抜けた髪の毛の毛根を見るのは、髪の毛の状態を知るのに役立ちます。もちろん薄毛かどうか判断するのにも、簡単でおすすめです。
しかし、なぜ毛根を見るだけで、髪の毛の状態がわかるのか気になる方も多いでしょう。実は毛根というのは、髪の毛が育つ上で重要な場所だからです。それをご存知ない方が意外と多いので、ここでは毛根についてまとめてみました。
特に毛根の種類がわかれば、何かと便利です。スカルプケアを頑張っている女性こそ、今挑戦している対策が間違えていないか判断するのに役立ててください。
最初は毛根の仕組みを知っておこう!
毛根の種類がわかれば、薄毛かどうか判断できるとご紹介しましたが、その理由を知っておきましょう。その理由を知るためには、毛根の仕組みについて把握しておいてください。
もともと毛根というのは、名前のとおり髪の毛の根っこ。抜ける前は毛穴の中に入り込んでいて、目視では確認できません。だからこそ、抜けた状態で毛根を確認する必要があります。
髪の毛の根っこが毛根ということをご紹介しましたが、植物と同じで、毛根から髪の毛を作り出しているところがポイントです。
髪は、地肌から出ている部分を毛幹、地肌の中にある部分を毛根と呼びます。
毛根の一番奥の毛球で、髪の元となる毛母細胞が、毛乳頭からの指示で、分裂・増殖し、各部位に分化しさらに角化したものが毛髪です。
※引用:花王より
つまり、髪の毛が抜けた状態で毛根をチェックすると、その髪の毛がどのように成長したのか把握できます。そのため、毛根をチェックしておいた方が良いわけです。
なぜ抜け毛を見れば薄毛かどうか判断できるの?
では、なぜ毛根を見れば、どのように髪の毛が成長してきたかわかるのでしょうか。
上記でもご紹介したように、毛根は髪の毛を作り出す部分です。髪の毛の成長が悪いと、毛根の形や色が通常と違う状態になるからです。毎日抜けた髪の毛の毛根を見ていれば、変化に気付けますよ。
毛根の種類によっては異常がわかるから!
毛根を見ていれば、髪の毛の成長が正常か正常でないかが判断できることをお話してきました。その判断をするのに大事なのが、毛根の形や色などです。
毛根は髪の毛を作り出す部分。薄毛にお悩みでない毛根の状態がわかっていれば、意外とすぐに異常を発見できます。
もちろん、その異常にも種類がいくつかあり、何をするべきか対策がすぐにわかってしまうのもメリットです。
毎日チェックするのが理想ですが、それが面倒なら、1週間に1回など、定期的にチェックしてみましょう。それだけでも、髪の毛が異常な状態だとすぐに気付けるようになってきます。
白くて丸く膨らんだ毛根以外は要注意
毛根が異常な状態だとわかるためには、正常な状態の毛根を知っておかないといけません。正常な髪の毛の毛根とは、簡単に言うと以下のようになっています。
- 正常な状態だとわかる髪の毛の毛根
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- 毛根が白っぽい状態
- 膨らんでいて丸い状態
少なくとも、この2つが確認できれば、安心して問題ありません。
日本人の髪の毛は、黒くなっているのが一般的でしょう。これはメラニンという色素が、髪の毛に含まれているからです。毛根が白いのは、この「メラニン色素が含まれていない状態」とされています。
毛根が白いというのは、髪の毛にも寿命があり、正常な働きができなくなるほど「髪の毛が成長しきっている」ということです。色素を作る細胞が「枯渇した状態」であり、メラニン色素が作られないほど、髪の毛が成長しきっているというわけです。
途中でメラニン色素が足りなくなり、毛根だけが白くなっているわけです。そもそも毛先だけが黒いのは、その時点で色素細胞が正常に働いていたということになります。
- 白くて丸く膨らんだ毛根が大丈夫な理由
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- 毛根付近だけが白いのは髪の毛が成長しきっていて、途中で色素が足りなくなっただけだから!
以下でも紹介しますが、この状態以外の毛根だと要注意です。
毛根の種類の見分け方
髪の毛が以下のような状態でない時は、毛根にダメージがあると考えたほうが良いです。
- 抜け毛として正常な毛根の種類
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- 白くて丸い毛根
- 毛根鞘(もうこんしょう)の付いた毛根
ここでいう毛根鞘(もうこんしょう)とは、毛根と頭皮を繋げるための組織です。正常な状態なら、必ず備わっているものですので、髪の毛が抜けた時に、ただ一緒に付いてきただけだと思っていいでしょう。
ただし、ここまで読むと、毛根鞘と皮脂を間違えそうな方もいらっしゃるはずです。これも少しだけ違いがありますので、チェックしておいてください。
- 毛根鞘と皮脂の違い
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- 毛根鞘⇒半透明になっていてプルプル
- 皮脂⇒白くてベタベタ
以下でも紹介しますが、皮脂が付いた状態で抜けているとあまり良くありません。ベタつくものが毛根についているのなら、いつもと違うケアに変えてあげてください。
毛根が膨らんでいない
まず、毛根が丸く膨らんでいない状態だと、これもあまりいい毛根ではありません。
それは、以下の記事でも紹介しているように、脱毛症の可能性があるからです。
この2つの脱毛症は、どちらも髪の毛の成長が止まっていて、抜け毛となって症状が出てきます。
考えられる原因としては、栄養が足りていないか、血液の流れが悪い可能性があります。髪の毛に必要な栄養を、以下の記事でチェックしておいてください。
※参考:髪の毛に悩みがあるのなら栄養の見直し必須!どうなったら何をするべき?
また、栄養がしっかり摂れていたとしても、血液の流れが悪いと、髪の毛まで栄養が運ばれません。つまり運動をして、物理的に血流を良くする努力が必要になります。
※参考:運動不足だと薄毛になる?体を動かさない現代人の問題を解決する方法
できるだけ毛根を育てて、丸く膨らませる対策が必要です。栄養と血流を意識して、毎日の生活を変えてみてくださいね。
色が黒い毛根
本来の毛根は、白くて膨らんだ状態だとご紹介してきました。しかし、毛根まで黒くなっているのなら、それもあまり良い状態ではありません。
本来は、メラニン色素を吸収できなくなるまで、成長しきっています。しかし毛根が黒いとなると、成長しきる前に抜けた髪の毛です。つまり、抜けるはずのないタイミングで、抜け毛となってしまったという意味です。
考えられる原因はストレス。ヘアサイクルが乱れて、成長しきる前に抜けてしまったことになります。
※参考:ストレスは薄毛になりやすい?すぐにわかる症状と簡単な対策まとめ
ストレスが溜まりすぎると、人によってはホルモンバランスが乱れます。これも抜け毛の原因となりますので、以下の記事も参考にすると安心です。
※参考:ホルモンバランスで薄毛になる?今するべき正しい方法はたった1つ
周りにベタベタした白いものが付いた毛根
毛根の色や形だけでなく、周りに付いているものも確認してみてください。上記でご紹介したプルプルしたものなら、毛根鞘だとご紹介しました。しかし、それ以外のベタついた白いものが付いている場合は皮脂です。
髪の毛を成長させるには、多少の皮脂は必要になります。しかし、通常よりも多く皮脂が出ていると、毛根にまでベッタリくっ付いて髪の毛が抜けてしまうわけです。
脂っこい食生活をしているようなら、皮脂が多く分泌されます。
※参考:脂っこい食生活をしていると髪の毛が薄くなる!?おすすめ食材の存在を暴露
食生活に気を付けているのに、皮脂がベタベタだと思うのなら、寝不足のリスクも考えられるでしょう。
※参考:寝不足になると薄毛になる?理屈では本当だから気軽にできる方法まとめ
どちらにしても、皮脂が人より多いと、抜け毛が増えるリスクが高まります。できるだけ規則正しい生活をして、頭皮の状態をキープできるようにする必要があります。具体的には定期的に頭皮を洗髪することや、脂っこい食べ物を抑える、などです。
歪んだ毛根
さらに、毛根が歪んでいるのなら、脱毛症の可能性があります。
※参考:女性でも起こりうる脱毛症…種類によって対策が違うが基本は頭皮に注目!
様々な脱毛症がありますが、毛根が歪んでいる場合には円形脱毛症も疑いましょう。円形脱毛症は、以下のように、体調を悪くしている原因があるかもしれません。
- 円形脱毛症の原因
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- 自己免疫疾患
- 精神的ストレス
- ホルモンの減少など
特にストレスを感じているのなら、毛根を歪ませる原因になっています。ストレス対策ができれば、そこまで不安視しなくても良いかもしれませんが、念のため専門医に診てもらっても良いでしょう。体調が悪いのなら、すぐに医師にご相談するべきです。
正常な毛根にするための方法
毛根は、髪の毛を成長させるための部位。大事にしなければいけない部分だからこそ、髪の毛の状態も把握しやすいでしょう。
白くて膨らんだ正常な毛根なら、今まで通りの対策を続けてみてください。それ以外の異常な状態なら、とりあえず規則正しい生活を心がけましょう。食事や睡眠、運動を習慣化できれば、徐々に毛根の状態も変わってくるはずです。
また、頭皮の状態を整えるのも大事になります。シャンプーを見直しながら、育毛剤を使うのもおすすめですよ。
※参考:育毛成分について知りたい人への説明書!おすすめの選び方は○○だ!
ご参考になれば幸いです。