業時間:9:00~18:00
休日:不定休
営業期間:1月~5月下旬
※イチゴの直売は1月頃~(要予約)
※イチゴ狩りは2024年から開始予定
取材協力・
写真提供:
8farm/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら)