鏡を見て、分け目にキラリと光る白髪を一本見つけた時、あなたはどうしているでしょうか?
「つい、指でつまんで抜いてしまう」という方も多いかもしれません。
しかし、その何気なく白髪を抜く習慣が、未来の髪や頭皮に思わぬ影響を与えているとしたらどうでしょうか?
今回は、「抜くのと切るの、本当はどっちがいいの?」という白髪に関するあらゆる悩みに答えるため、安全なカット方法から、増えてきた時の対処法、そして未来のための頭皮ケアまで詳しく解説します。
もう白髪に一喜一憂しないために、あなたに合った最適な付き合い方を見つけてみてください。
白髪は「抜く」より「切る」が正解!
鏡を見た時に、髪の分け目に白髪を一本見つけてしまったとしたら、あなたはどうしているでしょうか?
多くの方が、つい指で引き抜いてしまうかもしれません。
しかし、その手軽な対処法が、大切な頭皮や未来の髪に負担をかけている可能性があります。
以下では、白髪を抜いてはいけない理由と、安全な対処法である「切る」という方法について詳しくまとめてみました。
白髪を抜いてはいけない理由
白髪を無理に抜く行為は、頭皮や毛根に深刻なダメージを与える可能性があります。
- 白髪を抜いてはいけない理由
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- 毛根を傷つけ、新しい髪が生えにくくなる:髪を引き抜いた場合、髪を生み出す毛根や毛包が傷つく。ダメージが蓄積すると毛根が弱り、新しい髪が育ちにくくなる。
- ヘアサイクルが乱れる:白髪を抜く行為は、ヘアサイクルを強制的に中断させるため、髪全体の生え変わりのリズムを乱す原因になる。
- 次に生える髪がうねって、かえって目立つことがある:毛根へのダメージは、毛穴の形をゆがませる原因にもなる。ゆがんだ毛穴から生える髪はうねりやすく、白髪が目立ちやすくなる。
- 抜いても次は黒い髪が生えるわけではない:白髪は、髪を黒くする色素細胞の働きが弱まった毛穴から生えるため、一度抜いても次に黒い髪が生える可能性は低い。
このように、たった一本の白髪を抜くだけでも、頭皮には様々な負担がかかります。
その場しのぎの対処が、将来の髪の健康を損なうことにもつながりかねません。
大切な髪を守るためにも、白髪を見つけたら抜かずに対応しましょう。
それなら「切る」のが正解!頭皮と毛根への負担を避ける
白髪を抜くリスクを考えると、対処方法に迷う方もいるかもしれません。
そこでおすすめしたいのが、白髪を根元近くで「切る」というシンプルな方法です。
髪を切るという行為は、あくまで頭皮から外に出ている部分へのアプローチのため、髪を生み出す土台である毛根や、周辺の頭皮に物理的なダメージを与える心配がありません。
次に生えてくる髪がうねる心配もなく、毛穴から髪が生えにくくなるリスクを避けながら、気になる白髪だけを安全に目立たなくできます。
頭皮と髪の健康を第一に考えるなら、白髪への対処法は「切る」のが最適な選択と言えるでしょう。
自分で上手に切るのは難しいという現実
頭皮や髪のために白髪は切るのが良いと分かっていても、いざ自分でやろうとすると、なかなかうまくいかないものです。
ハサミを使っても根元ギリギリで切れず、かえって短い白髪がピンと立って目立ってしまうだけでなく、そもそも自分では見えない後頭部や頭頂部の白髪をどうすればよいのか、途方に暮れる人も少なくないでしょう。
そこで以下では、多くの方が悩む「白髪の上手な切り方」について、具体的なコツを詳しく解説していきます。
白髪を根元から上手に切るためのコツ
上記では、白髪は抜かずに切ることが大切だとお伝えしました。
しかし、「切る」と一言で言っても、ただハサミで切れば良いわけではありません。
自己流でカットすると、かえって短い毛が目立ってしまうだけでなく、誤って頭皮を傷つける心配もあります。
そこで以下では、ご自宅で安全に、そしてきれいに仕上げるための基本的なコツをご紹介します。
眉カット用ハサミを用意しておく
ご家庭にある工作用のハサミなど、刃の大きなものは白髪のカットには向きません。
刃が厚く大きいため、狙った一本だけを正確に切れず、周りの健康な黒い髪まで一緒に切り落としてしまう失敗につながりやすいからです。
そこで「眉カット用のハサミ」を使ってみましょう。
刃先が小さく薄いので、密集した髪の中から白髪一本だけを的確に捉えられます。
さらに小回りが利くため、根元ギリギリを狙いやすいのも利点です。
先端が丸く加工されたタイプを選べば、誤って頭皮を傷つける心配も少なくなるでしょう。
白髪を1本だけ狙って根元ギリギリを滑らせるように切る
適切なハサミが準備できたら実際に使ってみましょう。
ただ闇雲に切るのではなく、いくつかのポイントを意識するだけで、仕上がりが格段にきれいになります。
- 実際に白髪を1本だけ狙って切る方法
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- 白髪の根元を出す:コームなどを使い、カットしたい白髪の根元が見えるように、周りの髪を丁寧に分ける。
- 白髪をつまんで張る:狙った白髪を指でつまみ、軽く引っ張ってピンと張った状態にする。
- 根元を滑らせるように切る:ハサミの刃を頭皮と平行に持ち、根元ギリギリを狙う。髪に沿って「スーッ」と滑らせるようにカットするのがコツ。
ハサミの先端が頭皮に当たらないよう、十分注意しましょう。
この切り方は、切った毛の断面が目立ちにくく、短い毛が立つのを防ぐための美容師が実際に使用する技術でもあります。
切った後の「短い毛」はスタイリング剤で馴染ませる
根元ギリギリで上手にカットできても、髪質によっては短い毛がどうしても「ツンツン」と立ってしまい、気になる場合があります。
そんな時は、少量のスタイリング剤を使って対処しましょう。
- スタイリング剤で馴染ませる方法
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- 固まらないタイプのヘアバームやソフトワックスを用意する。
- ごく少量だけ指先に取る。
- 気になる短い白髪を周りの髪と一緒につまんでやさしく馴染ませる。
この流れで短い毛を対処できれば髪の流れに自然と収まり、白髪が目立ちにくくなります。
「道具選び」「切り方」「アフターケア」という3つのコツを実践すれば、ご自宅での白髪カットも、安全できれいな仕上がりを目指せます。
ただし、ご自身で対処するのが大変なくらい白髪の量が増えてきたら、白髪染めなど別の方法を考えるタイミングかもしれません。
切った後の白髪が「ツンツン」立った短い毛を目立たせない対処法
せっかく見つけた白髪を切ったのに、今度は短い毛が「ツンツン」と立ってしまい、かえって目立ってしまっという経験はないでしょうか?
特に根元から生えてくる元気な白髪は、短く切ると立ち上がりやすい性質があります。
しかし、心配はいりません。
以下では、そんな気になる短い毛を自然に馴染ませるための、簡単な対処法をいくつかご紹介します。
お出かけ前のヘアセットで短い毛を寝かせる
せっかく白髪を切っても、短い毛が立ってしまっては気になってしまう方も少なくないかもしれませんが、お出かけ前の少しの工夫で、この悩みは簡単に解消できます。
- おでかけ前のヘアセットでの対処法
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- 少量のワックスやバームで物理的に押さえる方法:ごく少量のスタイリング剤で、髪の流れに沿ってやさしく馴染ませる。
- 白髪用のヘアマスカラを活用する方法:マスカラのブラシで白髪を撫でるように塗るだけで、髪に色をつけてカモフラージュできる。シャンプーで簡単に落とせるので、その日だけ隠したい場合でも便利。
ここまでスタイリング剤を使った方法をご紹介しましたが、「そもそもヘアセット自体が苦手」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そのような方は、まず簡単なセットのコツから試してみてはいかがでしょうか?
※参考:髪のセットが苦手と感じる理由!簡単にする気軽な方法4選も公開中
「乾かし方」と「分け目」の工夫で、目立ちにくくする
お出かけ前のスタイリングだけでなく、毎日の習慣の見直しも、短い白髪を目立たなくさせるための重要なポイントです。
特に「髪の乾かし方」と「分け目」には、簡単なコツがあります。
まず、髪を乾かす際に、短い毛が気になる部分の根元を手でやさしく押さえながら、ドライヤーの風を上から当ててみてください。
髪が乾いた瞬間や、髪の毛そのものが冷えた時に形が決まります。
そのため、このひと手間で生えグセが落ち着き、短い毛が立ち上がりにくくなるでしょう。
また、いつも同じ場所で髪を分けていると、根元が平らになって短い毛が目立ちやすくなる傾向があります。
そこで、分け目をいつもと数センチずらして、コームの柄を使ってジグザグにぼかしてみましょう。
根元がふんわりと立ち上がり、短い毛が周りの髪に紛れて目立ちにくくなります。
分け目を工夫してセットできれば、トップのボリューム感も出せるでしょう。
長年の習慣で分け目がくっきりついてしまっている方は、こちらの記事で詳しい対策をご覧ください。
※参考:髪の分け目をなくしたい…悩みがあるなら原因をチェックして対策!
量が増えてきたらカラートリートメントでぼかす
セルフカットやヘアセットでの対処も、白髪の本数が増えてくると、だんだん大変に感じるようになるかもしれません。
ツンツンと立つ短い毛の数が増え、一本一本を抑えるのが難しくなってきたら、次のステップを考える時期です。
そこでおすすめしたいのが「カラートリートメント」という方法です。
一般的な白髪染めとは異なり、髪の内部構造を変えるような強い薬剤を使わず、髪をいたわりながら白髪を目立たなくさせます。
方法としては、日々のトリートメントの代わりに使うだけです。
それだけで、髪の表面に穏やかに色が乗り、白髪のキラキラとした白さが周りの髪と自然に馴染みます。
髪への負担を抑えながら、白髪を「染める」のではなく「ぼかす」という感覚で手軽に取り入れられるでしょう。
カラートリートメントの詳しい使い方や、より効果的に染めるためのコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
※参考:カラートリートメントで白髪をカバー!満足できない人のための正しい使い方
白髪を切るのはいつまで?カット以外の選択肢を考えるタイミング
見つけた白髪を一本一本カットする方法は、手軽に始められる一方で、本数が増えてくると根気のいる作業にもなります。
鏡を見るたびにハサミを手に取りながら、「この方法は、いつまで続ければいいのだろう?」と、ふと感じる方も少なくないでしょう。
以下では、白髪をカットする段階から、次のステップへと移行するタイミングの目安と、その先の選択肢について解説します。
カットだけで対応できるのは「数本〜まばらにある」時期まで
結論から言うと、カットだけで無理なく対応できるのは、白髪がまだ「数本〜まばらにある」初期段階までと考えましょう。
鏡を見た時にたまに数本見つかる、髪をかき分けるとちらほらと点在している、といった状態です。
美容室で白髪染めをするほどではないけれど、キラリと光る白髪が気になる、というこの時期には、上記で紹介したカットする方法が最も手軽で合理的な対処法といえるでしょう。
また、スタイリング剤で白髪を馴染ませる方法や、白髪用のヘアマスカラで一時的に隠す方法であっても、十分にカバーできる本数です。
カットから切り替えを考えるサイン
では、具体的にどのような状態になったら、カット以外の方法を検討し始めるべきなのでしょうか?
ご自身の髪の状態と照らし合わせながら、いくつかのサインを確認してみましょう。
- カット以外の方法に切り替えるタイミング
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- 分け目や顔周りにまとまって増えてきた:人目につきやすい部位(分け目や顔周り、こめかみなど)に白髪が集中して生えてくると、数本カットしただけでは隠しきれない。
- 切った後の短い毛が逆に目立つ:カットする本数が増えるほどツンと立つ短い毛の量も増えるため、スタイリングで馴染ませるのが難しくなる。
- 2〜3週間ですぐに気になり、切るのが追いつかない:本数が増えると頻繁なカットが必要になる。この作業が「面倒だ」「追いつかない」と感じ始めるのもサインのひとつ。
- 全体の白髪の割合が3割に近づいてきた:髪全体の3割程度が白髪になると、部分的なカバーでは対応が難しくなる。
これらのサインが少しでも当てはまるのなら、カットだけで対応する時期を卒業し、新しい白髪との付き合い方を考えてみてください。
カット以外の対策なら「部分染め」や「白髪ぼかし」への移行
カットでの対応が難しくなってきたら、美容師に相談しながら新しい対策へ移行してみましょう。
例えば、分け目や顔周りなど、気になる部分だけを染める「リタッチ(部分染め)」があります。
髪全体を染めるよりもダメージや時間を抑えながら、目立つ部分を効率的にカバーできます。
また、最近では白髪を暗く染めて隠すのではなく、ハイライトを入れて活かす「白髪ぼかし」も人気です。
これは白髪をデザインの一部として楽しむ新しい考え方で、根元が伸びてきても境目が目立ちにくいというメリットもあります。
この「白髪ぼかし」の詳しい仕組みや費用については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
※参考:白髪ぼかしが高いのはなぜ?仕組みを知ればわかる!コスパがいいって話
白髪との付き合い方に正解はありません。
白髪の量や、ご自身がどう向き合いたいかに合わせて対処法を柔軟に変えていくのが、ストレスなく付き合うためのコツです。
白髪を切る手間を減らすための頭皮ケアの方法
上記では、すでにある白髪を切って見えなくする方法や、隠すといった対処法をご紹介してきました。
しかし、多くの方が望む1番の理想は、「そもそも、これ以上白髪を増やさない」状態ではないでしょうか?
そのために必要なのは、生えてきた髪へのアプローチだけではありません。
作物が豊かな土壌から育つように、健康な髪は健やかな「頭皮」という土台から生まれます。
以下では、白髪の進行を穏やかにするための、未来を見据えた頭皮ケアの方法を紹介します。
頭皮環境を整えることで白髪の進行を遅らせる
まず、なぜ頭皮ケアが白髪対策になるのか、その理由から解説します。
そもそも髪が黒いのは、毛根にある「メラノサイト」という色素細胞が、髪の色素を作り出しているためです。
白髪は、加齢などの原因でこのメラノサイトの働きが弱まって発生します。
そして、このメラノサイトの働きは、頭皮環境に大きく左右されます。
頭皮の血行不良や栄養不足、乾燥といった環境の悪化は、色素細胞が正常に機能するのを妨げ、その働きをさらに低下させる原因になりかねません。
つまり、頭皮を健やかに保ち、メラノサイトが働きやすい環境の維持が、白髪の進行を穏やかにするための基本と言えます。
白髪を増やさないための生活習慣を身につける
健やかな頭皮環境を保つために、私たちは日常生活でどのようなことを意識すれば良いのでしょうか?
特別なケアではなく、日々の基本的な生活習慣の見直しが、未来の髪への投資となります。
- 白髪を増やさないための生活習慣の一例
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- やさしいシャンプーと頭皮マッサージ:洗浄力の強いシャンプーは避け、頭皮の潤いを守る意識が大事。指の腹で頭皮をやさしくマッサージし、血行促進の効果を狙う。
- 質の良い睡眠を心がける:睡眠中は、髪と頭皮のダメージを修復する成長ホルモンが分泌される。睡眠不足は頭皮環境の悪化に直結するため、質の良い睡眠を十分確保すること。
- バランスの取れた食事を摂る:髪の主成分であるたんぱく質や、髪の色素の生成を助けるミネラル、ビタミン類をバランス良く食事から摂る。
- 頭皮の紫外線対策を忘れない:外出時には帽子や日傘、髪用のUVカットスプレーなどを活用し、頭皮を紫外線から守る。
一見すると遠回りに思えるかもしれませんが、こうした生活習慣の積み重ねが健康な頭皮を育み、結果として白髪の進行を穏やかにします。
適切な薬用育毛剤を使って未来の髪を育てる
日々の生活習慣の見直しに加えて、より積極的に頭皮にアプローチしたいなら、薬用育毛剤のようなスペシャルケアを取り入れてみてください。
例えば、当社が開発した薬用育毛剤の「FUSARI」は、頭皮に必要な潤いと栄養を直接届け、健やかな頭皮環境を整える手助けをしてくれます。
頭皮のコンディションを良好な状態にキープするのは、白髪が増えにくい土台を作ることにもつながります。
これは、ハリやコシのある強く美しい髪を育むための、未来への投資とも言えるでしょう。
少しだけ、毎日の習慣に付け加えるだけの方法としておすすめなので、白髪が気になるのならこれから始めてみてはいかがでしょうか?
※商品詳細:FUSARI 薬用育毛剤
今ある白髪と上手に付き合いながら、未来の白髪は予防するといった「対処」と「予防」という両輪のケアで、白髪の悩みを減らしていきましょう。
白髪との上手な付き合い方を見つけて、ストレスを減らそう
今回は、白髪を見つけた時の安全なカット方法から、量が増えてきた時の多様な対処法、そして未来の髪のための頭皮ケアまで、幅広く解説しました。
白髪との付き合い方に、たった一つの正解はありません。
数本のうちは「切る」、増えてきたら「部分的に染める方法」や「ハイライトでぼかす方法」、そして日々の生活では「頭皮をケアして備える」など、今回ご紹介したような、白髪の量やご自身のライフスタイル、そしてどう向き合いたいかに合わせて、その時々で最適な方法を選んでみてください。
白髪をなくすことだけを考えるのではなく、ご自身が最もストレスを感じない方法を見つけるのが大切です。
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