日本人は、他の国に比べて寝不足気味と言われています。
2021年の調べでは、7時間ほどとされており、経済協力開発機構といわれるグループに入っている国の中で最下位です。
それだけ睡眠に対して意識が薄いからなのか、アジアの中で薄毛が最も多いとされています。
この情報を見るだけでも、薄毛と睡眠の関係がありそうではないでしょうか?
じつは、そもそも睡眠の仕組みを知れば、薄毛と深い繋がりがあります。
薄毛になりたくない人は、できるだけ寝不足にならないようにしましょう。
寝不足で薄毛になっているか確認する方法
そもそも今の段階で、薄毛に悩んでいるのなら、あなたの睡眠の状況はどうなっているでしょうか?
じつは自分では気付かない人もいます。
そこで、以下のチェック項目に当てはまるか確認してみてください。
- 寝不足チェック
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- 寝起きが悪い
- 眠り始めて3時間で目が覚める
- 睡眠時間は8時間以下が普通
この中で1つでも心当たりがあるのなら、寝不足になっている可能性があります。
日中になぜか眠いと感じているのなら、寝やすい環境を作ることから始めましょう。
薄毛対策を始めるのは、睡眠の環境を作ってからでいいくらいです。
寝不足チェック①寝起きが悪い
まず、寝起きが悪い人は、薄毛になるリスクが増大します。
以下のような特徴に当てはまるのなら、寝起きが悪いと言えるでしょう。
- 寝起きが悪い人の特徴
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- ベッドに入って2時間は眠れない
- 途中で目が覚めて寝付けない
- 予定より2時間以上早く目が覚める
1つでも当てはまるのなら、髪の毛を減らすリスクが上がっています。
ここでいう「寝起きが悪い」とは、「眠りが浅い」状態です。
睡眠の質が良くない人は、以下のような状況に陥っているかもしれません。
- 眠りが浅い人の身体の状態
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- 女性ホルモンが少なくなっている
- 血液がサラサラではない状況
- 食欲があまりない など
どの状態も、髪の毛を作る上では良くない状況です。
特にホルモンバランスが崩れているのなら、早めに対処しないと、悪循環が始まってしまいます。
※参考:記事「ホルモンバランスで薄毛になる?今するべき正しい方法はたった1つ」
抜け毛が増えて、髪の毛が成長しにくい状態に陥っている可能性があるからです。
できる限り睡眠の質を上げるように努力しましょう。
寝不足チェック②眠り始めて3時間で目が覚める
ベッドに入ってから、すぐに目が覚める人も要注意です。
そもそも入眠をしてから、3時間というのは大事な時間。
「成長ホルモン」や「抗酸化作用がある成分」を増やすメラトニンが、この3時間で出始めます。
どれも髪の毛に大事なものなのに、すぐに目が覚めてしまうと効果がほぼありません。
また、3時間以内に目が覚めると、気分が落ち込む日が増えてしまうともいわれています。
ストレスを増やす原因となってしまうので、薄毛対策をしたいのなら、できるだけ長く睡眠がとれるように努力しましょう。
※参考:記事「ストレスは薄毛になりやすい?すぐにわかる症状と簡単な対策まとめ」
寝不足チェック③睡眠時間は8時間以下が普通
薄毛になりやすいかどうかを知るには、睡眠のトータル時間を知ることから始めてみましょう。
現在なら、スマートウォッチなどで、気軽に計測できてしまいます。
実際に計測してみて、8時間を上回らない人は、薄毛になる可能性が高いと思ってください。
そもそも現在の日本人は、睡眠時間が少ないともいわれています。
あまり意識できていない人は、これが原因で、睡眠に対する意識が低くなっているのかも知れません。
【引用】
1日の平均睡眠時間は、男女ともに「6時間以上7時間未満」が最も多く、約4割であった。
※引用:厚生労働省より
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1225-5j.pdf
睡眠に対して詳しい全米睡眠財団では、15〜65歳だと8時間前後が理想の睡眠時間だと発表されているほど。
できるだけ長く睡眠ができれば、体の機能が正常に戻ります。
特に自律神経の乱れが気になる人は、睡眠時間を長くとる意識が大事です。
寝不足になると薄毛はどうなる?髪の毛が薄くなる仕組みとは?
寝不足くらいで、薄毛になるわけないと思う人もいるでしょう。
確かに「寝不足=薄毛」というのは、少し言いすぎです。
しかし、寝不足になると、そうでない人よりは薄毛になるリスクが高いと思っておきましょう。
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- 身体機能が低下⇒髪の毛が増えない
- 頭皮の状態が悪化⇒抜け毛が増える
このように、髪の毛が薄くなるポイントがたくさん増えます。
できる限り寝不足にならない生活を心がけたほうが、予防に繋がるので意識して損はありません。
身体の機能が低下…髪の毛が増えない
まず寝不足になると、以下の部分が正常に働かなくなってしまいます。
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- 成長ホルモン
- 毛母細胞
成長ホルモンとは、体を作り出すホルモンです。
薄毛に関して言うと、髪の毛を作り出すのに必要なホルモン。たんぱく質を合成して髪の毛を作り出すのですが、寝不足だと成長ホルモンが足りなくなってしまいます。
つまり髪の毛が正常に作れなくなり、結果的に薄毛になってしまうわけです。
また、寝不足は毛母細胞にも影響が出るとされており、髪の毛がうまく増えません。
細胞分裂によって、毛根から髪の毛を作り出す細胞です。
あくまで一例ですが、この2つが正常に働かないと育毛をしたところで、うまく働かないため、薄毛が進行してしまいます。
頭皮の状態も悪化…抜け毛が増える
寝不足だと、抜け毛が増えるリスクも高まります。
それは寝不足になると、以下のような症状が出てしまうからです。
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- 頭皮の状態が悪化する
- ストレスが解消されない
- ホルモンバランスが崩れる
まず、寝不足になると、上記で紹介した成長ホルモンが減ってしまいます。
成長ホルモンは、肌のダメージを回復させる効果があります。
そもそも、頭皮に炎症などの傷があっても、成長ホルモンでカバーできていました。
しかし、寝不足で成長ホルモンそのものの量が減れば、頭皮の状態が悪化するのはイメージできるでしょう。
また、睡眠によって生まれるコルチゾールが低下します。
この体内物質は、ストレスの影響を減らすためのものですが、寝不足になると減少するのが特徴です。
つまり、ストレスの影響を受けやすくなります。
ホルモンバランスも乱れるため、抜け毛が増える男性ホルモンが強くなってしまうのも問題です。
いずれにしても、今ある髪の毛の総量が減ってしまうので、寝不足は髪の毛によくありません。
寝不足でも薄毛をよくするための対策はある!
寝不足は、髪の毛に対してよくないと紹介してきました。
しかし、睡眠について知ったところで、何をすればいいのかよくわからない人も少なくありません。
じつは少し意識を変えるだけで、睡眠の質が上げられます。
薄毛対策にもなるので、これから紹介する対策を試してみてください。
対策①食事と入浴は早めに済ませる
寝不足を解消したいのなら、食事と入浴を早めに済ませてしまいましょう。
※参考:記事「髪の毛に悩みがあるのなら栄養の見直し必須!どうなったら何をするべき?」
基本としては、入眠する3時間前というのがベストです。
もちろん、眠りの妨げになるカフェインなら、せめて4時間前までにしたいところです。
また、アルコールを摂取するなら、睡眠の質が低下するので、コップ1杯程度に済ませておきましょう。
入浴に関して言えば、ベッドに入る2時間前に済ませておいてください。 お風呂の温度は、できるだけぬるめにしておくと、さらに眠りやすくなるでしょう。
対策②眠りやすい部屋作りを意識する
睡眠をとる場所に関しても、眠りが深くなりやすい環境を作っておくことも大事になってきます。
最低でも以下のような部屋作りをしてみてください。
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- 薄暗くてオレンジ色の照明を付ける
- スマホを置く場所を遠くに置けるようにする
- 正しく動くエアコンが付いている など
眠る前の段階で、照明が明るくて白い色をしていると、脳が覚醒してしまいます。
照明を暗くし、夕方を連想するオレンジ色の照明に変えると、脳が勘違いして眠りやすくなるでしょう。
また、スマホを見て眠るのもよくありません。
脳が覚醒しないように、遠くへスマホを置いておける場所を用意し、眠る前にスマホと距離を遠ざける工夫をしてください。
眠りやすい気温に変えられるかどうかも、睡眠の質を上げるポイントです。
夏だと25度前後、冬だと22度前後に設定できるように、エアコンを設置しておくと安心して眠りやすくなります。
対策③起きる時間を決めておく
睡眠の質を上げるためには、睡眠のリズムを作ってください。
基本的に、毎日眠る時間まで守られたらベストです。
しかし、現在だと仕事などで難しい人も少なくないでしょう。
そこで、起きる時間だけ設定しておくだけで問題ありません。
ベッドに入る時間が遅くなったとしても、次の日に起きる時間が同じなら、その日は眠くなり、その日の夜はスッと眠れてしまうものです。
そして毎日同じ時間に眠れるようになれば、睡眠のリズムが作れます。
寝不足が薄毛のキッカケを作るのは本当!少しの工夫で対策可能!
寝不足になってしまうと、身体の機能が低下し、髪の毛が増えなくなってしまいます。
また、抜け毛が増えてしまう人も、中にはいるでしょう。
薄毛が悪化する悪循環に陥ってしまうので、できる限り寝不足にならないように対策しておかないと、何をしても髪の毛は増えません。
そこで簡単な方法でいいので、これから少しずつ始めてみてください。
朝起きる時間を決めておくだけでも、睡眠のリズムができて、夜に眠りやすくなりますよ。
睡眠のリズムが作れたら、照明などの環境づくりを始めるなど、徐々に薄毛のための対策を試していきましょう。